リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

聞き流し、読み流しはいいけど、考え流しは

2014年02月26日 | 日々の風の吹くまま
まだところどころ雪が解けずに残っているけど、とりあえず春。今日は掃除の日で、いつも
のように朝食の最中にシーラとヴァルとワンちゃんのレクシーが到着。しばらくして、前庭に
出してもらったレクシーが残っている雪の中をしゅぽしゅぽと楽しそうに足跡をつけているの
をポーチで見物していたら、うれしそうに近寄ってきて、雪で濡れた前足をワタシの裸足の
足にポン。冷たいじゃないの。チメテェんだってば、こらっ。でも、老犬レクシーは耳が遠い
から・・・。

今日はメガ仕事の最後の記事。これが終われば、あとはちょっと大きいけど付属文書だけ
になって、最終期限へのホームストレッチ。余裕でゴールインできそうかな、なんてのは取ら
ぬ狸の皮算用。でも、訳した記事は全部で35本。実にいろんなテーマがあったなあ。まる
でフォレスト・ガンプのチョコレートの箱。でも、全体としての感想をすぱっと言うと「アジアに
関しては上から目線、日本に関しては目がうるうる、国際的には被害妄想的」。だけど、結
論はなぜか「望ましい」とか「求められている」とか「期待される」とか、何か他人事のよう。ま、
そういうことを論じるのが仕事の人たちだから、そういうもんなんだろうな。

ビジネス文書や科学論文と違って人文系のエッセイはわかりにくいけど、それなりにおもし
ろい。こんな研究をする人がいるのかとびっくりしたり、国際的な話なのにすごい今日的な
ニッポン目線だわいとか感心したり。(「世界に発信」は視野に入っていなかっただろうから
「本音」かも。)端的に言えばアベクンラインで、バブル時代に札束を担いで来たインスタント
金満家を思い出させるところもあるし、メディアはもとより井戸端会議でも高まりつつあるよ
うな「ナショナリズム感情」の臭いも何となくするし・・・

もっとも、日本の日常からまったく隔離された環境で読んでいるからよけいそういう印象を
受けるのかもしれないけど、裏を返せば、その日本の日常生活で毎日テレビを聞き流して、
新聞やネットのニュースを読み流して、社会の雰囲気に浸っていたら、黙っていても(黙って
いれば)いつのまにか浸透圧でじわじわ・・・ということかもしれないし、実は昔からちっとも
変わっていないだけかもしれないし。まあ、いろんな意味でいい勉強にはなったな。でもこれ、
テーマはそれぞれにおもしろいんだけど、はたして売れるのかなあ・・・。

春に急いでもらわないと夏が来てしまう

2014年02月25日 | 日々の風の吹くまま
やっと晴れ。まぶしいね。気温も起きた頃には5度になっていて、べた雪で樹氷のようにき
れいだった庭木も一気に裸。屋根の雪もどんどん落ちる。急勾配の屋根なので北側の落雪
が気になるけど、まだ柔らかいようで、そそっと落ちるから隣への危険はなさそう。積もった
と言っても7センチくらいで、どこも歩道の雪かきをした形跡がないのは、みんな同じことを
考えていたからだな。郊外の奥の方では30センチくらい積もったそうだけど。

朝食後、きのう中止した買い物に出かける。日のあるうちにでかけるなんて珍しいけど、カ
レシ愛飲の炭酸水を作るカートリッジが2本とも空っぽだし、Crate & Barrelで「取り寄せ」
になっていたスロークッカーが入っているしで、モールが開いている時間でないと用を足せ
ない。せっかくの新しいバッテリを上げてしまわないように、トラックでおでかけ。アラームを
セットして外へ出たら、カレシは小さなスクィージーで積もった雪を搔き退けているところで、
その間歩道で待っていたら、おや、木の根元に小さなクロッカスの花。かわいそうに雪の重
みでちょっとへたれちゃっているけど、小さな花が6つ。雪をのけて、曲がった茎を立て直し
てあげた。春はもうそこまで、かな。

ワタシのレミはとっくに空だし、ワインもなくなりそうだし、ジンもなくなりそうだし、ということで、
まずは酒屋。きのうクレジットカードの払いをしたときに見たら、今月の残高は3週間経って
まだ3桁。まあ、ワタシが忙しすぎて、カレシがめんどくさがりすぎて、こもっていることが多
かったからだけど、どうりであれやこれやとみんな切らしてしまったわけだ。と、買出しモード
になって、ワインをいつもの3種類4本ずつ1ダース。レミ2本、ジンの大瓶2本、ベルモット、
アルマニャック、バーボン、ウォッカ。何だかすごいウワバミみたいだね、私たち。

