リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

我が家は坂道だらけの町の丘の上にありまして・・・

2021年09月30日 | 日々の風の吹くまま
9月29日(水曜日)。🌧☁🌧。何だかすごぉ~く静かな朝で、8時まで寝てしまった。低気圧が通過中で、またまた大雨警報。でも、西の方が少しばかり明るいから、日中にひと休みしてくれるかな。買い物に行かなきゃなんないし、カレシがラッキョウがなくなったと言っているのでHマートにも行きたいし、大雨じゃあ困るじゃないの。

きのう、あさってダグとディナーに来るピーターに我が家までの道順をメールしたんだけど、けさ「遠慮せずにワインを飲みたいから、電車で行って、帰りはタクシーがウーバーを使う。コロンビア駅から歩いて10分か15分くらいなら遠くないし」とメール。おいおい、どこにそんな情報があったのよ。6番ストリートに回って普通に歩いたら25分はかかるし、ロイヤルアベニューに出るまではかなり急な坂道で、その後も4番アベニューあたりまで上り坂なんだけどなあ。(駅から出てすぐの4番ストリートはもっと急勾配。)さっそく、ひとつ手前のニューウェストミンスター駅で降りて、8番ストリートを上がって来た方が、所要時間はそれほど変わらないけど楽だよぉと、道順の改訂版をメール。

ただし、駅から最初の300メートルは勾配9%の上り坂。それでも、コロンビア駅からよりも緩いし、ロイヤルアベニューでタイミングよく信号が赤に変われば、青になるまでけっこう長いので、ひと息つけられるからいいよ。それに、坂道がきつそうだったら、駅の下にバスターミナルがあるから、そこから106番のバスに乗れば、電車からの乗り継ぎでバスの運賃は無料だし、我が家の道路向かいのバス停で降りればいいから楽々だよぉ。折り返し「了解!」とピーター。よしよし。帰りはタクシーに乗るほどの距離じゃないから、駅まで送って行ってあげるからね。それにしても、西へ向かって流れていたフレーザー川が南へ大きく蛇行するところにへばりついたようなニューウェストはとにかく坂道が多い。もっと下流の河口に近いところなら広くて平坦な土地があるのに、植民地建設のために最初に送り込まれた工兵隊の指揮官ムーディ大佐が敢えて現在のニューウェストを選んだのは、まさに川からせり上がるような勾配が新興国アメリカの脅威に対峙する「地の利」と判断したからだと言う話。

午後になって雨が止んだので、まずはウォーキングに出て、帰って来たらとんぼ返りで買い物。おととい買い忘れたものを買っただけでショッピングカートに余裕があるので、角の酒屋に寄り道。メインの料理がフランス南西部の田舎料理だから、やっぱりローヌワインが一番。なんて、ほんとはワタシが大好きなのが南のコートデュローヌのワイン。特にちょっと筋肉ムキムキの感じがあるグレナッシュやシラーがいい。選んだ2本を持ってレジに行ったら、なじみになったレスリーが「あら、今日はヘネシーじゃないのね」。あはは、まだ飲み終わってないの。外に出たら、また雨、雨。あしたもこんな調子らしい。やれやれ。


メニューを考えたり、パズルを解いたり、知恵を絞るのって楽しい

2021年09月29日 | 日々の風の吹くまま
9月28日(火曜日)。⛅🌤⛅☁。雨が上がって、すぅ~っと抜けるような青空が広がって来たら、うわっ、空が高いっ。鮮やかなオータムブルーがどこまでも天高くというところで、鼻歌のひとつも出て来そう。でも、明日、あさってはまた屈強な低気圧の通過で大雨、大風という予報だから、今のうちに楽しんでおこうっと。

今日はなかなか踏ん切りがつかないで懸案になっていたレポートを出すところに出して、金曜日にディナーに来るピーターに我が家への道順を箇条書きにしたメールを送って、ぼちぼちとメニューの算段。メインは「鴨の足のコンフィ」と決めてあるし、サラダはカレシが作るので、後はメインの付け合わせと、食前酒に添えるアミューズブーシュと、軽い前菜と、後はデザート。お客を呼んでのコース料理はずいぶん久しぶりだなあ。アミューズブーシュは要するに「ひと口で食べられる」突き出し。フリーザーをかき回して見つけた材料で、思いつくままにちゃちゃっと2、3種類作るのがワタシの得意技で、手抜き料理と同じで、なぜかあれこれ考え抜いたものよりもヒットすることが多い。キハダとメバチとビンナカがあるから、「マグロのメドレー」はどうかな。ご飯抜きの寿司ロールで「メシナシスシ」なんてのもおもしろそう。親しい人たちを呼んでのディナーは何よりも楽しくなくちゃね。

アミューズブーシュは簡単だからいいとして、魚とメインの鴨の間に入る前菜は何がいいかな。カレシにはルーフデッキで収穫した摘み菜サイズの野菜でサラダを作ってもらって、それに合わせて1枚のお皿に盛り付けてみようかな。これならお楽しみ程度の量で済んで、メインコースを出す前におなかがいっぱいになってしまわないでいいと思う。肉にするか野菜にするかが思案のしどころで、肉ならビーフかポークか、それともバッファローとかワニのソーセージのような変わり種か。野菜なら、冷たいサラダと対で温野菜ってことにして、ビーツやニンジン、アスパラガスをグリルしようかな。肉か野菜か、う~ん、どっちにしようかなあ。で、あとはデザートだけど、普段は食べないから、これは難問。買って来るか、自分で作るか。自家製にするならあっさりしたものがよさそうだから、抹茶のパンナコッタはどうかな。それとも、ヨーグルトにフルーツとか。ほんと、メニューを考え出したらきりがないな。でも、そこがおもてなしの楽しいところなんだけど。

午後は、ニューヨークタイムズのクロスワードパズル。毎日その日のパズルをニューヨーク時間の日付が変わる前に完成させるとストリーク(連勝記録)が続いて、それが今332日。最長記録を更新中で、毎日のパズルはいつも前の日の太平洋時間午後7時(土曜日と日曜日は午後3時)にアップロードされるから、難しいのに躓いてストリークが途切れないようにその日(つまり前日)のうちにやっつけてしまう。でも、旅行に出たら、時差とかオンラインでのアクセスができないとかで途切れてしまうかもしれないな。ここまで来るとちょっと残念な気もするけど、また1から始めて新記録を目指せばいいか。ということで、アーカイブのパズル解き。ニューヨークタイムズを購読すると連日のパズルの他にアーカイブにもアクセスできて、1993年11月まで遡って挑戦できるんだけど、休刊日がないのでパズルも年中無休だから、その数は1万本近く。それをせっせとやって来て、今やっと2001年の10月に入ったところだから、はぁ、まだまだ気の遠くなる数が残っている勘定。一方でバケーションまであと2週間。こっちの方は準備に本腰を入れなくちゃ。はあ・・・。


