この秋、マンガ家になったり、スポーツライターになった気でいたけれど、私は漫画家でもないし、ライターでもなくて、ただの闇雲なオッサンでしたっけ。
忘れていました。
ただのファンなんだから、適当に楽しめばいいわけです。そして、それが終わるのであれば、「ああ、もう終わりか」と寂しがればいい。
単純なことでした。
昨日と今日、イングランド対オーストラリア戦を見て、知らないうちにオーストラリアを応援していて、オーストラリアともあろうチームがズタズタに引き裂かれ、ミスに沈んでいく姿を見ていました。オーストラリアでも、そんなことがあるものか。
続けて、ニュージーランド対アイルランド戦も見ました。それなりに強いだろうと思っていたアイルランドがズタズタに寸断され、ただニュージーランドの強さに感心して、とてもこういうチームには立ち向かえないなあとションボリ気分でした。
そして、今日、フランス対ウェールズ、前半はフランスが上手に攻めてリードした。このままにはならないだろうと思っていたら、少しずつ詰めていったウェールズが最後の最後で逆転して勝利。これには興奮しました。これぞラグビーだと思えました。
その後の、日本対南アフリカ。ほんの少し前の練習試合では大敗していました。だから、どれだけ失点を無くすか、どれだけ守れるのか。そして、どれだけ攻め込めるのか。いろんな課題がありました。
前半はとてもよくて、3-5だったでしょうか。もっと開いたかな。とにかくいいペースでした。ハーフタイムで解説のみなさんたちは景気のいいことを話していた。ついついそれに乗せられて、ひょっとしたら、後半に逆転するのではないか、とも思ったのです。
思った私がアホでした。選手たちは、前半は頑張ったけれど、後半はもう自分たちの決め手がすべてふさがれているというのを感じてたのかもしれない。
でも、そこで気持ちで負けてしまったら、もう完全な負けなので、奮い立たせて、後半に臨んだと思われますが、後半は向こうは全く同じような攻めと守りで、日本のいいところは出させず、日本の攻めはことごとくつぶし、モールが弱いと見ればとことんそこを押してくるし、向こうのいいようにやられてしまった。
そんなに点数が開いたわけではないけど、後半は完敗だった。
こういうこと、きっとあると思うのです。前半はまあまあやれた。後半も同じようにやっていて、その中で勝機を見つけようという、漠然とした後半逆転気分、こういうのに私たちって簡単に乗ってしまいます。
ところが相手は、すでにこちらの弱みを知ったうえで、そこを攻めてくるわけだから、当然試合はズルズル差が開くこと、どれだけ見たことでしょう。
強いチームは、多少てこずっていても、次の展開が見えている。
今回の南アフリカは違っていた。2015年は、あまり日本のことを研究せず、適当に蹴散らすことができると油断があった。でも、今回はそれはなかったのです。
残念だけど、そういうことでした。
4番のトンプソン・ルークさん、お子さんたちをフィールドに入れてしまって、本人にはいい思い出ができたことでしょう。彼も、選手としては引退が近いですね。でも、これからも、日本チームのために、いろいろと貢献してくれたらなあ。お子さんたちは、また、それぞれの夢を抱いていくことでしょう。
若い子って、いいですね。これから自分の未来を切り開くことが可能です。私も、何か切り開きたいけど、さて、明日から何を楽しみにやっていこう。
ウェールズに南アフリカを倒してもらわないといけないな。