道路を渡って今度はモール。Crate & Barrelでスロークッカーを引き取って、ベイの地下で
カートリッジの交換。久しぶりに裏のKin’sに回って野菜を少々。レジのアンジェリーナが
「しばらく来なかったねえ」。うん、あっちこっちに遠征していたもんで・・・。帰ってみたらまだ
3時。クロッカスは元気を出してまっすぐになっていた。メガ仕事はあと10日。終わったらも
う時計を1時間進める「夏時間」になる週末。春にも急いでもらわないと・・・。

独裁者はなぜか趣味が悪い

2014年02月24日 | 日々の風の吹くまま
雨になっているはずなのに、まだ雪。気温はプラス1度で、雨になろうかどうか迷っているよ
うなべた雪。買い物に行く予定だったけど、とりあえず様子見で、中止。いろんなものが切
れ始めているのに。だから言ったでしょ、使い切ってから買いに行くのはリスクが大きいん
だって。めんどうでも切らさないうちに買っておくのが無難なの。炭酸のカートリッジは2本と
も空だし、食洗機の洗剤ポッドなんかあと1個しかないんだけど・・・。

主が逃げたウクライナの大統領邸は、公有地を友だち経由で払い下げさせて新築したんだ
そうな。(で、ゴルフ場とか政府に貸し付けて賃料を取っていたらしい。)市民が見物の列を
作って、ちょっとしたテーマパークの様相。もろに成金思考で、趣味が悪いったらない。独裁
者ってのはどうしてこう揃いも揃って悪趣味なヤツばかりなんだろうとかいうコラムがあった
けど、ほんと。でも、お育ちのよろしい独裁者ってあまり聞かないし、二代目、三代目の世襲
独裁者になるともっと悪趣味になるようだから、やっぱりお里が知れるという見本なのかもし
れないな。

党大会でオバマさん気取りの「あり方」演説をぶっていたトルドー君、またおっされなお口に
足を突っ込んじゃった。「ロシアはさ、ホッケーチームがオリンピックでメダルを逃してムカつ
いてそうだから、ウクライナに何をするか心配になっちゃうよね」みたいなことをかる~く言っ
たそうで、さあタイヘン。ウクライナの大使は「大勢の犠牲者が出たというのに笑い話にする
とは何事だ」と謝罪を要求。ご当人は党大会が終わるや否や裏口からこそっと退散したそう
だから、あ、どこかの誰かさんのまね?この人、お育ちはよろしいし、若いし、ママ似でルッ
クスもいいけど、失笑を買う発言が多いなあ。見栄を張って元々持ち合わせていないウィッ
トをひけらかそうとするのはやめた方がいいよ。あまり頭が良くなさそうに見えるから。

そのロシアでは、夫婦一緒にスカイプの英語レッスンをやっているヴィクトリアさんとアレク
セイさんがネットにアクセスできなくてレッスンをキャンセル。今休暇中らしいから、モスクワ
から遠い帯域不足の(技術的に遅れている)地域に行っているのかもしれないけど、つい、
「プーチンがネットをシャットダウンしたんじゃないのぉ?」なんて冗談を言っちゃった。でも、
ワタシ、政治家じゃないから、ゴメン。

深読みするのもおもしろい

2014年02月23日 | 日々の風の吹くまま
雪だっ!でも、道路は黒々、歩道もほぼ灰色。てことはあまり寒くない。ここ数年はバンクー
バーっ子の関心はずばり「いつ雨になるのか」。午後には雨に変わるなら雪かき不要。まだ
積もりそうでも気温上昇が見込まれるなら雪かき不要。最近は天気予報チャンネルもいつ
頃に雨に変わるか予報してくれる。それもこれも「降雪後は午前10時までに歩道を除雪し
なければ罰金!」なんていう条例ができたから。バンクーバーっ子はばかじゃないから、む
だな骨折りをしないようにしっかり天気予報を見ているのだ。