どこでもテレワークの最大の課題は住宅事情

2021年09月28日 | 日々の風の吹くまま
9月27日(月曜日)。☁🌧☔☁⛅☔。夜のうちにかなりの風が吹いたらしい。バルコニーの棚から吹き飛ばされた空の水遣りボトルと無造作に重ねて置いてあった空のプラスチックの鉢があっちこっちにゴロゴロ。手すりを越えて飛んで行ったものはないようだけど、風には気を付けないと危ないね。

きのう在宅勤務は家族に迷惑なのかという小町のトピックを読んで、こっちでも去年の春からコロナに対応して在宅勤務が盛んになったけど、同じようなことがあったのかどうか考えてみた。夫婦が24時間同じ屋根の下という生活形態に関しては、我が家は20年選手と言えるけど、元々ワタシが在宅で仕事(と家事)をしていたところへリタイアしたカレシが加わって2人揃って在宅という逆パターンだったし、何よりも20年前はインターネットはまだ発展途上で、オンライン会議なんてのもなかったから、地下室に作った広いオフィスのそれぞれのデスクで黙々とキーを叩いていたので、今とは事情はだいぶ違っていたと思う。

コロナのおかげでテレワークと言う労働形態が普及し始めてからの最大の問題は住宅事情だろうと思う。特に日本の住宅は、マンションにしても戸建てにしても、良く言えばコンパクト、悪く言えば狭小だから、そこに1人が「会社」を持ち込んだだけで、日常生活が激変することは容易に想像がつくな。小町のトピックのコメントでも、奥さんたちが、仕事中の夫に気を遣って、好きな時に掃除機をかけたり、自由にテレビを見たりできなくなったり、オンライン会議のときは子供の騒音にも気を遣わなかったりで、溜まるストレスが「迷惑」という感情になっているのが手に取るようにわかる。そこで思い出したのが、我がニューウェストミンスター市の市長が去年の春に市のフェイスブックのページに載せたテレワーク事情。若いコーテ市長は市役所に近い川沿いの高層マンションに奥さんと娘3人の5人家族で住んでいて、市役所が職員の大半を在宅勤務にしたときに、自分も率先して自宅でテレワーク事始め。ところが、奥さんも在宅勤務になり、さらには3人の子供たちもオンライン授業を受けるようになって、家族全員があまり広くもないマンションで「在宅勤務/オンライン授業」。奥さんにダイニングテーブルを、子供たちにリビングを譲った市長さんは、寝室の片隅にテーブルとコンピュータを持ち込んで「リモート市長室」にしたそうな。

バンクーバーやトロントのような大都市では、もう十数年続いている住宅バブルで戸建ては中流家庭には何十年かかっても手が届かない値段。政府は高層マンションに一定の割合でファミリー向けのユニットを作ることを義務付けたりして、子育て世代の住宅難解消の躍起だけど、雨後のタケノコのように建つ最近のマンションは、敷地の面積が小さくなっているせいで、一戸の広さもどんどん縮小しているのが現状。戸数を増やさないと採算が取れないせいだけど、そういうところで在宅勤務を命じられても仕事場の確保は至難の業。そこで在宅勤務で通勤が不要になったホワイトカラー層は超低金利を利用してかなり遠い郊外の広い戸建てに住み替え始め、おかげで郊外の住宅やタウンハウスの相場が2ケタも値上がり。おまけに、急激な人口構成の変化を反映して、先の総選挙では保守党の牙城だった郊外で現職議員が次々に自由党の候補に敗れる「政治地図の塗り替え」が起きた。つまり、テレワークは労働形態どころか社会や政治までも変えつつあると言えるけど、日本ではどこでどんな変化が起きるのか興味があるところだな。


在宅勤務は迷惑かと聞かれると・・・

2021年09月27日 | 日々の風の吹くまま
9月26日(日曜日)。🌧🌧☔。寒々とした雨。しかも大雨警報発令中。もっとも、警報と言っても予想雨量は50ミリから70ミリなんだけど、きのうはあんなにも夏っぽい天気だったのに、何という激変ぶり。

天気のせいか、あんまりやる気が起きないので、今日はだらだら(読売新聞の)小町横丁の散策。最近は興味を惹かれるようなトピックが少なくなったと思っていたけど、今日見つけたのは『僕の在宅勤務は迷惑ですか?』というタイムリーなトピック。トピックの主は1年半も在宅勤務している男性で、家族は週3日午前中パートの奥さんと小学生の男の子2人。自分の母親に「奥さんにあまり迷惑をかけないように」と言われて聞き流していたけど、奥さんに「いつまで在宅勤務なの?」と聞かれたそうで、「妻にとっては在宅勤務は迷惑なのでしょうか」。トピ主が思い当たるのは、奥さんが(パートに出る日も)昼ご飯を用意しなければならないこととリモート会議が多いため家の中で静かにしなければならないことで、掃除機をかけるのは週末だけ、子供たちも騒がないように注意ているとのこと。

コロナのおかげでリモート会議があたりまえになった感があって、オフィスで勤務していても普通にあることだと思うけど、それを自宅でやるとなるといろいろとめんどうなことが起きる。在宅勤務というのはかってメディアにもてはやされていた「職住近接」を通り越して「職住一体」になるわけで、ネット時代になっても住居の環境が技術的な環境の変化について来ていないから、専用の仕事場がない限り、公私の線引きがめちゃくちゃ難しい。独り暮らしならまだしも、家庭を持っていたら、仕事をする方にとっても、その周りにいる家族にとってもストレスだろうと思う。案の定、百何十件も並んだコメントのほとんどが在宅勤務になった夫を持つ主婦からの批判や苦言の大合唱で、特に、トピックの主が妻が作る昼ご飯が前の番の残りやサンドイッチといった「簡単なもの」と言ったことに対する反撃がすごい。(サンドイッチを作るのって簡単なことじゃないのよっ。)そのトーンからすると、奥さんたちは専業主婦という「職業」を軽く見られていると感じたのかもしれないけど、でも、何だかなあ。

ワタシは長いこと在宅自営業とワンオペ主婦業の二足の草鞋をフルタイムで履いていたので、仕事と家事の時間のやりくりや公私の線引きの難しさはいやというほどわかっているから、家族が常に周りにいる中でZOOM会議や電話をやらなければならないトピックの主のストレスも、夫の留守中に独占していた「自分の空間」がなくなってしまった奥さんのフラストレーションも、どっちも容易に想像がつく。カレシが突然早期退職したのは21年前のことで、リタイアそのものは私たちを離婚の危機から救ってくれたけど、24時間在宅になっても家事に参加するという考えがなかったから、ワタシにとってはまるで仕事と家事に「子育て」が加わったような感じだったな。(転居してからなぜか急に自発的に2つのバスルームの掃除をしてくれるようになったけど。)古希を目の前にしてリタイアを決めたワタシはカレシに言ったもんだ。仕事を辞めたからと言って専業主婦になると期待しないでね。それじゃあ再就職するようなもんだから、と。まあ、相変わらずワタシが9割がた家事を負担しているけど、独り暮らしだったら当然自分でやらなければならないことを自分でやっているだけだから、手抜きのやり放題でいられるのがいいところかな。


