(こちらは昨日の春谷寺のサクラと夕暮れです)
二年前、うわさで聞いていた松阪市飯南町の春谷寺(しゅんこくじ)のエゾヒガンザクラというのを見に行きました。お客さんがいっぱいで、クルマを止めるところもないし、にぎわっているけど、サクラそのものは、折れてしまって少し残念な感じもしたけれど、まわりにたくさんの仲間がいて、みんなで盛り上げてたから、ひそやかな名所として存在するんだなと記憶していました。
昨日、夕方、夕陽もあったので、どうなんだろうとのぞいてみることにしました。こういうムダな心がないとね、何でもせっかくの機会だと思わなきゃ!
調べてみたら、あのとんがったお山は、南伊勢の槍ヶ岳という噂の尼ケ岳というそうです。昔から気になってたんです。このあたりでニョキッと突き出たのは高見山というのが奈良との県境にあるんですけど、それとよく似ているけれど、こんなところにこの方角で高見山が見えるのはおかしいとずっと思ってました。
あれが尼ケ岳というんですね! もう何十年も分かっていなかったことが、やっとわかったなんてねぇ。千メートルと少しの山なんだけど、雰囲気はあります。いいトンガリ具合です。
そういう山里に、春谷寺はありました。あたりいちめんの茶畑で、冷涼で水はけのいい土地なんでしょう。
二年前のエゾヒガンザクラは、こんな感じでした。お客さんはいっぱいで、ソメイヨシノはチラホラという感じでした。
サクラの木は、折れてしまったということでしたが、さきがけのサクラとしては、ドキッとする力を感じましたし、枝が空をつかもうとしている様子が、ステキでした。
この四月の三日(昨日の夕方)は、ソメイヨシノは元気だったけれど、エゾヒガンはもう終わりかけの寂しさがあって、夕方なので誰もいませんでした。
枝垂桜と静かな夕暮れがあるだけでした。奥まったところにあるお寺なので、もうここだけ先に日かげになってしまっていた。
それで、あちらこちらサクラを見ながら帰っていて、粥見神社のこの大きな鳥居も気になってたので、ここの坂を上ってみようと、誰もいないのはどこも同じなんだけど、とにかく登ってみました。
東側にここの街が見下ろせて、すぐに暗くなるのだけれど、夕暮れまでの短い時間を、サクラとお参りと写真撮りと、そんな時間を過ごして、帰宅することにしたんです。