甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

中山道・美濃太田宿 お昼抜き?

2014年03月23日 21時43分31秒 | 街道を歩こう!

 名古屋に着いたのは11時過ぎで、そこから岐阜まで十数分。快速大垣行きはすいていたので、となりにオジサンが座っても、老夫婦と孫の男の子2人もパンとか食べているし、私も持参のフジパンの黒コッペを食べてしまいます。いつ食べようかと思っていたので、ちょうどいいタイミングだったのです。尾張一宮で止まり、次はもう岐阜です。濃尾平野の突き当たりについたてのようにそびえる山々が見えて、そこにチョコンと岐阜城も見えたら、すぐ岐阜の駅になりました。

 ホームはかなり高いところにあって、ビルの4階くらいの高さくらいあります。だから、眺望も開けていたのですが、この平野にポツンポツンと小山が散らばっている風景、どこかで見たなと思ったら、どうも山陽本線を走っているときの感覚に近いものがあるなあと、ふと思ったのです。

 神戸から岡山・広島・山口を走っていると、平野に杉ではない、何やら松とか、広葉樹とか、茶色っぽい地肌を見せながらそれほど高くない山々があちらこちらに見える様子、少し陽光や山の木々はちがうかもしれませんが、似ていると感じました。

 岐阜からの高山線は、ずっと東に直進していく感じでした。私は少しウトウトして、しかも進行方向に向かって左側に座ったので、太陽も木曽川も見なかったけれど、ふと気づくと、木曽川は右側を流れ、犬山城や名鉄各務原線やらが見えてきました。そのころにはお客もまばらになって、右側に座席を移動して、木曽川の流れを見ていました。とはいうものの、1時間くらい前に長島から弥富に行くとき、尾張一宮から岐阜に入るときと、2度も木曽川を横断していたのでした。その中流域を走っていました。気づけばすぐ、美濃太田でした。



 多治見行きの2両の列車が着いたら、ホームには立ち売りのおじさんはいませんでした。どこかにいるのだろうと、長良川鉄道が見えるところに移動したら、松茸釜めしのお店を発見します。立派なカメラや三脚を持った若い男の人が1つ買いました。私は、それが目的だったのですから、買えば良かったのですが、いざ目的が達成できるとなると、

 「コッペパン食べたからお腹はいっぱいなので、太田宿を見学してお腹が減っていたら買おう」

 と、目的を目の前にして日和ってしまいました。どうしてこうキレがわるいんでしょう。目的であれば、お腹がすいていなくても買う、そんな単純なことができなくて、また今度機会があれば買おうに変更してしまいました。もう2度と美濃太田へは来ないかもしれないのに……。



 中山道の美濃太田宿は、あまり観光地化されていませんでした。三連休の3日目の日曜というのに、お店はみんな閉まっていて、歩いている人、クルマで来た人、巨大なカメラでトリか何かを狙っている人など、この人たちからお金を巻き上げる作戦を考えたらいいのに、何もかもがそのままで、しんみりひっそりとしていました。



 ここに坪内逍遙が生まれたとか、いくつかのエピソードはあるようなのですが、あまり上手に紹介してくれてなくて、結局どうなったのかさっぱりわからないままでした。

 しばらく歩いて、もう古い町はなさそうなので、駅に向かって歩いたのですが、ここが町の名前は美濃加茂市だと知り、ということはソニーの大きな工場が閉鎖され、ブラジル人労働者が困ったり、町そのものも元気がなくなっているのを感じました。



 太田宿会館という道の駅と観光施設のまざったような建物があって、その前に不思議な木があって、こんな木があるんだと感心していたら、なんとそれは榎の木とそこに寄生した宿り木のくっついた木だそうで、親である榎の木は大分弱っていて、先端が枯れていくそうです。寄生した方は元気で本体が弱ってくるなんて、よくある話だけれど、榎の木さんがかわいそうになりました。でも、私なんか、どれが榎の木で、どれが宿り木なのか、それがわからなくて、困ってしまう。


 木曽川沿いに、ヒカンザクラが咲いて、堤防を歩く人はいっぱいで、陽気は少し春ですが、さすがに山の向こうは御嶽山が見えたり、真っ白い山が見えて、信州的な気分も感じて、平地でノタノタしている自分が反省されました。

 そうです。時には信州に分け入り、山また山の世界で、冷たい空気とひと味違う人々に触れてみなくてはいけないと思いました。でも、ふたたび太多線で木曽川を渡り、多治見から中央線に乗り、すぐ家に帰ってきました。寄り道は一切しませんでした。財布にはやさしいけれど、気持ち的にはどうだったのでしょう。まあ、明日は仕事だし、早く帰るのもありですね。

 

ひさしぶりに一句

1 北陸をめざす列車に風光る



2 ひめごとを語る列車に春の風



3 駅きしめん上着を脱いで食べたしや



4 春の日に長良川鉄道見てるだけ


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