感謝祭の日に出発してハロウィンの日に帰国

2021年09月26日 | 日々の風の吹くまま
9月25日(土曜日)。☀🌤。あぁ~あ、またもう週末。でも、今日は夏が忘れ物を取りに戻って来たような日で、何というか絶好の掃除日和。でもその前に、ジェフに帰って来る日はEUで夏時間が終わって時計の針を動かす日なんだけど、72時間前のPCR検査って出発前か到着前かとメール。年に2回時計の針を動かすめんどうな制度は廃止する方向で進んでいたんだけど、コロナのおかげで北米は立法措置が立ち往生で、ヨーロッパは廃止を決めたものの実施に移せないまま。ジェフからは「到着前。現地でちゃんとめんどうを見てくれるから心配しないで」との返事。ああ、よかった。でも、帰る日にヨーロッパで1時間戻して冬時間になって、帰って来てから1週間後にこっちでまた1時間戻して冬時間。ほんっとにめんどくさいったらない。時計の針を戻すから、1日が25時間になる勘定で、2回もやったら2時間も寿命が延びてお得なような気がするけど、まさか。

何かやたらと偶然が重なったのかどうか知らないけど、出発の日は感謝祭で、帰って来る日は何とハロウィン。感謝祭の日は夜の8時過ぎで、集まった家族がローストした大きな七面鳥を食べている頃だから、飛行機は空いているんじゃないかという気がする。アメリカが感謝祭の祭日だということを忘れてサンフランシスコに遊びに行ったときは、夕方の飛行機はがら空き、空港もがら空き、タクシーに乗ったら道路もがら空き。レストランはどこもスペシャルディナーをやっていて入れず、ホテルのレストランのマネジャーを拝み倒して、厨房に近い隅っこに小さいテーブルを用意してもらったっけ。スペシャルだから普通のメニューがなくて、周りと同じ感謝祭の伝統料理。ユニオンスクエアに面したセントフランシスは普通でも高いのに、すっごく高かった。味は普通の七面鳥だったけど。

帰りはハロウィン。北米のハロウィンはおおむねアメリカとカナダの子供の行事(最近は大人のどんちゃか仮装パーティの方が盛んみたい)だけど、ヨーロッパではかなり趣が違うようで、スペインでは31日の「魔女の日」で始まって、11月1日は「万聖節」、翌2日は「死者の日」と続く3日がかり。バルセロナでは「魔女の日」の夜にバーやクラブで陽気に騒いで、翌日の「万聖節」にカタロニアの伝統習慣で祝うんだそうだけど、残念ながら私たちがバルセロナを発つのは午前6時20分で、魔女だってまだ目を覚ましていなさそうな時間。まあ、お祭りで大勢集まって騒げばどうしても密になるだろうから、その前に離れてしまう方が安全だろうな。フランスでもフランスの伝統に則ったハロウィンのイベントがあるらしいけど、残念ながらパリではドゴール空港で乗り換えるだけ。何だったら、魔女の箒にヒッチハイクで乗せてもらったらどうかな。

ハロウィンの魔女と言えば、もう十何年も前だけど、ハロウィンの夜にラスベガス行きの飛行機に乗ったとき、出発の時刻になってプッシュバックしようとしたら、飛行機が搭乗ブリッジから離れなくなるというハプニングがあった。ハロウィンだったせいか、乗っていたのはせいぜい30人くらいで、「魔女にお菓子(トリート)を上げなかったから悪さ(トリック)をされちゃったんだよ」と冗談を言いながら、窓から空港の周りでポンポンと上がる花火を眺めて待つこと1時間以上。やっと離陸してバンクーバーの住宅地の上を旋回したときのあちこちの裏庭から人魂のように上がって来る花火は壮観だったな。コーヒーが配られた後で、客室乗務員が「今夜はお酒が無料でぇ~す。さあ、みなさん、ぱぁ~っと行きましょう」と小瓶のリキュールをコーヒーにどぼどぼと注いで回ったので、深夜にラスベガスに着いた頃にはみんなすっかりご機嫌。でも、今度は飛行機が遅れないように、魔女にあげるすてきなお菓子を買っておこうか・・・。


コロナの感染拡大パターンは住民の気質と関係がある?

2021年09月25日 | 日々の風の吹くまま
9月24日(金曜日)。🌤🌤。おお、ちょっと空気がかすんでいるけど、いい天気。カレシが朝ご飯の前に水遣りを始めたので、ワタシはスマホをオンにしてメールチェック。ジェフからのメールは送信時刻が午前5時59分。いつも朝の5時半にはPCの前に座っているそうだから、朝飯前のひと仕事か。ワタシもカレシがリタイアしてから転居するまでの15年は、日本時間に合わせて正午起床、午前4時就寝という生活時間だったったなあ(と遠い目)。で、ジェフのメールは「バルセロナの現地オペレータが28日にホテルでPCR検査を受けられるよう手配できる。費用は1人125ユーロ(1万8千円くらい)」というもの。へえ、クリニックに行かなくてもホテルでやってもらえるんだ。しかもその値段で。さっそくジェフに手配をお願いしてぇ~とメール。これでまたひとつ肩の荷が降りて、ほっ。

きのう、日本の新聞サイトに「果物や野菜を多く食べる人はコロナの発症や重症化のリスクが低い」という研究論文が発表されたという記事があって、興味があったけど有料記事だったので、記事の中のキーワードを英語にしてググったら、あった。アメリカのマサチューセッツ州総合病院の研究者でハーヴァード大学医学部講師の中心とするチームが59万人もの成人の食生活に関する(自主申告)データを集めて統計的に解析したもので、全文が公開されていたのでその場でダウンロード。要するに、植物性の食品を多く食べる人たちは少ない人たちに比べてコロナ発症のリスクが9%、発症後の重症化リスクが41%、それぞれ低いという結論になったというもの。免疫機能の大本営に当たるのが大腸や小腸だと聞いていたので、なぁるほどっ。サラダなしでは晩ご飯が食べられないカレシにその話をしたら、「そうだ、そうだ」としたり顔。子供の頃から生野菜が好きだったそうで、毎晩自分で作ったサラダをお皿に山盛り食べるから、カレシの腸内フローラは花盛りで免疫システムは悪玉菌が真っ青になるくらいイケイケなんだろうな。(ワタシは手のひらいっぱいくらい。)