ホッケーの決勝が始まったときにまだ寝酒を傾けていた関係で、第1ピリオドだけ観戦。お
かげで就寝が午前4時半近くになって、目が覚めたら午後1時過ぎ。カナダが金メダルで、
おめでとう。西部ではほぼ徹夜だったから、外が静かなのは雪のせいばかりでもなさそう。
ワタシはきのう仕上げた「てんこ盛り」で目がチカチカするパワポのファイルを送信して、や
れやれ。パワポのスライドには要点だけ箇条書きして、詳細はプレゼンで「口頭で」説明す
るものだと思うんだけど、日本のはその説明までそっくり詰め込んであるのが多い。まあ、
考え方の違いと言えば、考え方の違いなんだろうけど。

おもしろいと思うのは、手順などを説明する文で、「○○は」と始めて、ああだこうだと続けて、
最後に「○○する」と閉める「サンドイッチ文」。走りだしてから考えているような感じだけど、
こういうサンドイッチ文はけっこうあちこちでお目にかかるところを見ると、日本語の構造で
はそうなるしかないのかな。それとも、書いた人がせっかちなだけなのかな。書き言葉にも
その言語の思考だけじゃなくて、書いた人の性格や心理、その人の職場の風土や思想み
たいものがぽろっと出て来るからおもしろい。

もうひとつおもしろいのは、カタカナ語や外来語はあっさりと短縮語化する言語文化なのに、
長ったらしい漢字の名称は省略せずに何度も繰り返すことが多いというパラドックス。一般
的な短縮語はあたりまえに使っているんだから、短縮しないのは強調のためか、それとも略
したくない心理があるのか。かの日本経営者団体連合会だって、かる~く「ケイダンレン」と
略すくらいだから、遠慮しなくてもいいんじゃないの?まあ、あまりおもしろがっていると仕事
が進まないから、深読みもほどほどにしとかないとね。

オリンピックはいつ終わるの?

2014年02月22日 | 日々の風の吹くまま
起きてみたら、あら、寝ている間に雪が降ったらしい。もっとも芝生や屋根が少し白くなった
だけ。それでも、何だって今ごろ雪?朝ごはんを食べながら窓の外を眺めていたら、おや、
どうやら雨。厄介なパワポの仕事に飽きてひと休みしたら、あれ、今度は大きなぼた雪。今
日のマザーネイチャーはむらっ気なのか、雪か雨か決めかねて悩んでいるのか。

ウクライナではロシア寄りの大統領が逃げ出して、どうやらEU寄りの反対派の勝ち(今のと
ころ)。大統領はロシアへの脱出を図ったらしいけど、国境で阻止されたと言う話。何だかフ
ランス革命のときのマリーアントワネットみたいだな。でも、すたこらさっさはないと思うけど
なあ。後ろ盾のプーチンはさぞかし苦虫を噛み潰したような顔をしていることだろうな。この
ままだと、自分のお膝元にも火の粉が飛んで来て、反プーチン派が勢い付くかもしれないも
のね。帝政時代の怪物ラスプーチンの子孫と噂されるプーチンだけど、オリンピックのロシ
アの目玉である男子ホッケーでメダルを取れずに敗退したりして、何となくついてないな、こ
こんところ。

ソチではもすぐく男子ホッケーの決勝戦。カナダ対スウェーデン。国が広くていくつも時間帯
があるカナダでは、試合開始が東部は朝ごはんの時間。でも、バーもパブも特別に早朝営
業を許可されて、しかもビールを売ってもいいという破格の取り扱い。(日曜日だから、朝か
ら飲んでいてもいいのかな。)片や、反対側の西の端BC州は、草木も眠る午前4時。バー
もパブも深夜営業は認められたものの、お酒の販売はダメということでファンは文句たらた
ら。アルコールが入らなきゃ自国チームの応援に力が入らないってことはないでしょうが。で
も、どっちのチームにもバンクーバーカナックスの選手がいるから、やりにくいね。ま、寝て
起きた頃には勝敗が付いているだろうけど、どっちが勝つのかなあ・・・。

冬のオリンピックもやたらと種目を増やしたもので、いつまでもやっているような感じだけど、
札幌のときはたったの10日間だった。でも、オリンピック自体はあまりにも商業的、政治的、
ファッション的になりすぎて、あまりおもしろくなくなったな。仕事が忙しいから見る気にもなら
ないし。それも、カナダはかなりのメダルを取ったようだから、「プーチンオリンピック」もそろ
そろお開きにしていいんじゃない?

