夢*想*花

人生○○年!!今までは家族のために頑張った。
これからは、自分のために楽しい、好き、糧になるを目標に過ごしたい。

* 極楽・征夷大将軍 *

2024-09-17 13:56:34 | 読書

第169回直木三十五賞受賞作 (垣根涼介著 極楽征夷大将軍)

やる気なし
使命感なし
執着なし
なぜこんな人間が天下を獲れてしまったのか?

動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。
足利直義は、怠惰な兄・尊氏を常に励まし、幕府の粛清から足利家を守ろうとする。

やがて後醍醐天皇から北条家討伐の勅命が下り、一族を挙げて反旗を翻した。
一方、足利家の重臣・高師直は倒幕後、朝廷の世が来たことに愕然とする。後醍醐天皇には、武士に政権を委ねるつもりなどなかったのだ。怒り狂う直義と共に、尊氏を抜きにして新生幕府の樹立を画策し始める。(インターネットの書評 より)

(この頃、本のあらすじを上手く説明できなくて、ネットの書評に頼っています。ごめんなさい)

図書館で予約する事半年余り、この本を手にした時500ページ余り、それも二段組活字も細かい。

「読めるだろうか?」との心配が先に立ちました。登場する同じような武士の名前。混乱を極めた時代の動き。

面白かった!

歴史の教科書だけではわからなかった、後醍醐天皇や足利尊氏をはじめとする武士たちの立場や感情が読み取れました。

天皇や、公家たちによって翻弄されざるを得なかった武士たち。

今まで理解できていなかった、室町幕府成立までのいきさつや、楠木正成や新田義貞その他の武士たちの諸々の立場。

たとえ、天皇や幕府が間違っていると判っても、自分の意を殺して従わざるを得なかった理不尽さ、渾沌とした時代の

その結果南北朝に至った経緯などよくわかりました。足利尊氏やこの時代人々への人物像も変わりました。

言いたいことを言って、食べたいものを食べて、気ままに生きていけるこの時代に生まれたことを幸せに思います。

大変だったけれど、一読の価値ある本でした。

 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花時計