リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

ピーターバンたちの世界

2016年10月31日 | 日々の風の吹くまま
10月31日(月曜日)。雨。メトロバンクーバーには10月の31日のうち26日雨が降ったと
いう記録があるんだけど、きのうの夜になって雨が降り出したので、どうやらタイ記録達成
かな。雨量の方は1975年の287ミリには及ばないけど、200ミリを超えるのは確実とか。
よく降るなあ。この辺りの冬は「雨期」だから、晴れの日が続く方が珍しいくらいなんだけど、
11月は雨の日が平均して20日という話。ほんとに足に水かきが生えて来そう・・・。

今夜はハロウィン本番。もう30年以上も昔のハロウィンの夜、カレシの実家で近所を回って
歩く子供たちにキャンディをあげる役目を仰せつかったことがあった。玄関のベルが鳴るた
びにドアを開けると、ちょっと仮装した小さな子が袋の口を広げて突き出して「Trick or treat
(お菓子くれなきゃいたずらするぞ)」。小さな弟や妹を手を引いた子もいて、親は庭の外で
待っていることが多かった。仮装は家庭で工夫したものがほとんどで、お菓子を入れてもら
う袋も枕カバーだったりして、まだできあいの凝った衣装やプラスチックの飾りは影も形もな
かった、いうなれば古きよき時代・・・。

今どきのハロウィンはオトナが仮装してどんちゃん騒ぎをするイベントになった観があって、
子供たちは閉店後のモールなどでハロウィンのお菓子をもらうことも多くなった。人工的で
あまり楽しくなさそうだけど、お菓子に針を仕込んだりするバカがいるので、親としてはその
方が安心だろうな。要は、子供からそのままオトナになった人たちがハロウィンに仮装パー
ティを始め、商機を求めるビジネスがそれに便乗してクリスマス商戦に次ぐ大書き入れ時に
仕立て上げたということだろうけど、いわゆる「ピーターバン症候群」の現われのひとつのよ
うな感じがしないでもない。

ハロウィンとは関係ないけど、ある日、街で増えている大人がドリンクをストローでちゅうちゅ
うと吸いながら歩く姿にふと何となく「哺乳瓶」を連想してしまった。歩きながら飲むにはその
方が楽なのはわかるけど、ある種の「赤ちゃん返り」じゃないのかという感じがする。人間の
成長速度がいつの間にか鈍ったということかもしれないし、複雑で意のままならない世の中
が不安で、「子供のままでいたい」と抵抗しているのかもしれない。考えたら、大人としての
行動の頂点ともいえる政治だって、近ごろはとみに子供の砂場のけんかっぽくなって来たな
と思うけど・・・。

ハロウィンは子供の行事だったのに

2016年10月30日 | 日々の風の吹くまま
10月30日(日曜日)。晴れ。2週間ちょっと見ない間に木々がすっかり色づいてしまってい
て、もう晩秋という気配。秋の日の、ヴィオロンの、ためいきのぉ・・・って粋がるほどの感傷
はないにしても、やっぱり秋は何となく心がしんみりとしがちのような・・・。

帰ってきてから1週間。東京で時差ぼけが帰って来てもほとんどなかったのはちょっと不思
議。帰って来たその日からちゃんといつもの時間に寝て、いつもの時間に起きて、日中も普
通のリズム。ほぼ「仮想アジア時間帯」で暮らしていた頃にはまったく時差ぼけがなくて助か
っていたけど、しっかり「バンクーバー時間」での生活になったらそうは行かないだろうなと
思っていたので、何だか拍子抜けした感じ。どうしてなんだろう。もしかしてこの1年の「新」
生活時間の方が、いきなり始まったせいもあって、時差ぼけ状態だったのかな。