カナダではどの州でもコロナ感染の増加率がほぼ横ばいで、ほとんどがワクチン未接種の人。唯一の例外はロッキー山脈の向こうのアルバータ州で、1日の新規感染者数がきのうは1600人超と、BC州の2倍。医療資源が逼迫して、とうとうコロナ患者のトリアージを実施することになったらしい。集中治療室が満杯になっていないのは、患者が次々と死んで行くからだという悲しい現実に、連邦政府がカナダ軍の医療部隊の派遣を検討しているとか。州の人口全体に占めるこれまでの感染率は6.5%と断トツの高さで、ちなみにBC州は3.5%、オンタリオ州は3.9%、パンデミック初期に惨禍を経験したケベック州は4.7%で、マニトバ州は4.3%、サスカチュワン州5.4%。(ケベックが初期に酷かったのはまだコロナに関する知識があまりなかったからと言えるし、大西洋沿岸諸州の率が低いのは人の往来が活発でないせいだと思う。)

ケベックの惨状から1年半も経つのに、アルバータは何も学ばなかったのかなと、つい思ってしまう。ワクチン接種率は決して低くはないけど、出遅れ観はあるし、夏の初めに名物のスタンピードを盛り上げるために感染防止の規制を一気に解除してしまったのか軽率だったという意見も多い。石油で発展したアルバータ州にはアメリカの石油産業の要だったテキサスに似た気風がかなりあって、また昔から畜産の中心地でもあるので、ひと口に言えば「カウボーイ文化」が息づいているところ。それでふと思ったのが、「ウサギの餌なんか食えるか」と言って野菜を十分に食べないツッパリが多いのかなということで、当たらずとも遠からずじゃないかな。なんて、つらつら考えながら顔を上げたら、救急ヘリがロイヤルコロンビアン病院に向かって飛んで行くところ。もしかしてコロナの重症患者かなあ・・・。



出発前のPCR検査の予約を確保した

2021年09月24日 | 日々の風の吹くまま
9月23日(木曜日)。☁⛅🌤。目が覚めたら8時過ぎ。カレシが肩甲骨の辺りに刺すように痛いところがあって、1時間も前から目が覚めていたと文句たらたら。起きてからもベッドの端に座ってしきりと左の肩甲骨の辺りをもんでいるカレシに、サロンパスを貼ってあげようかと言ったら、「いや、いらない」。あ、そう。どうして何でもとにかく「ノー」から始まるんだろうなあ、この人。まあ、「その手」がわかってるから、ワタシは食わないけどね。でも、ごりごりと揉んでいるうちに何かがカチッとはまったんだそうで、痛みはけろっと解消したそうだから良しとしとこ。

今日のワタシはまず仕事。リタイアしたはずなんだけど、古くからのお得意さんの誘いについ乗せられて、翻訳出版の校正を引き受けたのが運の尽き。プロジェクトのワタシの出番はとっくに終わったのに、別の研究論文やら何やらの英語訳、日本語訳の校正の仕事を「ついでに」とちょこちょこ送って来る。まあ、家族ぐるみのお付き合いになっている社長のたっての頼みだし、科学論文はおもしろいし、校正は翻訳よりもずっと楽だからいいんだけど。今日の仕事は医学論文の要旨の日本語訳で、変更履歴をオンにして、翻訳が正しいかチェックしながら、翻訳者が見つけられなかった訳語を探し出したり、ちょっとぎごちない文章をスムーズにしたりで、だいたい2時間の作業。翻訳料は原稿の語数をページ数に換算して払われるけど、校正や編集は時間ベース。ちょこっとやってちょこっと小遣い稼ぎってところで、この程度ならあんまりリタイアの邪魔にはならなくていいな。

トラベルエージェントのジェフから「出発前のPCR検査を予約しておいた方がいいよ」と電話。行きはロンドン経由の英国航空で、「72時間以内のPCR検査による陰性証明」が必要ということで、これもコロナ時代の「ニューノーマル」。でも、出発の日が感謝祭の三連休の月曜日なので、どこで検査できるのか聞いたら、リッチモンドにある空港の近くに検査所に認定されているクリニックがあって、何と週7日やっているんだそうな。日曜日の午前中に特急の「8時間サービス」で予約を取った方がいいと言うので、さっそくウェブサイトにアクセスして、午前10時と10時10分に予約。カレシのと2人分合わせると料金は5万円ちょっとだけど、結果が確実に出発に間に合って出るから、ま、安心料みたいなものかな。クレジットカードで前払いして、送られて来た申込書に名前や住所、電話番号、メールアドレス、質問書に搭乗日と行き先、飛行機の便名、パスポート番号を記入して「提出」をクリック。カレシの分はワタシのアカウントに「家族」として設定して、書類を提出して、よし、これで出発前のPCR検査の予約を確保したぞ。カナダに帰って来るために必要なPCR検査は、カルカソンヌからバルセロナに戻って3日ほど滞在する間にすることになるけど、ジェフは「ツアー会社の現地のオペレータに問い合わせるから、ちょっと待って」。

ワクチンを2回接種していて、72時間以内の検査で陰性が証明されていれば、カナダに帰って来てから2週間も自主隔離しなくてもよくなるので、めんどうでもちゃんとやっておかないとね。ほんと、いつ収束するのか見当もつかないコロナパンデミックで、こういうのがあんがい長い間コロナと共生するための「ニューノーマル」になるんじゃないかという気がするな。マスクやハンドサニタイザーをたくさん用意しておかなくちゃ。船のギフトショップや寄港地のおみやげ屋にご当地マスクがあったら、記念に買い集めて来ようかな。ひと息入れにバルコニーに出たら、うわぁ、真下の中庭も屋内駐車場への通路も、すっかり秋の色・・・。




16500日の長いリタイア暮らしをどうする

2021年09月23日 | 日々の風の吹くまま
9月22日(水曜日)。☁🌥🌤。秋、初日。夜のうちに雨が降ったようで、きのうとは打って変わってかなり涼しめだけど、午後から晴れ間が出るという予報に期待しとこ。朝ご飯を食べながらメールをチェックしたら、もうジェフから変更した航空券が来ていた。Silverseaの北米拠点が時差が3時間先のマイアミにあるので、ジェフの1日はいつも早朝から始まる。帰りの便はエールフランスで確定ってことで、印刷する書類がどんどん増えるなあ。

中国の大手開発業者が破綻しそうということで、世界的に株価がすっとぉ~んと落ちて、ワタシの虎の子も0.5%やせちゃったけど、その後いいニュースでもあったのか、今日は減った分の3分の1が戻っていた。去年の春にコロナの始まりで下がったときはほんとにあっという間に10%も萎んだのに比べると、こんなもんなのって感じ。今の生活に必要な資金じゃないから傍観していられるけど、そうでなかったら真っ青になったかも。まあ、12月に今年の個人年金(RIFF)の一括払出しの額を超える利益が出ていれば文句なしなので、トニーに丸投げでお任せ。この先どうなるかはわからないけど、今のところはお釣りが来そう。