空気を読もうにもバイキンだらけ

2014年02月21日 | 日々の風の吹くまま
やれやれ、何か疲れた感じがする。自覚はなくてもストレスが貯まって来ているのは確かで、
やたらと腹ペコ状態になる。原始時代のサバイバーの遺伝子が「食べてエネルギーを蓄え
ろ~」と騒ぐんだろうな。三食は普通に食べて済ませて宥めているけど、寝酒でついついお
つまみが増えたり、酒量が増えたり(体重も増えたり)。メガ仕事が終わったら、気合を入れ
て運動しなくちゃね。あと2週間だから・・・。

スカイプで英語のレッスンをしているN君が「インフルエンザになった」とキャンセル。B型だ
そうな。カレシが「日本じゃ何型かってことも調べてくれるんだ」と感心することしきり。さあど
うなんだろう。A型でもB型でもインフルエンザには変わりがないだろうに。日本の患者様は
そこまで具体的な診断じゃないと納得しないのかもしれないな。たまたま小町横丁で「マス
クをしながら会話するのは失礼か」というトピックがあったけど、あれ、病気を移さないため
のマナーなのか、病気を移されないための自己防衛なのか・・・。

書き込みの中には、風邪、ノロウィルス、インフルエンザ、結核、発がん性のPM2.5(つい
でに他人がしゃべるときに飛ばす唾)と、危険をずらりと並べて「国民全員にマスクをしてほ
しいくらい」と言う人がいたからびっくり。誰かが咳をした瞬間に「風邪か」と聞いて、そうなら
離れるか(相手の目の前で?)マスクをするんだそうな。自分の健康の方が大事だから、と。
バイキン恐怖症みたいで滑稽だけど、この人にとっては他人は自分の健康を損なう怖いバ
イキンの保菌者でしかないんだろうな。

でも、そこまで行ったらもう異常と言えないのかな。まあ、何かと不安要素が溢れかえって
いそうな日本の世の中、極度の不安神経症にかかる人が増えているのかもしれない。不安
要素も一種の精神的なバイキンのようなものだとしたら、神経質な人はそのバイキンをばら
まいていることになりそうだけど、それはどうやって自衛するんだろうな。心にマスク?はて、
「咳喘息」でいつも咳をしているワタシはバイキン扱いされてしまいそうだから、そういう空気
を読んで日本には行かない方がいいのかな。ワタシ、歩く病原体じゃないんだけど・・・。

ボケじゃなくて、シニアモーメント!

2014年02月20日 | 日々の風の吹くまま
目が覚めると、今日は明るい。きのうは芝居が終わって外に出たら雨。本気で降っているわ
りにはゆっくり落ちて来るなあと思って、よく見たら大きな「雪」の花びらが雨粒に混じって、
ぼたっ、ぼたっ。天気予報には雪はなかったけどな。でも、市内で標高が一番高いクィーン
エリザベス公園の外側を回って、南斜面の下り坂になると100%雨で、我が家のポーチの
温度計はプラス3度だった。当たらないことの方が多いのがバンクーバーの天気予報なん
だけど、あら、週末は雪交じりの雨なんて言っている。やだぁ、当たらないでくれぇ・・・。

英語教室に行くカレシはいつものように出かける間際になって「ないもの探し」。ひとしきり
騒いで、行ってらっしゃいのキスで送り出したら、ゲートのチャイムがピンポ~ン。モニター
に大写しになったカレシの口が「忘れものぉ~」。何を忘れたのかと聞いたら、何と財布と家
の鍵と車のキー。あら、それじゃどこへも行けないし、取りに戻ろうにもオートロックのゲート
も開けられない。それでピンポ~ンだったのか。ただのシニアモーメントだといいけど、大丈
夫なのかなあ、カレシ。ボケないためのボランティア英語先生なんでしょ?もっとも、カレシ
の「上の空」は子供の頃から筋金入りらしいから、真性のボケじゃないかも・・・。

無事に送り出して、さて仕事・・・と思ったら、月初めにやったはずのファイルが来ていないと
いうメール。ええ?印刷したリストを終わった順に赤ペンで消しているから、飛ばしたりして
ないけどなあ。慌てて調べてみたら、終わったことは終わったけど、編集者にもオフィスにも
送った形跡がない。あちゃぁ、ワタシとしたことが。お客が来ていた時期だから、うっかり送り
忘れたらしい。でも、編集者の方ではまだ第2ラウンドが終わっていないから間に合うっ、と
ばかりにざっと見直しをして、すんませぇ~んと送信して、ほっ。これはほんとのシニアモー
メント。だって、真性のボケにはまだまだ早いんだから、ワタシ・・・。

