10月30日(土曜日)。☂☁🌥(バルセロナ)。夜に土砂降りの雨が降って、けさ起きたら何となく蒸している感じ。朝のうちはざぁ~っと降っては小止みになって、またしばらくしてざざぁ。土曜日は学校が休みなので、外の広場には子供たちの姿がなくて静かだけど、バルセロナの歴史にまつわる一角らしくて、窓の外は観光客の流れがひっきりなし。ほとんどがガイド付きでせいぜい数人から20人くらいまでのグループなので、クルーズ船で来たのかもしれないな。(昨日のツアーで見晴台から港の方を見たら、巨大なクルーズ船が3隻くらい入っていた。)行儀はいいけど、私たちの部屋の窓に向かってカメラを向けるので、うへっ。大戦前の1936年に、ファシスト政権に抵抗した住民がこの広場に避難していて、フランコに協力したムッソリーニのイタリア空軍の執拗な空襲で大勢の犠牲者が出たと言う主旨の標識があるので、ツアーのルートに入っているんだろうな。
朝ご飯が済んだら、まずはカナダに帰るためのArriveCanという書類を提出する作業。このサイトにワクチン接種完了の証明書をアップロードして確認のレシートをもらわないと、カナダに帰って14日間の隔離が必要になるので、ちょっと緊張する感じ。でも、2人のワクチン接種の記録を無事にアップロードできて、万一隔離が必要な場合の隔離場所や環境に関する質問に(不要で済むことを祈りつつ)答えて、「送信」。ものの1時間ほどで指定したメールアドレスにQRコードがついた「レシート」が送られて来て、2人の名前の後に「I」と言う記号があったので、思わずやったぁ。これがあると、バンクーバーに着いて、コロナ陰性を証明するPCR検査結果を提示すれば、隔離は免除になって、すんなりと元の暮らしに戻れるわけ。レシートは「印刷しておけ」みたいな指示があったので、PDFでダウンロードして、陰性証明と一緒にサムドライブにコピーして、フロントで印刷してもらったけど、プリンタにアクセスできない人はどうするんだろうな。
まあ、これがいわゆる「ニューノーマル」の海外旅行なんだと思うけど、とにかく帰るためには最も重要な手続きが無事に終わったので、ほっとした気分で雨の中をランチ探し。聖堂の前の広場は東京の渋谷みたいな大賑わい。とにかく数百年前にできた街並みなので、幅が2メートルあるかないかの小路が縦横に走っていて、人込みを避けてジグザグと歩いていたら、古色蒼然とした城壁と四角い塔があって、途中に「バルシノ」と呼ばれたローマ時代にはぐるりと城壁に囲まれて4つの監視塔が立っていたという説明書きがあった。バルセロナが発展して拡大するに従ってローマ時代の城壁は取り壊されて行ったという話。古くから栄えて来た大都市にはよくある話だねえなんて言いながら歩いているうちに聖堂前に戻ってしまったので、レストランを選んでランチ。何しろどこに行っても大盛りだから、2人でタパスを3皿ずつ選んで、ワインとビール。それでも満腹になってしまって、今夜は晩ご飯抜きだな。
ホテルに戻ったら、さて荷づくり。あまり大きな買い物はしない方なので、帰るときの荷づくりはわりと簡単。今回一番かさばるのは、カレシのはローマで買ったバルサミコ酢とマルセイユで買ったパスティスと今日買ったカシス。ワタシのはカルカソンヌで見つけた手作りのガラスの小鉢4個。後は冷蔵庫に付けるマグネットと皿拭きタオルくらい。おみやげどっさりはカメラ2台とスマホで撮りまくった写真で、2千枚くらいあるかも。思い出を楽しみながら整理をすると、いったいいつまでかかるやら。次のクルーズまで7ヵ月とちょっとなんだけど・・・。