最近メディアのあちこちで見かけるFIREという新語。「経済的自立・早期リタイヤ」の頭文字なんだそうな。頭文字語が好きなミレニアル世代の間で持てはやされている新しいライフスタイルらしいけど、早くから経済的に自立するのはいいことだと思う。そのための資金源は、花形産業で超が付く高給をもらっているんでなければ、収入の一部を投資して増やして行くことになるようで、金融ビジネスが張り切ってFIRE、FIREと投資の売り込み。副業をやる人も増えているそうで、ネットの時代は副業の機会も多いだろうけど、もしも25歳の人が40歳でリタイアしようとすると、経済的自立を達成するまでに15年しかない勘定。で、目標通り40歳でリタイアしたら、カナダの公的年金(CPP)はそこで積み立てがストップするから、受給年齢になってもらえる金額はたぶん雀の涙。それを埋め合わせるだけの自己資金ができていればいいけど、そうでなかったらどうするのかな。そのときには労働環境が様変わりしているかもしれないよね。

もしも投資が思惑通りに「成功」して、40歳までに悠々自適で暮らせるだけの資金ができたとしても、リタイアした後は何をして暮らすんだろう。現在の平均寿命なら少なくとも45年くらいのリタイア生活が待っているわけで、日常の単位で見ると約16500日。自分の好きなこと、やりたいことだけやって楽しむと言っても、どんなに好きなことでも、毎日来る日も来る日もやっているわけにも行かないような気がするけどな。好きなことを楽しみながら小遣い稼ぎという手もあるけど、それも長く続くかどうかわからない甘い話。ビジネスで大儲けするのが趣味だというなら、FIREの理想はどこへやらで、もうリタイアじゃないよね。ミレニアルの考えることって、何かいまいちよくわからないな。突き詰めてみれば、早くお金をがっぽり手に入れて、働かずに好きなことだけをやっていたいということのように見えるけど、ま、がんばって。


夫婦も婦夫も夫夫も婦婦も、みんな「ふうふ」

2021年09月22日 | 日々の風の吹くまま

9月21日(火曜日)。☀☀🌤。夏の最後の日。夏の猛暑で雪解けが進んで黒々としていたベーカー山の山腹も白い部分が広がっている感じ。空にはポップコーンをまき散らしたような秋の雲がいっぱい。これ、さば雲なのか、いわし雲なのか、うろこ雲なのか、区別がつかないけど、びっしり集まっているのに、すごく爽やかな感じ。あんまり気持ちがいいので、朝ご飯の後で思いついて窓拭き。雑巾を何枚かワイパーモップのバッドの大きさに切って取り付けて、窓クリーナーを持って、いざ。まずはリビングの窓、次いでダイニングのパティオドアと窓壁。脚立を上り下りしなくても上まで手が届くので安全だし、何よりも仕事が捗っていい。視界が明るくなったのに気を良くして、ついでにオフィスと寝室もやっつけて、はぁ、何ともいい気分。

きのうの連邦議会選挙は、郵便投票の集計はこれからだけど、トルドー君率いる自由党の勝利が確定。でも、またもや少数政権で、議会の構成も解散前とあまり変わらないから、まさに、same old-same old(いつもとおんなじにおんなじ)で、焦点の定まらない選挙でお金のかかる公約をばらまいているうちに、選挙が終わってみたら中国発の株価不安で経済の回復が怪しくなるしまつ。何のために600億円もかけて総選挙をやったんだか。そうでなくたってコロナ対策が手厚すぎて(それはそれでいいとしても)、国の財政は目が潰れそうな大赤字になってしまってるのに、どうするつもりなんだろうね。まあ、社会が大きく変わることはなさそうで、やっぱりsame old-same oldだろうなあ。

ずっと前からArts Clubのピーターとパートナーのダグをディナーに呼んでいたけど、なかなかその日が決まらないでいたので、おおい、ピーターやぁ~いっと日付の候補を並べたメールを飛ばしたら、やっとのことで「ごめん。忙しかったもんで」と返事があって、「10月1日がいいんだけど」。オッケー、じゃあ10月1日ってことで、我がおうちレストランはマスク不要、ワクチンカード不要だからねと返事。ディナーの主賓はダグの方で、おととしの南半球のクルーズで、Silverseaが手配したニュージーランド航空の座席が離ればなれだったのを、空港業務のマネージャーであるダグが隣同士に変えてくれたので、コロナのおかげで1年半も経ってしまったけど、そのお礼。

ピーターとダグは同性婚のカップルで、オーストラリアの演劇学校の出身でArts Clubのイベントにいつも過激なファッションで現れるピーターに対して、ずっと年上のダグは落ち着いた紳士という感じ。コロナのせいで旅客便が無期運休になってしまったので、今は「一時帰休」中。と言っても、一般のレイオフと違って、雀の涙ながらも毎月手当をもらっていて、運航が再開したらすぐに元の仕事に戻れることになっているとか。持て余し気味の暇をつぶすのに、友だちの運送会社でアルバイトをしているそうで、「早く制服を着て空港に行きたいよ」。カナダでは16年前に同性の法律婚が正式に認められて以来、あちこちにもうあたりまえにいるので、同性カップルを好奇の目で見る人は少なくなったと思う。ワタシの交流範囲にも何組かいて、少なくともワタシにはみぃ~んなごくごく普通のカップルという感じ。結婚したカップルを表すのに、日本語だと「夫婦」という単語しかないけど、人生の苦楽を分かち合うことを誓ったカップルであれば、「夫夫」でも「婦婦」でも、もちろん「夫婦」(または婦夫)でも、みんな「ふうふ」。よしっ、腕まくりして豪華メニューを考えなくちゃ。何がいいかなあ。


何かいろいろとあるのは月曜日だから?