おとといから2日がかりで推敲した脚本にさらに手を入れて一応「完成」。時は1804年5月
のある日の午後。舞台は花の都ウィーンの片隅。登場人物は落ちぶれたモーツァルトと、
交響曲第3番を完成したばかりの新進気鋭のベートーベンと、モーツァルトの歌劇『魔笛』で
パパゲーノを演じた興行主のシカネダーの3人。実際にはモーツァルトは1791年に没して
いたし、ベートーベンはすでに聴力を失ってしまっていたけど、ここではモーツァルトは(高
熱で頭が少しいかれたかもしれないけど)奇跡的に死の床から帰還し、ベートーベンにはま
だ何とか会話ができるだけの聴力が残っているという設定で、史実に目を瞑って「もしも」と
いう仮定でストーリーを紡げるのがフィクションのいいところ。

夜になってあちこちで爆竹や花火の音。東京のハロウィン熱はすごかったけど、カナダでも
伝統的に子供の行事だったものがいつの間にか盛大な商戦を伴うおとな(子供)の行事に
なった感じがする。ハロウィンは明日だけど、川向こうのサレーの遥かな地平線には打ち上
げ花火がいくつも見える。今年はヒンズー教の「ディワリ」と重なったので、インド系人口が
多いサレーの花火はきっとディワリを祝っているんだろうな。インド系が多かった旧居の辺り
も今の時期は爆竹がやかましかった。庭に火のついた花火を投げ込まれたこともあったけ
ど、今はその心配もなくなって高みの見物だから気楽なもんだ。明日はもっとたくさん花火
が上がるかな。

     
     ハッピーハロウィン!


いつでもあるのが人生の転機

2016年10月29日 | 日々の風の吹くまま
10月29日(土曜日)。きのうは晴れたのに、今日はまた雨で、それも相当な降りっぷり。気
温も10度がやっとで、朝からしっかりヒーターが入っている。月曜日はハロウィンだし、一夜
明ければ11月。寒くてあたりまえなんだけど、東京が暑かったせいか急に寒くなったような
気がして、よけいに寒いと感じるのかな。

きのうと今日はあっという間に1日が過ぎた。というのも、Arts ClubのDevelopment部長
のキャシーから「あなたの脚本、いつ見せてもらえる?」という電話が来て、ええぇっ?とあ
わてたのが始まり。劇団の中では、ワタシは「永遠の劇作家志望」ということになっていて、
ずっと前に同じ先生の劇作講座を2度も受講して2、3本書いたという話はしていたけど、ま
だ草稿の域を出ないものなので、誰にも見せたことはなかった。それが、これまで40年も劇
団を育てて来た芸術総監督がいずれ引退することを見据えて、劇団の未来を方向付ける
枠組みの中に地元の作品の掘り出しが織り込まれたもので、キャシーが「あなたのも見せ
て」と声をかけてくれたのだった。

「永遠」に劇作家志望ってのは、自分の能力の限界を知った上でのことなんだけど、東京で
翻訳家のY先生と会って話を聞かせてもらい、出発直前にバンクーバーで観た作品の日本
語訳を観て比較するという一生に一度あるかないかの機会があってから、自分自身の「老
後プロジェクト」の方向感覚が掴めたような気がして、俄然「創作と翻訳」という欲張りなやる
気が沸いて来たところ。でも、最近書き出したばかりのものはまだ読んでもらうほど形がで
きていないし・・・と思案して、劇作講座で書いて以来ときどき思い出したようにいじっていた
ものをキャシーに読んでもらおうと、本気を出して推敲に取り組んだ2日間・・・。

読み直し、書き直しをしているうちに、今まで漠然としていたテーマもはっきり見えて来て、
何だか急に目の前が明るくなって来た感じがする。ものになるかどうかはまったく別の話だ
けど、人生というものは、いつも前を見ていれば死ぬまでいつでもどこかに転機があるとい
うことなのかな、うん。

