夢*想*花

人生○○年!!今までは家族のために頑張った。
これからは、自分のために楽しい、好き、糧になるを目標に過ごしたい。

* 「天地明察」 *

2010-10-06 06:55:45 | つれづれ
4か月前に図書館で予約していた、沖方丁(うぶかたとう)著「天地明察」がやっと来ました。新聞広告で見て面白そうだったので、詳しい内容も知らず予約しました。474ページの大作。

4代将軍家綱の時代。将軍の前で[御城碁]を打つ碁打ち衆として登城を許された四家。「御城碁」とは、安井・本因坊・林・井上家のみに許された勝負の場であり御前試合のようなものです。各家に伝わる棋譜の城覧。秋から冬の終わりまで江戸に来て、定期的に江戸城内で大名相手に指導碁を打ったり、大名邸や神社に招かれ碁界を開いたりする。

その一家の二代目安井算哲(のちに改名して渋川春海)が、算術や暦術に惹かれ800年も続いた宣明暦の2日のずれを正すべく、改暦の勅を仰ぐまでの22年間の苦労や、彼を応援する人人の交わりなどが描かれています。時の大老酒井雅楽頭や・家康の御落胤、会津藩主保科正之・水戸光圀などの加護や援助のもとに「大和暦」を完成させるまでの物語で、彼を支える仲間や周囲の人々が温かく魅力ある人達です。歴史上の人物が実名で登場するので、時代背景など判って面白かった。

のちに和算を完成させた関孝和との、算術問題の駆け引き(この時代は神社の絵馬や道場に問題を出題して、志が同じ人がそれに解答したりしていた。正しい答えだと出題者が「明察」と書き込みます。)和算の関孝和の名前は知っていましたが、和算の問題が意味不明の言葉で、昔の人は良く解読出来たなぁと感心します。この時代に√1414が確立したことも驚きでした。色々な軋轢や苦難を乗り越えて「大和暦」が完成するまでの話です。

とにかく勉強になったし面白かった。4か月も待って届いたせっかくの本、誰かに読んで貰わないと勿体ないと、今日逢う友達に渡すべく一昨日から読み始め、昨夜は歯の治療などで眠くて眠くて読めませんでした。今朝3時に起きて5時までにやっと読み終わりました。興味のある方は読んでみて下さい。


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