2021年09月21日 | 日々の風の吹くまま
9月20日(月曜日)。☁🌥⛅。目が覚めたらほぼ8時。いやぁ、ほんっとによぉ~く眠れている。カレシも「一度も目を覚まさなかった」と上機嫌。ぐっすり眠れているだけじゃなくて、安眠というか、快眠というか、睡眠の質そのものが格段に良くなったという感じがする。新しいホワイトノイズマシンの効き目はほんとにすごい。

さて、今日は連邦議会選挙の投票日。コロナのパンデミック第4波の真っ最中で、国民が嫌だと言っているにもかかわらず、過半数獲得を目論んで議会解散、総選挙という大博打に出たトルドー君だけど、見通しはあんまり芳しくないみたい。いろんな予想が入り乱れていて、どんな結果になるかは五里霧中の状態だけど、トルドー君率いる自由党と野党第1党の保守党の「支持率」が拮抗していて、どっちに転ぶかわからない混戦模様。今回は、初めての郵便による投票に参加した有権者が全国で100万人を超えて、最終的に勝敗がわかるまでに数日かかるらしい。まあ、どっちに転んでも少数政権という予想もあって、一番張り切っているのは人気上昇で支持率が大躍進した新民主党だろうな。選挙戦の初めの頃に「保守党の少数政権」という予想が出たときに、シン党首が「保守党と協力してもいい」と公言してちょっと顰蹙を買ったけど、保守派と左派が手を結んだらおもしろいかもね。

起きるのが遅かったので、朝ご飯は9時。コーヒーを飲みながらのんびりとスマホで日本の新聞を見ていたら、中国のメガ開発業者が33兆円の負債を抱えて倒産しそうというニュース。マイホームバブルや何やらでイケイケで手を広げているうちに詰んじゃったらしいけど、アメリカドルにしたら3000億ドル。世界経済にチャイナショックが起きるのかな。せっかく太って来たワタシの虎の子も少しやせそうだけど、リーマンショックの時にカナダの年金基金が安くなった優良株をしこたま買い込んだという見本もあるし、投資に組み入れたばかりの2人の共有資金にとっては有望株の買い時かもしれないな。でも、中国の習さんにしてみたら、コロナ騒動が収まらないうちにまたまた顔を潰されたようなもんだよね。はて、どうするんだろう。

トラベルエージェントのジェフから電話で「Silverseaからバッドニュースが来た」。おいおい、またキャンセルとかじゃないだろうなあ。「英国航空がバルセロナからの便をキャンセルしたので、帰りの飛行機便が変わった」。ジェフによると、Silverseaは代替便をルフトハンザのバルセロナ⇒フランクフルト⇒サンフランシスコ⇒バンクーバーに変えて来たので、「アメリカでの乗り継ぎは困る」と文句を言ったら、改めてエールフランスでバルセロナ⇒パリ⇒バンクーバーに変えて来たそう。南へ北へとジグザグに飛ぶよりずっといいじゃないのと言ったら、「問題はバルセロナ発が午前6時だってこと」。帰りの便だからいいじゃないの。で、英国航空もルフトハンザも今いちなので、エールフランスのビジネスクラスはどうかなとググってみたら、おお、いいじゃないの。座席はフルフラットだし、座席の間隔を贅沢に取ってあるし、機内食もずっといいんじゃないかな。うん、困るよぉっということでも、実はラッキーってことがよくあるけど、これもそのひとつってことか。


デジタルとアナログのホワイトノイズの違いを分析してみた

2021年09月20日 | 日々の風の吹くまま
9月19日(日曜日)。☁🌧☁。起床8時半。何だかこのところほんっとによく眠っているという感じ。夜中にふっと目が覚めたりするのはあまり変わってないけど、何かすぐにすとんと眠りに戻っているようで、ああよく寝たなという気分で目が覚める。カレシもよく眠っているそうなので、新しいホワイトノイズマシンのおかげかな。たしかに、今まで使っていたデジタルのサウンドスケープマシンのホワイトノイズとはちょっと違っている感じで、何が違うのかというと、音質というのか、音の流れ方というのか、少なくともワタシの耳は微妙な違いを感じ取っているような気がする。

新しいマシンは、回っているファンがケースに配置した空隙から空気を押し出すことでごぉ~という音を出す仕組みで、底に貼ってあるUL認証ラベルに印刷された製品カテゴリーはずばり「ポータブルファン」。持ち運べる小さいケースの中に小さいファンが入っているだけのシンプルな装置で、マイクロチップもスピーカーもその他もろもろの制御装置は一切ついていないから、それしか表現のしようがないんだろうな。まさに100%アナログなんだもん。音量はというと、デジタルのマシンはかなり幅広く調節できたけど、アナログのマシンはケースを回してその上と周囲に配置された風穴の大きさを変えることである程度調節できても、意識しているとけっこう大きな音に聞こえる。それでもぐっすり眠れてしまうのは不思議だけど、ベッドの足の方のわりと離れた反対側の壁際に置いてあるからかもしれないな。カタログなどの写真を見ると、ベッド脇のテーブルに置いてあったりするけど、あれだとちょっと逆効果なんじゃないかという気がする。

とにかく徹底してアナログなマシンだから、あたりまえに「音」の選択もない。お役御免になったデジタルマシンには、「砕け波」、「渓流」、「雨」、「ホワイトノイズ」、「夏の夜」、「風」の6種類の音があって、ホワイトノイズは音質に何となく角あって、定期的につまずくような感覚があったので最初の1週間でボツにして、後はもっぱら「雨」。音量を下げればしとしと雨になり、上げれば集中豪雨になるけど、土砂降りまでは行かないレベルでひと晩中びちゃびちゃ「降って」いた。「渓流」と「風」はあまり効果がなくて、「夏の夜」は断続的に聞こえる虫の声がじゃまで眠れない。「砕け波」は大波が砕ける瞬間はいいけど、押し寄せて来るときの音が映画『ジョーズ』のズン、ズン、ズンというテーマ音楽にそっくりだったので、これじゃあ眠れなくなっちゃうよと爆笑してボツ。(ワタシはホラー映画や暴力満載の映画はPTSDになりそうでダメ・・・。)そんなんだから、ホワイトノイズ一択のアナログマシンの音には興味津々だったんだけど、音質には温もりがあるし、デジタルのつまずくようなループ感もなくて、どこまでも継ぎ目なくひたすら「ごぉ~」なのに惚れてしまった感じ。

環境界の自然の音を取り入れたサウンドスケープそのものはすばらしいけど、ぐっすり眠るためにはそういう音と結びついている雑念や感情がじゃまになって、少なくともワタシには逆効果だったんじゃないかなという気がする。というのも、けさ目を覚ましてふと思ったのが、もしかしたらこの(アナログの)ホワイトノイズは、胎児として母のおなかの中で聞いていた生命の音を、ワタシの記憶の奥の奥から呼び起こしてくれているんじゃないかということ。何だかほんとにそんな気がするんだけど・・・。


チェーンが切れたブラインドを修理してもらった

2021年09月19日 | 日々の風の吹くまま
9月18日(土曜日)。☁🌤☁🌩🌧。嵐が去って、青空が広がったり、雲が沸いて来たり、にわか雨が降ったりで、いかにも秋という天気。きのうは嵐は、ニューウェストミンスターでは雨も風もそれほどでなかったような気がするけど、郊外ではあちこちで停電があったという話。今の時期は、街路樹や庭木はまだ葉を落とし切っていないし、夏の間の乾燥で根回りも弱っていたりするから、大風で倒れて電線を切断してしまうことが多いからタイヘン。