  
  雨上がりの空にうっすらと虹が・・・

水から出た魚とピンクの象さん

2016年10月27日 | 日々の風の吹くまま
10月27日(木曜日)。今日も雨。雨ばっかりの感じだけど、1975年10月の記録には及び
そうにないとか。ワタシがカナダでの日常生活に落ち着いて5ヵ月経った頃。来る日も来る
日も雨で暗くて、土地っ子はノアの洪水の40日40夜の雨よりはましだと笑い飛ばしていた
けど、ワタシはとんでもないところに来てしまったもんだと、ちょっとばかりへこんだっけな。
そんなワタシも今では何だまた雨かぁという感じ。人間というのは誰でも順応力があるもん
だと思うけど、水が合えば文字通りの水を得た魚ってことかな。

     
     水から出てこうなっちゃったら別の話・・・

カレシを英語教室に送り出して、ゆうべフランネルのものと取り替えたパーケールのシーツ
と春秋用の毛布の洗濯。ドラム式洗濯機は図体のわりには容量が小さくて、かさばるシー
ツ類は全部一度には入りきらないから、上、下+枕カバー、毛布と3ラウンド。アクリルの毛
布は泡が立ち過ぎたらしく、「Sud」(泡)の表示が出たままいつまでもしつこく「泡抜き」をや
っていたので、洗濯が終わった頃にはもう午後。こういう「え?」という問題がときどきあるの
は水の使用量が極端に少ないからかな。乾燥機で全部乾かして、たたんで、保存袋に入れ
てベッドの下の引き出しに収納して、冬支度第1号が終わり。

東京から持ち帰った咳がひどくなって、ごほごほがぎゃほぎゃほになり、咳き込み過ぎると
まるで子犬が吠えているみたいにきょんきょん、きゃんきゃん。どうも気管支炎に発展したよ
うな様相だけど、熱も頭痛もないから、いたって元気なもの。あんまり咳き込みすぎて腹筋
が痛いのがちょっと悩みだけど、収まるころには贅肉が落ちてすっきりしているかも、なんて
期待をかけてがまん、がまん。よっぽど重体でもない限りはむずからないのがワタシのいい
ところかな。

ま、極上のマティニと愛しのレミさえあれば、ちょっとくらい咳き込んだってご機嫌。もっとも、
こんなピンクの象さんが見えるようになったらえらいこっちゃだけど。それにしても、ここで食
べたランチのまずさは日本でこんなのは初めてってくらいに最悪だった。何を食べてるのか
わからないくらいのまずさで、もしかして前の夜の残り物を使い回したんじゃないかと疑って
しまった。(まさかと思うけど。)輸入ビールは普通に良かったのに、お皿の上のモノはマジ
でほ~んっとにまずかった・・・

     

東京のびっくり

2016年10月26日 | 日々の風の吹くまま
10月26日(水曜日)。雨。暗いなあ。日の出は午前7時51分。でも、来月の第1日曜日に
は標準時に切り替わるから、日の出が1時間早くなって、しばらくは起きる頃には明るくなっ
ている。(その分、日の入りも1時間早くなって、5時前になってしまうけど。)引っ越してから
普通の生活時間になって、時差ぼけすると思っていたのに、行きも帰りもあまりそれらしい
感じがなかったのはちょっと不思議。でも、東京でウィルスを拾って来たのか、何となくちょっ
と風邪気味で咳が出る。風邪気味で行って、風邪気味で帰って来るなんて、何だかねえ・・・。

東京でまずびっくりしたのはいたるところにハロウィンの飾りや仮装のお面や衣装が氾濫し
ていたこと。レストランに入ればどこでもかぼちゃを使ったデザートがメニューに載っていた
し、ハロウィンの飾り付けをした店がたくさんあったし、まだ月末まで日数があるのに若い人
たちが集まるところはハロウィン一色の観。まあ、日本で始まった「コスプレ」の延長のよう
な感覚なんだろうけど、その熱気にびっくり仰天。

     
     
     
  
     

