昨日から、やたらうちの庭でヒヨドリが鳴き始めました。また、ヒヨドリの季節がやってきたようです。何も食べるものはないのに、偉そうに鳴いています。
唯我独尊のハト夫婦は、子育てをしているんだか、諦めたんだか。よくうちの庭で一緒にいたり、巣を作ろうとしてたりするのに、まともに育て上げたことがなくて、挫折したり、たまごを木の上から落としてしまったり、前段階までは熱心なのに、子育てがなっていない。まるで最近の人間様みたいじゃないですか。
一度だけ、うちの庭でヒヨドリが子育てをしたことがあったけれど、あの時はヒナが下に落ちて、そのまま親子はどこかへ引っ越していきました。野良猫に襲われたりしないかと心配したけれど、どうなったことか。
ヒヨドリが引き裂くように鳴くということは、ようやく秋になったということなのかもしれません。
ヒガンバナは、そろそろ色あせてきました。
ツユクサも、じっくり見ると、びっくりするような青です。
これはハハコグサという草みたいです。
(奥さんから、これはくっつき虫ともいわれるセンダングサだと教えてもらいました。そうか、キクみたいなのはどれもおんなじで間違えてしまいます。失礼しました。)
草の花、というのは秋の季語でした。いろんな名も知らぬ花たちが小さく咲いています。みんな寒くなる前に、次の世代を育てようとしている。
花は、未来に向かって進んでいく生き物のシンボルみたいなものなんでしょう。
植物にとってはそれは花。動物は、花の時期が微妙です。いつを花とするのか、生き物それぞれに違う気がします。
たまたま見つけたモンキチョウは、朝だから寝ていたのか、疲れていたのか、大人しくしていました。とりあえずチョウは、花から花へと飛び回っている時が、未来へ歩いている時なのかな。それが済んだら、何だか疲れている感じです。
まだたぶん飛んでいると思うけれど、冬は越せるんだろうか。越せないチヨウもいるんでしょう。
そうでした。三日ほど前、アブラゼミを一匹だけ見かけました。取り残された彼は、あちらこちらをさまよっていました。もちろん仲間はおらず、彼は鳴くことさえ忘れていたようです。セミだって仲間がいないと、鳴くことができなくなってしまう。
1 秋のセミ一匹だけの七年後
2 モンキチョウ朝のうたた寝 秋模様