いつもの掃除がだいたい済んだあたりで、ワルデマーから「1時間くらいで行くよ」と電話。あ、ボールチェーンが切れて上げ下げできなくなったブラインドを修理しに来てくれるんだ。ワルデマーの「1時間」はいつも30分くらい長いんだけど、とりあえず早めにランチを済ませて待っていたら、あら、ほんとに1時間でご到着。開口一番に「けさは4時くらいまで停電していてねえ」。メープルリッジはかなりの停電があったらしいから、そうじゃないかと思ってた。さっそく寝室に行って、チェーンが切れて上から4分の1くらいのところで立ち往生しているブラインドを引っ張ってみて、「壁付けだから、上のカバーを外さないと」。はいっと「助手」になって脚立を持ち出して来るワタシ。天井際のカバーとブラインドを外してから、取り出したのが自転車のギアのようなブラケット。助手のワタシが外枠をしっかり持っていて、ボールを歯車のような溝にはめ込みながらチェーンを通して行くのはワルデマー。息の合うチームだねえ。チェーンが通ったら、ブラケットを取り付けて、そろ~っとチェーンを引っ張ってみたら、おお、ちゃんと動くじゃないの。

チェーンの巻き上げメカニズムが復旧したら、次はどうやって切れたチェーンをつなぐかという問題。両端が小さな玉になっている短い棒を直径5ミリくらいのボールの穴にはめ込んでチェーンを作っているので、一方の先端のボールを外して、先端になった棒をもう一方の先端のボールの穴に差し込むというのは、ちょっと見にはいたって簡単そうでも、相手が小さいから神経を使う作業。何しろ小さなボールの横っ腹の溝にナイフの先を差し込んで、そろぉ~っと広げて行くわけだけど、ひとつ間違うとナイフの先がボールを持っている指の方に行ってしまうから、細心の注意が必要。ワタシが息を飲んで見ている中で、うまく開いた溝から棒の先の玉を外すようにしてボールを外したら、次はもう一方の先端のボールの穴を同じようにナイフの先で広げて、そこに棒の先の玉をはめ込んで、ペンチで締めて開いた溝を閉じる作業。ボールが潰れたらいけないから、いやぁ、見ているだけで緊張しちゃったけど、無事にチェーンが輪に。ブラインドをブラケットにはめ込んで、下げる位置が決まったら、チェーンがブラケットに巻き込まれる寸前のボールにストッパーをつけて、おしまい。あとはカバーを取り付けて、ブラインドの修理は完了。やれやれ。帰りがけのワルデマーと一緒に向かいの銀行に行って、修理代を支払い。ありがとうね。

「また何かあったら呼んでくれればいつでも来るからね」というワルデマーにクルーズ中の写真を送ると約束して、今日のところはドヴィジェーニャ。雲が広がる中、晩ご飯の後でウォーキングに行って帰って来たら、ルーフデッキが水玉模様。そのうちいきなりピカッ。少ししてゴロゴロゴロッ。雷雨はこのあたりではわりと珍しくて、ひとしきりピカッ、ゴロゴロの繰り返し。夜はヒーターが入って、秋深しの始まり・・・。



雲の模様は複雑系


地中海クルーズのチケットと往復航空券が来た!

2021年09月18日 | 日々の風の吹くまま
9月17日(金曜日)。☂☂☂。目が覚めてみたら、予報通りの雨じゃぶじゃぶ。おまけに予報通りに風も出て来て、メトロバンクーバーの「雨期」の嵐第1号というところ。大雨注意報が警報に格上げされて、予報では最大20メートル近い風が吹くそうだけど、ちょっと内陸のニューウェストではせいぜい10メートルらしい。だけど、上空がわりと明るく見えるのは、雨雲がそれほど厚くないということなのかな。

トラベルエージェントのジェフから、来月のクルーズのEチケットが送られて来て、おお、いよいよだぁ~という感じ。Silverseaはクルーズ前後の往復航空券も含めてのオールインクルーシブなので、航空会社を選べないけど、格安の追加料金でビジネスクラスにアップグレードできるのがいいところ。今回は英国航空で、行きはバンクーバー⇒ロンドン⇒ローマ、帰りはバルセロナ⇒ロンドン⇒バンクーバー。ヒースロー空港での乗り換えがうまく行けば問題ないんだけど、あそこではいい経験がないから、どうかなあ。それに、バンクーバー⇔ロンドンはあのでかいエアバスA380じゃなくてボーイング777。コロナで利用客が減ったからなんだろうけど、ちょっと残念。バンクーバー⇔ロンドン(Club World)は座席が2席ずつぶっちがいに向かい合って配置されているけど、ローマへのエアバスA319とバルセロナからのエアバスA320がClub Europeという、座席が前を向いて並んでいる旧式タイプなのは、(Brexitにもかかわらず)EU域内ってことで国内線の感覚なんだろうな。

ローマでは時差ぼけ対策として乗船前に3泊。ホテルはウェスティンエクセルシオールローマで、ググってみたら、うはぁ、外観も部屋の設えもいかにも古き良きヨーロッパって感じ。名作『ローマの休日』でオードリーヘップバーンが座ってアイスクリームを食べていた有名なスペイン階段へは徒歩10分くらいの近さだけど、今は階段の途中に座ると400ユーロだかの罰金を取られるんだそうな。ソーシャルメディア時代になって、ヘップバーン気取りで自撮りする観光客で賑わい過ぎたんだろうな。トレビの泉へは徒歩15分だそうだけど、観光客が溢れていそうだから、噴水が見えて来るあたりまで近づくのが上策かな。まあ、当分は「風の向くままぶらり旅」的な旅行は過去の遺物に等しいままかもしれないな。

船は乗客数380人、乗組員295人のSilver Shadowで、乗ったら乗ったで、コロナ感染防止のための船内ルールがすごい。まあ、読んでみると、Silverseaと親会社のロイヤルカリビアンがクルーズを再開するために涙ぐましい努力をした(というか目玉が飛び出すような資金をつぎ込んだ)のが手に取るようにわかる。船内の公共部分ではマスク必須だし、(船室付きの)執事が毎朝検温に来るとか、船室の清掃を円滑にして安全性を高めるために、午前8時までに部屋を出てレストランでゆっくりと朝食を楽しみなさいとか、新しいプロトコルがいろいろとあって、一見して窮屈そうな感じがしないでもない。でも、客にはシニアが多いから、これだけ念には念を入れてくれれば、安心してゆったりと水青き地中海を眺めて過ごせるなあという気分になる。旅心が付くことをよく「足がかゆい」と表現するけど、とにかく、昔大好きだった(今でも大好きな)つい最近他界したジェリー藤尾の歌のように、どこか遠くへ行きたいんだもん。