次にびっくりしたのは中国人観光客の数。子連れの観光客も多かった。爆買いとか何とか
話には聞いていたけど、実際に新宿の街角に立ってみるとその数の多さにびっくり仰天。私
たちが逗留したホテルにも連日ひと目で中国人とわかるグループがチェックイン。夜になる
とたくさんの買い物袋を提げて帰って来て、朝にはすごい荷物を持ってチェックアウトしてい
た。お行儀の方はあまりよろしくないという印象で、中国政府がマナー向上に乗り出してい
ると言っても、日本人は端から期待していない様子。ホテルの部屋の備品をごっそり持って
帰るんだそうで、テレビまでお持ち帰りした猛者もいたという話。ま、大昔のノーキョーさんた
ちと同じで、生まれて初めて海外旅行に出て来たにわか成金が多いんだろうけど。

     
     東京の夕日。現代のストーンヘンジのような・・・

さて、今夜はさっそくArts Clubのシーズン3作目のオープニングナイト。地元演劇界の大
御所ニコラ・キャヴェンディッシュの主演するコメディ。レセプションでは芸術総監督に報告
することがたくさんあるし、東京で観て来た『The Flick』のおみやげもある。それに、しっかり
観て来て、東京で大いに啓蒙してくださった翻訳家のY先生に報告しなくちゃ。帰って来たか
らって休養どころじゃないなあ・・・。

ただいまぁ

2016年10月25日 | 日々の風の吹くまま
10月25日(火曜日)。きのう帰って来た。ただいまあ~。バンクーバー国際空港着陸は午
前9時15分。行きも帰りもけっこう揺れた。太平洋上空の大気が不安定ってことかな。成田
が込んでいて、30分近くぐるぐる上空を回って到着。暑い!ぎりぎりにあたふたとメモして
行った電話番号が2つも間違っていて、やっとメールで連絡が付いて送ったレンタル携帯の
番号まで間違ったりして、しょっぱなからてんやわんや。まったく極楽とんぼもここまで来る
と、ボケとんぼ・・・

 
 2週間ぶりの我が家から

きのうは荷解きと大洗濯であっという間に過ぎて、9時過ぎにはばたんぐぅ。目が覚めたの
は6時過ぎで、ちょっとうとうとして7時に起床。外は荒れ模様を予報するかのような朝焼け。
かなり荒れ模様の日が続いたそうで、パイナップル特急が到来する雨の季節に突入したと
言うことかな。東京は季節はずれの暑さだったり、今年一番の寒さ(といっても日中が20度
以下ってだけのこと)だったり。でも、まともに雨が降ったのが真ん中の1日だけだったのは
さすが10月ということかな。

 
 新宿のホテルから見た東京の朝

新居に落ち着いてから初めて、2年半ぶりのバケーションだったけど、浅草寺、六義園、上
野公園(びっくりするほどお寺と神社がたくさん)、日比谷公園(からてくてくと東京駅まで)、
後楽園、朝の築地市場、久しぶりに会う友だちと飲んだり食べたりと、忙しいこと、忙しいこ
と。クラフトビールのパブに連れて行ってもらった論文翻訳の校正者氏とは、完璧なマティニ
を探そうと帝国ホテルのおすましなバーに行って、その足で有楽町のモダンな居酒屋レスト
ランで日本酒を何種類かやりながら鰹のたたきやままかりやら。あまりにもよく食べ、よく飲
みの2週間だったもので、あんなに駅の階段を上り下りしたのに帰って来たら1キロ増えて
いた。

 
 すごくおいしかった浅草の横丁のラーメン屋さん
 
 築地の場外市場で食べた朝ごはん

大きな買い物は、ワタシは欲しかったキャノンのPowerShot G5X。カレシは新しいiPod
Touch。撮った写真は900枚以上。新宿界隈は中国人観光客に圧倒された感じだったけど、
東京はいつどこへ行っても人、人、人。どっと押し寄せてくる人波をかき分けて、よそ見して
いる人の間の縫って歩くのに、しまいには膝が痛くなったくらい。忙しくて疲れたけど、一生
に一度の幸運な出会いもあったし、楽しかった。さて、ちょっと休養しなきゃ・・・

準備完了。いざ、東京へ!