ほっとしたところで、先月から待ってくれている別件の仕事。うへっ、日本人が作るパワポの
スライドって、どうしてみんなごちゃごちゃしているんだろうな。せりふを全部書き出した台本
のようなスライドが、何枚あるやら。全部印刷して配布しちゃえば、説明会なんかする必要
はないと思うけど、これ、訳しているうちに倦怠感で頭がボケそう・・・。

また芝居で泣いて来た

2014年02月19日 | 日々の風の吹くまま
よく眠って起きてみたら、またまぶしい天気。ほんとになぜかお天気の日替わりサービス。
家の中の日向はぽかぽかだし、外も暖かそうだし、道路向かいの桜、そろそろつぼみが見
えるくらいになっているんじゃないかな。ま、今日は1日「休日」ということにして、まずは午
後いっぱいだらだら。今夜は芝居。ワタシが「パトロン」になっている『Driving Miss Daisy』。
(日本題は『ドライビング・ミス・デイジー』。パトロンといっても、要するにサポーターで、ワタ
シにとってはこれがパトロン「デビュー」。

シャワーをして、ちょっとおめかしして、今夜は余裕を持っておでかけ。でも、ゲートから出た
ところで、カレシが「裏口の鍵をかけたかどうか覚えてない」と逆戻り。戻って来るまでワタシ
は寒い歩道を行ったり来たり。それでも、今回のレセプション会場は劇場の二階のロビーだ
から、少し遅れても問題なし。劇場に着いたのは6時半過ぎで、受付をやっていたイベント
担当のジジが「パルミーダは今日は具合が悪くて休みなの」と教えてくれた。夕食を済ませ
ているから、ワインを一杯とおつまみを少々。ミラード芸術監督のスピーチがあって、ここで
パトロンに出演者のサイン入りのポスター贈呈。↓

     

ジェシカ・タンディとモーガン・フリーマンの主演で映画版を見たけど、ほんとに深い味わい
のある作品。ユダヤ系の気難しいおばあちゃんのデイジーとお抱え運転手ホークの25年
にわたる交流の話だけど、背景にはアメリカの人種差別と公民権運動の流れがある。シナ
ゴーグが爆破される事件があって、ショックを受けたデイジーに、ホークが子供のときにつ
い前日まで遊んでくれた近所の人が次の日には木から吊るされていたのを見たという話す
る場面がある。ユダヤ系と黒人という、どちらも偏見と差別に晒される側の絆のようなもの
が生まれたであろう瞬間がさらっと語られるから、よけいに深く響いて来る。

最後は認知症でホームに入ったデイジーを息子と年老いたホークが感謝祭に訪ねて行く場
面。息子を「看護婦でも冷やかしておいで」と息子を追い払って、ホークと2人だけになるデ
イジー。手元がおぼつかないデイジーにパイを食べさせるホーク。あ~あ、やっぱり泣いて
しまった・・・。

あり方はありがたくない

2014年02月18日 | 日々の風の吹くまま
目が覚めたら、何だか暗い。ああ、また雨。これ、パイナップル特急のいくつ目?何か1日
おきに来ているようだけど、4個来ると言っていた予報のこれが4つ目かな。だといいね。起
き出して、八角塔から濡れそぼった景色を見ていたら、何やらワイワイキャッキャと黄色い
声。近くの小学校の「お出かけ」の帰りらしい。先頭としんがりが先生で、低学年らしく、歩く
のが遅い子も速い子もてんでにばらばらで、列って何?と言う感じ。雨具や小さな傘がすご
くカラフルで、上から見ていると『シェルブールの雨傘』みたいで、かわいい。

さて、今日がメガ仕事第2ラウンドの最終作業日。午後いっぱいひたすらがんばって、夕食
は手っ取り早くグリルにして、またひたすらがんばって、午後11時過ぎ、完了。やったぁ!
第1ラウンドが始まってから通算で45000語。ねじ込みの仕事を片付けたり、お客さんと遊
んだり、ブログで愚痴ったりしながらの6週間だったけど、何とかスケジュール通り。明日は
芝居のオープニングナイトでひと息ついて、懸案の別件をさっと片付ければ、第3ラウンド
は正味11日で、13万文字近いメガ仕事が終わる。6万語まで行くかな?ま、あともうちょっ
とのがんばりだから、鉢巻を締め直して、がんばろうね、ワタシ。

