卯月というくらいだから、四月には卯の花は咲くと思うのですが、今日はまだ旧暦だと弥生の四日ということですから、まだだいぶ早いのです。そして、ホトトギスだって遠いのです。あと一ヶ月は先かなあ。
何のことかというと、佐々木信綱さんの『夏は来ぬ』でしたね。作曲は小山作之助さんという方で、1896年に発表されたそうです。
1 卯の花の 匂う垣根に
時鳥(ホトトギス) 早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ
時鳥(ホトトギス) 早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ
卯の花が匂うような家の垣根に ホトトギスがやって来て
テッペンカケタカなんて鳴いていると、もう夏は来てしまうのです。
そんな内容ですね。確かに、今日はあたたかではあったけれど、それなりに朝は寒かったし、8時半から庭仕事を始めたんですけど、その時には服を3枚来ていました。でも、だんだん暑くなってきて、ずっとシャツいちで庭仕事することになりました。もうすぐ麦わら帽子をかぶらなきゃいけない季節になってきます。キャップではもう耐えられなくなりますよ。
奥さんが「ウツギが咲いたけど、アブラムシがいっぱいついてて、ベタベタになるから、嫌だなあ」なんて言っていました。
ウツギは、家の奥の方にあるから、見てみたら、白いお花はあちらこちらについていましたが、確かにアブラムシがびっしりの枝もありました。これを退治することも考えなきゃいけないけど、今日はその作業どころではなかったのです。
ついでに、二番は、
2 さみだれの そそぐ山田に
早乙女が 裳裾(もすそ)ぬらして
玉苗(たまなえ)植うる 夏は来ぬ
早乙女が 裳裾(もすそ)ぬらして
玉苗(たまなえ)植うる 夏は来ぬ
田植えは、昔は五月にするものだったんですね。確かに、梅雨のシーズンなどにやるというイメージがありました。でも、田舎ではそんなのん気なことは言ってられないし、ソメイヨシノだって二週間ほど早かったくらいに、世の中は前倒しです。この辺りで、田植えしていない田んぼなんて、ほとんどありません。たぶん、お米のおいしい伊賀米のところは、まだのところもあるかもしれないけど、ほとんどはもう終わっています。あと十日ほど四月はあるのにね。
三番は、
3 橘(タチバナ)の 薫る軒端(のきば)の
窓近く 蛍飛びかい
おこたり諌(いさ)むる 夏は来ぬ
窓近く 蛍飛びかい
おこたり諌(いさ)むる 夏は来ぬ
卯の花から一ヶ月ほど過ぎたら、いよいよ本格的な夏もやって来るし、梅雨も近づくのです。そうすると、ホタルたちが浮遊する。このホタルたちは、私たちの怠りをいさめてくれるって、それは新鮮な意見ですね。ホタルは、そういうメッセージ性のある虫だったんですね!
まだまだ先のことで、ホタルの子どもたちはもう生まれているのかなあ。あと二ヶ月くらい水の中で過ごすのでしょう。そして、六月あたりの「梅雨」の気候にならないと、出てこないです。
あれ、温暖化とはいえ、梅雨というのは、ちっとも早くなりませんね。いやいや、これから猛威を振るう大雨は七月というイメージなんだけど、どうなることか。
(これは、バビアナという花なんだそうです。きれいな紫です)
そんなこんなで、今日は朝から夕方まで庭仕事しました。いろいろやることがあったんです。また、今度書きます。
そして、夕方、奥さんと散歩に出かけて、近所のナンジャモンジャの木を見てきました。白いベールをかぶったような、少しだけ匂いのするようなそんな木の花でした。
この花は、二週間ほど早いそうです。木のオーナーさんから聞かせてもらいました。