2016年10月06日 | 日々の風の吹くまま
10月6日。雨もよう。朝ごはんが済んだら、さっそく荷造り開始。スーツケースは2つともワ
タシの担当なので、まずカレシに機内持ち込みのバッグに入れるものとスーツケースに詰
めるものを仕分けさせて、ワタシはまず着ていくものを選んでから東京で着るものを選び、
衣料品は圧縮バッグにぎゅっ。ふと思いついて、ネットブックをいじっているカレシに積んで
あるものは全部荷物にしていいのかと聞いたら、「あっ、いけね」。あわててジーンズとソック
スを取り分けて、「はい、どうぞ」。ま、詰めてから出さなくて済んだからよかったけど、やれ
やれ。

次に歯磨き道具や化粧品を集めて2つのポーチにまとめ、空港でセキュリティを通す液体も
のを入れるジップロックの袋を用意。ジップロックは小物や濡れたものをを入れたりするの
に便利なので、いつも10枚くらいは常備品として持って行く。ベッドの上にまとめた荷物を
並べて開いた大小のスーツケースに分散して詰めたけど、あら、何かがらがら空きの感じ。
ま、Travelling light(旅は身軽に)というし、東京でいっぱい買い物をしても大丈夫だし・・・。

昼近くに留守番サービスのシーラが来て、玄関の鍵と郵便箱の鍵をつけたフォブを渡して、
「実習」がてら2人でランチのフライドチキンを買いに出かけて、帰って来たところでドアのと
こりに管理人のシェリーがいたのでシーラを紹介しておいた。まだ熱いチキンとシーラが持
ってきた赤ワインでおしゃべりをしながらのランチ。ん、おなかがいっぱい。衣類とワンコを
取りに行くシーラに長期訪問者用の駐車場パスと留守番料を渡して、じゃあ、夕方ね。

ホテルから事前チェックインの案内が来ていたので、到着が午後8時ごろの予定でチェック
イン。タクシーがうまく捕まるといいとけど、この時間なら夕方のラッシュの後で道路は込ん
でいないだろうな。さて、後は家を出る前にカレシが明日の飛行機にチェックインをしたら準
備完了。今夜は空港のターミナル隣接のホテルでゆっくりして、のんびり朝食をしてチェック
アウトしたら、後はラウンジでごろごろ。いざ、しゅっぱぁ~つ!

旅立ちの準備は

2016年10月05日 | 日々の風の吹くまま
10月5日。予報に反して晴れ。日の出がちょうどブラインドの隙間の位置で、まぶしい朝日
に直撃されて目が覚めた。カレシは新しい咳止めシロップが効いたようで、咳をせずに眠れ
たとか。声もほぼ普通に戻ったし、ひと安心。今日は何かと正念場みたいな感じで、まずは
道路向かいのBCAA(自動車連盟)に行って旅行保険の支払い。70代のカレシと60代の
ワタシとでは保険料に差があるからおもしろい。カレシの方が旅行中に病気や事故に遭遇
するリスクが大きいと言うこと。アメリカへ行くのに保険をかけたらすごいことになるだろうな。
カレシママが90歳になったときに一緒にハワイへ行こうと持ちかけたら、保険が高すぎるか
らムリと言われたっけ。

まだレッスンの予定をどうするこうすると言っているカレシのお尻を叩いて、スーツケースを
取りに地下駐車場の中にあるロッカールームへ。たいていの分譲マンションにはロッカーが
付いていて、大きなユニットほど大きい。まあ、ロッカーと言ってもロックされた部屋の中に
割り当てられたケージのような収納スペースに過ぎないけど、これがけっこう重宝。ぶらさげ
てある南京錠を外して中に入ったら、あら、まだけっこうスペースがあるじゃないの。あまり
有効に使っていないみたいだし、ちょっと整理したら、月1万円ちょっとで借りているセルフ
ストレージに入っているものを持って来れるかも・・・。

