甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

星霜移り人は去る(森 敦)1974

2021年09月14日 21時06分30秒 | 本と文学と人と

 いつも引用しまくりのズルイことばかりしておりますので、今夜はタイトルだけ借りて、森敦さんのことを書こうと思います。

 本当なら、もっとちゃんと調べて、デビュー作とか、芥川賞はいつとったとか、そういうのを調べて書くんですけど、たぶん、70年代前半に取られたんでしょう。

 そして、それからも、テレビや文筆活動などされてたと思うんですけど、不思議と森さんが亡くなられたのは憶えていないんです。

 なかなか森さんと接するチャンスがなくなってしまったから、というのもあるのかもしれません。

 それが、ここ何年か、十年、二十年くらい前でしょうか、少しずつ見出すことがありました。

 今読んでるこの「星霜移り……」も、2013年に古本市で買いました。買って、いつ買ったかをメモして、本棚の中にいれて、古本だし、赤鉛筆と蛍光ペンだらけなんですけど、貴重だから、カバーしてしまって、それから何年も忘れ去られて、日曜日に片づけてて、見つけたから、「じゃあ、読んでみよう」と2日間読んでいます。

 まだ49ページまでしか読んでいません。でも、森さんはNHKの教育テレビが好きだったと書いておられます。確かに、昔、森さんを主役というか旅人にして、「おくのほそ道」を旅していく番組がありました。

 何というんだったかな。「われもまたおくのほそみち」みたいなタイトルでした。森さんのナレーションが入るし、ゆっさゆっさ歩いて行かれるから、そんなに躍動的ではありませんでしたけど、でも、何となく心は惹かれました。

 森さんも歩いて行かれた。芭蕉さんも歩いて行かれた。芭蕉さんの前にもたくさんの旅人がいたことでしょう。

 それで、私もそういう人たちにあやかって、少しだけポイントで行かせてもらってるけど、まだまだ旅の気持ちにはなれていません。

 どちらかというと、奥さんのふるさとのお墓参りもあり、帰ったらすぐに仕事もあるし、旅に浸りきることはできていません。ずっと、中途半端なままでした。たぶん、ずっとそうでしょう。

 でも、あこがれはあるので、芭蕉さんや森さんみたいになりたいんです。

 「月山」は、一度読んで、なかなか苦労したけど、なんかいいなあと思いつつ、何十年も手にしていません。

 なのに、古本市でいくつか見つけ、図書館の除籍図書ということで、廃棄されるところから救い出したりして、少しずつ森さん回帰は始まっています。

 世の中は、全く顧みようとはしないだろうけど、わかる人にはわかるだろうし、それをブログにでも書いていけたらいいなと思いました。

 それで?

 ハイ、森さんは熊本県の天草がルーツの土地で、お祖父さん、お父さん、地域では有名人だったけれど、息子の森さんも変わり者で、各地を流浪し、月山では即身成仏まではいかなかったけれど、それに近い、祈りの日々も過ごされた。そして、そういう体験が生かされて、中年になって「月山」が取り上げられる。

 けれども、実はもっと昔から小説を書いていて、デビュー作は、「月山」ではなくて、「酩酊船」というんだそうです。

 それで、そうだ! 除籍図書で「酩酊船」もらってきた! と、私の中でつながったわけです。

 今それを持って来てみたら、なんと1934年に新聞に連載されたものだったそうです。そういう頃にすでに作家だった人が、数十年ブランクがあって、突然に70年代に復帰し、それからまたもとの空気みたいな感じでいつの間にかおられなくなった。

 今読んでるのは、森さんの青春放浪なんだそうです。そんなの読んで、どうなるんだろう?

 旅したい気持ちは、満足させてもらえるかなあ。つべこべ言わないで、黙々と読書しますかね。

 あがたさんも今は大事なんだけど、森さんのエキセントリックなところ、これも大事だったと思い出しました!

 見つけたら、また引用します。付箋もって本読むかな。

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