甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

ああ、名松線とすれちがい

2016年11月24日 18時34分26秒 | 三重・熊野さんぽ
 晩秋の休日、ひとりで名松線の撮影に出かけました。それなりに撮影スポットを探す楽しみのようなものを見つけた気がしました。

 電車のオタクって、自分もそれに属しているのかもしれませんが、ものすごく雄弁で、ものすごくこだわりがある。だから(?)、オタクはオタク仲間の話は半分くらいしか聞きません。そんなのでコミュニケーションできるの? と心配になるくらい、人の話は半分、または三分の一か、もっと少ないか……。あんまり聞いてない雰囲気があります。まあそれは私が一番かもしれないけど……。

 みんな好きなことをすればいいのです。でも、できたらみんなで交流できたらいいのに、お互いに話し合えない雰囲気でした。そりゃ、お互いに功名合戦をしているわけですからね。自分が一番みたいな感じで、オレオレ感覚でやっています。

 落ちこぼれの私は、名松線の写真を撮りに行ったのに、気づけば右手をスイスイと汽車は走っていきました。失敗した。もうあと2時間は汽車は来ないかもしれない。なのに私は、とりあえず目的にした名松線の終着駅の伊勢奥津をめざしました。

 駅に着いたら、歩いていく集団が見えました。何かイベントがあるようです。私は、そういうことも何も知らないから、集団を横目に見て、駅に着きました。でも、汽車はあと1時間半は来ないようです。給水塔も、どうすんだよ! と言ってくれているみたい。ポカンとしています。



 仕方がないので、チラッと見えた、駅のすぐそばの八幡神社に行ってみることにしました。道から見たら、イチョウが満開のように見えたのです。



 あたり一面のイチョウ、人はだれもおらず、町にも誰もいない感じです。でも、駅前には人が出ていたし、さっき確か集団を見たのです。集団は、大洞山の方へ向かっていきました。

 ……これは伊勢八知から見た大洞山です。

 奈良県の御杖村というところにつながる道は、伊勢本街道といい、大坂から伊勢神宮までのメインストリートでした。街道沿いの家々は、みんな屋号を玄関に張り出して、不思議な雰囲気を出していますし、少しだけ街道の風情を残しています。私は、もう8年ほど前に歩いたことがありました。夏の盛りでした。でも、今日は鉄道の撮影でした。

 でも、汽車はしばらく来ないのです。ああ、何ということでしょう。



 敷き詰められたイチョウを踏んでみます。フカフカしているし、誰も歩いていないところを歩いている。まるで初雪の上を歩く感じです。あんなに積もっているわけではないけれど、とにかくいい気分と、何だか申し訳ない気分と入り交じった感じです。




 
 石段にもたくさん降り積もっていた。



 見上げると、イチョウは下の方がだいぶ散っています。こんなに地面に落ちてしまっているので、下の方がスカスカになっているのは仕方がないのかもしれない。

 道路から見たときは、スギヒノキにはさまれて、まっ黄色のイチョウがキレイだと思ったんですけど、木の下まで来たら、実は下の方はもう落ち尽くしていた。地面を覆うイチョウは、それはもう圧倒的で、キレイではあります。とはいうものの、落ちるよ、限界だよ、黄色があふれているよ、という瞬間に来られたら、それはそれでよかったでしょう。でも、地面がキレイだから、もういいですね。見事でした。



 伊勢奥津駅までもどって、民家の朱色のカエデを撮りました。仕方がない。今度はどこかで名松線がやってくるまで待ち構えることにしました。

 クルマで通るとあっという間だから、どこかにクルマを置いて、沿線を歩いてみることにしました。

 そして、目をつけたのが、このトンネルです。


 
 トンネルとは言っても、落石よけのコンクリートトンネルで、山をくりぬいたものではありません。もう紅葉に取り込まれて、自然と一体化していた。ここを通るまであとしばらく待てばいいだけです。さっきここに鉄道ファンがいたと思うのだけれど、もういなかった。どこへ行ったんだろう。私はここまで30分くらい歩いたんですけどね、そうした私のつまらない苦労を聞いてくれる人が誰もいない。ああ……。


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