戸建てからマンションにダウンサイズするときにみんな一番困るのが捨てられない家具や
道具の収納場所。いくら古くなったからと言っても、長年使って愛着のあるものを捨てるの
はかなり切ないし、子供や孫の代まで残したいものだってある。そこでセルフストレージを借
りて保管しようと言うことになるようで、おかげで2、3平方メートルくらいの小さいものは引っ
張りだこで、いざというときに空きがなかったりするらしい。先祖伝来の家宝も住宅難ってこ
とか・・・。

ま、スーツケースを出してくれば、後は持って行くものを集めておくだけで、荷造りは明日の
朝。機内持ち込みのバッグに入れるものをまとめないと。カメラやらタブレットやら何やら、エ
レクトロニクスは充電器やコードを忘れないようにしないと。機内で読む本も集めないと。で
も、今夜は息抜きのつもりで、ちょっとひとりで『The Flick』を観て来よう。3時間超の長丁場
が息抜きになるかどうかはわからないけど・・・。

旅行の前はいつもばたばた

2016年10月04日 | 日々の風の吹くまま
10月4日(火曜日)。雨。起きて身支度をしていたら、キッチンから「牛乳がないぞっ」という
カレシの声。きのうはエコーの故障とは言えないトラブルへの対応で出たり入ったりして、牛
乳が切れているのを忘れたままとうとう買い物に行かなかったからね。でもまあ、そこがトカ
イナカの街中。道路向かいのBuy-Low-Foodsは8時開店だから、1リットルのパックを買
えるだけの小銭を握って、ジャケットを羽織って、じゃ、ちょっと行って来るね。というわけで、
カレシが英語教室に出かける時間に間に合って朝食を済ませたけど、在庫管理がなってな
いじゃん、ほんとにもう・・・。

カレシが出かけた後は今日2度目の外出。6番ストリートの向こう側の銀行に行って手持ち
用の現金を下ろして、そこから道路を渡ってこっち側のサロンへ。シャンデルとあれこれ芸
術に関する四方山話をしながら伸びすぎた髪をちょうど良くカットしてもらって、今度は6番
アベニューを渡ってモールのドラッグストアでカレシに頼まれた別の咳止めシロップと咳止
めキャンディとポケットティッシュの束を買って、6番アベニューを渡ってこっち側のDenny’s
で冷凍のワンタンとシュリンプクラッカー(えびせん)を買って帰って来た。これでもブロックを
ひとつぐるっと回って来ただけだから、やっぱりちょっと便利すぎ・・・。

ちょうどワンタン麺が出来上がる頃に帰って来たカレシ、封筒からお札の束を出して「生徒
さんたちにもらったんだけど、何なんだろうな」。あはっ、それ、日本では「餞別」って言うんだ
よ。お札は20ドル、10ドル、5ドルとまちまち。生徒さんが「安全な旅を」という心遣いを表
すのに休憩時間に持ち合わせのを出し合ったんだろうと思うよ。お返しに日本のおみやげ
をあげないとね。それにしても、中国では餞別を渡す習慣がないと思うから、もしかしたら韓
国にそういう習慣があるってことかな。知らなかったな。アジアは広いけど、日本と同じ習慣
があったり、まったく違う習慣があったりでおもしろい。

風邪気味のままで出かけて疲れたカレシは2時間も昼寝。夕食の材料を買いに行くのに、
ちょっと起こしているものがないか聞いたら「トマトと袋詰めのサラダ」。そっか、お家ご飯も
あと2日だから、使い残しがないように買い物をしなくちゃ、と雨の中を今日3度目の外出。
旅行の荷造りをしなければならないし、あしたの夜はオープニングナイトだし、何かまだまだ
忙しいなあ・・・。

