リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

間にあった、所得税の確定申告!

2017年04月28日 | 日々の風の吹くまま
4月27日(木曜日)。曇りのち晴れ。シーラが来てくれることになっていたので、道路向かい
の銀行にひとっ走りしてキャッシュを下して来たら、「肩が痛くて冷やしているところで、今日
はダメそうだから来週でもいい?」と電話。2週間前に玉突き衝突の事故に巻き込まれて、
前と後ろから「サンドイッチのハム」になったんだそうな。幸い大きなけがはなかったし、理学
療法の費用はICBC(州営の保険公社)が払ってくれるけど、仕事をしたくてもできない状況。
カレシと同い年のシーラには無理しないでもらって、今日はひとりで気合を入れて床の掃除
をしたら、何だか左肩から腕にかけて痛くなって来た・・・。

掃除が終わったら、きのう会計事務所からPDF形式で送られて来ていた2016年の所得
税の確定申告書を印刷して、電子申告依頼書にサインして、スキャンして送り返す仕事。カ
レシのは36ページ、ワタシのは48ページもあるからひと仕事。申告期限は30日だからぎ
りぎりだけど、30日は日曜日なので5月1日の消印のあるものまでが有効。昔は郵便局が
特別に30日の夜中まで開いていて、確定申告書の封筒を持った人たちが長蛇の列を作っ
たもんだけど、ネットの時代になって所得税の申告も便利になったもんだ。クレジットカード
で税金を払えるし・・・。

もっともワタシは自営業なので申告期限は6月15日なんだけど、カレシは普通に4月30日
だし、納める金額があるときは税金だけ先に30日までに払わないと利息を取られるもので、
どっちみち数字だけは弾き出さないとならないからめんどくさい。でも、2016年度はワタシ
の個人年金基金の払込み限度額の過去何年かの繰り越し分をまとめて払い込んだので、
世帯の合計納税額が最小になるように処理した結果、2人とも還付があって、合わせてざっ
と30万円。さっさと申告して、銀行口座に振り込んでもらわなくちゃ。

おりしも5月9日の州議会総選挙に向けての選挙戦の最中で、与党が医療保険料を半分に
トすると言えば野党は廃止すると言うし、与党が通勤者の橋の通行料金に年間限度額を設
けると言えば、野党は無料にすると言うし、保育所の料金を一律1日千円にすると言うしで、
何とも気前のいい公約合戦。どっちも膨大な額の予算が必要になるだけど、いいのかなあ。
アメリカの20ドル札の顔になっているフランクリンはこの世に死と税金以外に確実なものは
ないと言ってたけど・・・。

音楽は不思議な魔法

2017年04月28日 | 日々の風の吹くまま
4月26日(水曜日)。晴れときどき曇り。今日はArts Clubのオープニングがあるので、午
前も午後も仕事。電車ででかけるのに、カレシがいつも駅の改札口まで行ってから財布の
Compassカード探し始めて立ち往生するので、去年東急ハンズで買って来たひもが伸び
縮みする定期入れにカードを入れてあげた。これならストラップをベルトにつけて、ケースを
ポケットに入れておけば、改札口でさっと取り出して、ピッとやってポケットに戻せばいいか
ら、いちいち立ち止まって財布をごそごそやらなくても済むじゃないの。

芝居が終わって帰って来たら10時。Arts Clubの依頼で3年がかりで完成した新作『The
Piano Teacher』。喪失感、傷心から立ち直りたくても心が壊れて前にめない苛立ちといっ
たかなり重いテーマにすごく感動して、ワタシは大泣きの一歩手前。変形関節炎になってピ
アニストへの夢を捨てざるを得なかったピアノ教師のところへ、悲劇に遭遇して傷心のあま
りピアノを弾けなくなったピアニストが「ピアノを教えて」と来るところからストーリーが始まる。
「分散和音は音符をまとめる入れ物。人間も自分が壊れないように入れて置く入れ物が必
要よ」という先生。何か新しいことをやってみたらと言われて、(舞台の)踊り場に聳り立つ壁
に窓を作ることにしたピアニストと若い大工の出会い。「音楽は奇跡的なものよ」という先生。

最新設備のGoldcorpステージはデザインを自在に設えられる仕組みになっていて、今回
は中央に細長い舞台域を作って、その両側に客席を配置したアレイという形式で、大きな
劇場ではちょっとできないかもしれないな。私たちの席は一番前で、俳優とほぼ同じ高さの
目線なのが小劇場の醍醐味。怒涛の50代の一番辛かったときにワタシに寄り添ってくれた
ウォン先生とのレッスンと重なって、まるで自分がストーリーの一部になっているような感覚
になって、涙が溢れて、溢れて・・・。

あのとき今にも崩れてしまいそうだったワタシの心を壊れないように包んでくれていたのが
ウォン先生とのピアノのレッスンで弾いていた分散和音の流れだったんだと思う。40の手
習いで始めたピアノだから、何年かかっても弾けると言えるところまでは上達しなかったけ
ど、音符をつないでいる糸を手繰るように、絵を描き始め、ストーリーを書き始めて、何とか
60代に到達してやっと胸いっぱいに深呼吸したワタシ。第2幕では完成した背の高い窓の
青い照明が外に広がる青空のようで象徴的だった。