ガラス張りマンションの窓拭き~残り52枚

2021年09月17日 | 日々の風の吹くまま
9月16日(木曜日)。🌤⛅☁。嵐の前の静けさのようないい天気。今夜半過ぎから寒冷前線の通過で、やっぱり大雨と大風が二人三脚の駆け足でやってくるらしい。スキーのメッカ、ウィスラーでがべた雪が降るという予報だし、猛暑の夏の間に雪解けが進んで黒々としていたベーカー山が心なしか白くなって来たように見える。人間世界では何がどうなっていても、自然界ではちゃんと順序正しく季節が移ろって行くんだからね、とマザーネイチャーが言ってるのかも。

朝ご飯の後で、窓拭きスパイダーマンの仕事を見ていて、なぁるほどっと考えたテクニックを試したくなって、ほとんど使わない空拭き用モップと窓クリーナーのボトルを持ち出して、日当たりのいいバルコニーへ。バルコニーに面しているのはキッチン/園芸ルームとミニチュア工房がある多目的ルーム(寝室)で、それぞれ天井際の欄間窓4枚、床までの窓壁3枚、パティオドア1枚の計8枚ずつあって、内と外を拭かなければならないから、合わせて16枚、全体を合計すると32枚。まずは多目的ルームの外側から始めて、クリーナーをスプレーしてモップで拭いてみたけど、汚れ過ぎていて縞々模様。乾いたモップだとうまくいかないのかと思って、モップのシートにスプレーしてからごしごしやってみたけど、まだ何か今いち。そこで、園芸ルームにあったカレシのバケツにお湯を入れて来てじゃぶっと浸けたモップで、「拭く」と言うより「洗う」感じ。



ちょっと試すつもりがひと仕事になった感じだけど、モップなら欄間窓を拭くのに脚立がいらないし、ごちゃごちゃ置いてある邪魔者を動かさなくても後ろに手が届いていいね。だいたい乾いたところで、モップのシートを取り換えて、窓クリーナーをスプレーしながら拭いたら、今度はまずまずの仕上がり。そのままバルコニーの端から端に面した16枚をきれいに拭き上げて、気持が良くなったついでに内側16面もやってしまうことにして、まずは園芸ルーム、次に多目的ルーム。こっちは外側ほど汚れていないから、クリーナーをガラスにスプレーしてはごしごし拭くだけて十分。ガラス越しに遠くを見て、今まで眺望がくすんでいたのはガラスが汚れ過ぎていたからで、ワタシの目がかすんでいたからじゃなかったんだと納得。ランチの時間が迫って来て、腹ペコになったので、今日の窓拭きは終了ということにしたけど、窓クリーナーのボトルはほぼ90%空っぽ。でも、詰め替え用の大きなボトルがもう1本あるから、残り全部は大丈夫かな。

バルコニーやデッキに面していて「手が届く」からオーナーの責任になるガラス面119枚のうち、ルーフデッキに面した26枚は上の階から滴った洗剤で汚れたのをスパイダーマンたちが掃除してくれたし、今日拭いた32枚の他に、バルコニーの手すりパネルの内側8枚とリビングエリアの大きな窓1枚はもう済んでいるので、残っているのは、寝室8枚、オフィス14枚、ダイニングエリアの窓壁とパティオドア4枚、リビングエリア14枚、ルーフデッキの手すりパネル12枚で、合わせて52枚。デッキのパネル以外はすべて内側だから、大雨も大風もやらない理由にならないので、週末に全部やってしまおうかな。空には不思議な雲が浮かんでは消え、浮かんでは消え。嵐の前の静けさかな。









値上げしなくても実質値上げなのがシュリンクフレーション

2021年09月16日 | 日々の風の吹くまま
9月15日(水曜日)。🌤☀。ゆうべは強風注意報が出ていたけど、そよとも吹いていなかった感じ。我が家の反対側にあたる西からの風だったからかな。でも、けさは強風注意報が大雨注意報に変わっていて、明日の夜から金曜日の夜にかけての予想雨量は30ミリから50ミリだって。大したことはなさそうな数字だけど、このあたりとしては「大雨」。まあ、大風と大雨が一緒になって来ないのはありがたいけどね。

朝、寝室のブラインドを巻き上げていたら、突然ボールチェーンがプッツンと切れて、ブラインドはあと3分の1というところで立ち往生。ローラーの端に歯車みたいなものにチェーンのボールがギアのようにかみ合うことでローラーを回して、ブラインドを上げ下げするメカニズムなので、カバーを外せたらチェーンを戻せると思うんだけど、如何せん、そのチェーンが切れてしまって、どうやってボールトボールの間をつなげばいいのかわからない。そこで、ワルデマーにテキストメールを飛ばして、へぇ~るぷぅ~っ。修理する人を紹介してもらおうと思ったのに、ワルデマー自身が今週中に立ち寄ってくれるという返事。自分で修理するのか誰か連れて来るのかは知らないけど、ありがたいなあ。修理代、用意しておくね。

のんびりニュースサイトを見ていたら、カナダの8月の物価上昇率が年率にして4.1%に達したという記事。7月には3.7%だったから、インフレが加速しているという印象。最大の要因はガソリン代の高騰(前年比+32.5%)と住宅費だけど、それを除外してもまだ3.2%の上昇は大きいな。特に家計を直撃する食料品も肉類(+6.9%)を先頭に値上がり中で、インフレ圧力を測る指数であるコアインフレも2009年3月以来の高水準という2.57%。住宅や車や家具は落ち着くまで買い控えれば済むけど、食料品はそうは行かないからタイヘン。今年は1世帯あたり平均7万円以上の支出増になるという予想だそうな。我が家は2人だけのシニア世帯だから、そこまでは増えないだろうけど、いつもとほぼ同じものを買っていても、レジで見る数字がずいぶん大きくなって来ているのは確かだな。特に値上がりしているという肉類は、鶏肉がもうすでに目に見えて高くなったし、牛肉も高くなって来たと実感するところまで来ているけど、肉類については、年齢を考えて食べる量をダウンサイズ中なので、値上がりの影響はある程度は相殺されていると思う。

ダウンサイズと言えば、今インフレに歩調を合わせるかのように、シュリンクフレーションという新語が聞こえるようになっている。要するに、コスト上昇を抑えて利益を確保するために、価格は据え置いたままで商品のパッケージの内容を「ダウンサイズ」することで、たとえば、今まで200グラム入りで200円だったものを175グラムに減らして(シュリンクして)200円で売れば、実質的な値上げ(インフレーション)ということになるわけ。早く言えば、「隠れインフレ」ってところかな。減量されたと知らずに今まで通りに食べていたら、知らないうちに(有料で)ダイエットさせられていることになりそうで、笑うに笑えない話だけど、そういうのは昔からあったこと。まあ、シニア世帯にとっては、食べ盛りはとっくに卒業しているし、年金が物価連動で増えるし、75歳以上は来年から老齢年金が10%上乗せされるので、インフレの影響が若い頃よりも少ないんじゃないかと思う。年を取るのって、嫌なことばかりじゃないということで、今シニアであることをありがたいと思うことにするか。