運転はいいけど駐車が苦手

2016年10月03日 | 日々の風の吹くまま
10月3日(月曜日)。曇り。風邪気味のカレシは咳止めシロップが効いたようで、あまり咳を
せずに眠れたので、ワタシも起こされずに眠れた。一緒のベッドだとこういう「不都合」もある
けど、そのあたりが連れ添うってことなんじゃないかなあ・・・なんて。でも、風邪の方は軽く
て済みそうなのでひと安心。最低気温が10度以下に下がるようになって、朝方はヒーター
が入っていたのに、ルーフデッキでは白と紫のアネモネの花。春が来たんじゃなくて秋深し
なんだけど、何を勘違いしているやら。よく見たら、デッキに置いた鉢はどれも花盛り。季節
が移ったのに気づいていないのかなあ。

今日はトヨタのディーラーにヘンな警告ライトの点いたエコーを持って行く日。土曜日にエン
ジンの形をした黄色いライトが点いて、マニュアルを見たら「ディーラーに持って行くべし」。
すわ何かタイヘンな故障か?と、旅行前に修理できるように予約をねじ込んでもらっていた。
ワタシがエコーを運転して行って、駐車が苦手なのでトラックでついて来たカレシにおまか
せ。帰って来て1時間ほどで電話があって、何とガソリンタンクのキャップが緩んでいたため
にガソリンの蒸発が進んで警告ライトが点いたという話。なぁ~んだ。それで1時間分の請
求。ついでに整備してもらったからいいけど、何とも人騒がせ。ディーラーへ持って行けなん
て脅かす前にまずはこれを調べて見なさいとか、もっとましなマニュアルの書き方があるん
じゃないのかなあ。

ま、また2人でディーラーへ行って、ワタシがエコーを運転して来て、駐車は先にトラックで
帰っていたカレシにお願い。2本の柱の間の2台分のスペースが我が家専用なんだけど、ト
ラックが入っていると、ワタシは前向きでも後ろ向きでもダメダメ。運転は下手じゃないはず
だけど、どうしてだろうなあ。昔、運転免許の試験でも、並列駐車でいつも大幅減点で不合
格。カナダでは免許の試験は路上でやるので、意地悪な試験官がわざとムリなところに止
めさせようとしたんじゃないかと思わせる場面もあったけど、6回目の試験でやっと合格して
免許が取れたワタシ・・・。

トラックを売れば、マンションの駐車場でだけは自分でやれるようになるんだけどな。2台分
のスペースをまたいでずぃっと入っちゃえばいいんだから、後ろ向きで入るのだって楽々と
できちゃいそうだな。ただし、後ろの壁にどしんっとやらなければの話だけど・・・。

風邪には断然チキンスープ

2016年10月02日 | 日々の風の吹くまま
10月2日(日曜日)。曇りのち晴れ。夜中カレシがごほごほと咳をしていて、あまり良く眠れ
なかった。どうやら風邪気味らしい。金曜日には東京に向かうと言うのに、何でこんなときに
風邪なんかひくんだよっと言いたくなるけど、こればかりはしかたがない。ま、咳と鼻水だけ
で、熱はないし、関節痛もないようなので、おとなしくしていれば軽症で済むんじゃないかな。
体の中から温めてあげようと、今日のランチは特製のチキンスープ。ユダヤのママのチキン
スープは風邪の特効薬なんだそうで、ユダヤ人のペニシリンと言われるくらい。

チキンスープと言ってもレシピがごまんとありそうだけど、今日の我が家のはおとといスロー
クッカーでチキンを丸ごとローストしたときに出た肉汁がベース。大きな玉ねぎを丸々1個ざ
くざくっとスライスしてポットの底に敷いて、パプリカが主のスパイスをすり込んで、ロースマ
リーをひと束とレモンとガーリックをおなかに詰めた鶏を入れて、水を足さずに4時間ことこ
とローストするだけで、かなりの量の純正の肉汁が出て来る。これを冷蔵庫に入れておいて、
上に固まった脂をすくい取って、水とセロリとにんじんとカレシがきのうランチにして残った鶏
肉を入れて温めたら、パプリカが利いているからグーラッシュ風のちょっとスパイシーで、玉
ねぎがさらにとろけてちょっとこってりしたチキンスープになって、体がぽかぽか・・・。

ランチの後は咳止めのシロップとキャンディとティッシュを買いにドラッグストアへ。近頃はこ
の症状、あの症状と細かく分けて、それぞれに対応するシロップが並んでいるから、どれが
いいのか迷ってしまう。でも、よく見るとほとんどが「デキストロメトルファン」が主成分だから、
効果のほどはどれでも同じなんじゃないかという気がするけど、ま、寝るときに咳止めシロッ
プを飲んで、咳をせずに眠れたらそれだけでも養生になりそう。でも、あさっての『The Flick』
のオープニングナイトはひとりで行った方が良さそう。何しろ3時間ちょっとの長い芝居だし、
雨の予報だし・・・。

カレシに話しかけると咳がひどくなるので、ワタシは午後も夜も心置きなく新しい芝居に専
念。気持が乗っているときは、どんどん筋書きが展開して行くから、キーを叩く手が追いつ
かないくらいで、肩がコチコチ。題名は『Treehouse』としたけど、はて「永遠の劇作家志望」
がモノになることってあるのかな・・・。

お茶しにフェリーに乗って

2016年10月01日 | 日々の風の吹くまま
10月1日(土曜日)。曇りのち雨。早めに起きたので、朝ごはんも早めに終わって、さっそく
土曜日の掃除。火曜日は忙しかったし、木曜日もシーラが来ていて、1週間掃除をしないま
まだったので、念入りに床の掃除。バスルーム担当のカレシは留守中にシーラが徹底的に
掃除をしてくれるからと、トイレの掃除だけで後は省略してしまったらしい。いい加減、もう!
まあ、カレシとしては目に見えない場所の汚れは「ない」ことになるようで、見えるところしか
掃除しないから、いつもシーラがやってくれていることには変わりがないような・・・。

今日は友だちとランチ。一緒に『Billy Elliot』を見て以来だから、ほんとに久しぶり。ワタシは
現役15%で毎日けっこうのんびりとやってはいるけど仕事がないわけじゃないし、友だちは
現役100%でメトロバンクーバー中を飛び回っているから、「カフェでお茶する」なんていう
専業主婦の都市伝説みたいな優雅さとはまったく無縁で、同じ空の下にいながらまるで牽
牛と織女。落ち合うのはバラード入江の向こうのノースバンクーバー。駅まで歩いて約20
分、電車で終点のウォーターフロント駅まで29分で、乗り換え時間を考えて12時16分の
Seabusに乗れば約12分だからロンズデール・キーに着くのがちょうど約束の時間・・・と、
うまく時間を見計らったつもりだったけど、歩くのが早すぎたのか12時1分のSeabusに乗
れてしまった。

入江を渡るSeabusは公共交通網の一部で、文字通り「海上バス」。平べったいカタマラン
(双胴船)が往来している。入江は水上飛行機が離着陸するし、いくつもの貨物埠頭がある
ので大きな貨物船のそばを通り抜けたり、貨物船やボートが前を通ると航跡を横切るときに
ちょっと揺れたりして、たまにしか乗らないからけっこう楽しめる。ロンズデール・キーは万博
の頃にあちこちにできた公共マーケットのひとつで、(ニューウェストミンスター・キーを含め
て)ほとんどが衰退した中でロンズデールはいつの間にか高層マンションが林立しているし、
マーケットの中もわんさと人がいて、グランヴィルアイランドよりも繁盛しているという感じ。

ロンズデールでもウォーターフロントでも、Seabusターミナルの桟橋の一番奥にふくろうの
置物があって、何でこんなところに?と思ったら、どうやらハト除けらしい。怖い顔で睨んで
いたけど、どこにもハトの姿がなかったから効果があったということかな。おもしろいことを
考えたもんだ。