それにしても、言いたいことがさっぱり要領を得ない文章が多いんだけど、「等化性」よりも
扱いにくいからあまり出て来て欲しくない言葉があって、それがお役所文学によく出て来る
「あり方」と言うヤツ。たとえば、大臣が有識者を集めて「諮問」したら、その有識者が持って
来る「答申」(お答え申し上げまつる)の答が「あり方」。「かくあるべき」という意味なんだろう
けど、「姿」だから要するにイメージで、具体的な提案も解決策の提示も何もない。それでよ
く問題解決に取り組めるなと思うけど、実際は「イメージ」だけでつかみどころがないから、
結局は何も解決されないままで終わる公算が大。それが「あり方」。「かくあるべき」だから、
「それにはどうすべき」はそっちで考えろと言うことかな。でも、諮問て、「やり方」を聞くもん
だと思っていたけど。

つまり、「あり方」というのは「do」じゃなくて「be」の思考なんだろうな。だから、「do」を重視
する言語に訳すのが難しいわけか。根本的な考え方の違いが表れているようで、言語って
おもしろい・・・。

ごみ収集車や~い!

2014年02月17日 | 日々の風の吹くまま
嵐の後のいい天気。「グリーンごみ」の収集日なのに、正午を過ぎてもリサイクルボックスは
山盛りのまま。遅れてくるかも、と言ったけど、カレシはぶつぶつ。今日は園芸用資材を買
いに郊外までトラックを走らせるはずで、付き合いがてらHマートで買い物をするつもりでい
たのが、「ラッシュにかかるからイヤだ」とドタキャン。ま、浮いた時間を仕事に当てられるか
らいいけどね。ずっと駐車したままのトラックのバッテリが生きているという保証はないし。

ドタキャンの償い?なのか、ガレージに保管したまま使わないでいるうちに劣化したガソリン
と灯油を引取り業者のところへ持って行くと言って出て行った。ちょっと耳をそばだてていた
ら、おっ、エンジンの音。バッテリは無事だったと安心して、鬼のいぬ間にそれっと仕事に集
中。(静かだから、やたらと捗る・・・。)小1時間ほどで帰って来たカレシ、改装のたびに残っ
てたまったペンキも一緒に持って行ったらすんなり引き取ってくれたとご機嫌。それは耳寄
りな話。使い残しのペンキの缶は家の中にもまだいくつもあるんだよねえ・・・。

持て余していた廃材は処分できたけど、市のリサイクル品回収の方は午後4時を回っても
まだ。(終業時間は午後3時。)ま、家が四方に向いたブロックなので、フィギュアスケートよ
ろしくH字形のレーンを回る収集車に忘れられるのはよくあること。諦めたカレシはボックス
をガレージの中に取り込んで、来週を待つことにした。ところが、夕食のしたく時の午後5時、
Hの向こう側にトラックの影。道路に出て、こっちの方へ曲がって来る。お~い、リサイクル
車が来たよ。「何で今ごろ来るんだっ」。(誰かが市に苦情を言ったんでしょ。)あ、我が家の
裏のレーンに入ってきたよ。あ、ガレージの外で止まったよ。「このやろっ!」

カレシは猛ダッシュで外へ出て、ガレージのドアを開けて、シャッターを上げて、リサイクル
ボックスを持ち出した・・・んだけど、トラックは動き始めてしまった。満載のボックスを持って
後を追いかけるカレシ。トラックが止まったので追いついたらしいけど、しばらくして空のリサ
イクルボックスを持って戻ってきたカレシ、家に入ってくるなり「文句を言おうとしたけど、急
いで逃げられた」。でも、回収してもらえてよかったじゃないの。それにしても、ごみや廃品の
処理って、買い物よりもタイヘン・・・。

新しい言葉を作ってしまおう

2014年02月16日 | 日々の風の吹くまま
これで2つ目だか3つ目だか忘れたけど、また嵐が来て去って行った。一時はすごい大風
が吹いて、雨も降って、停電するんじゃないかとヒヤヒヤしたけど、どうやら無事で、ほっ。弾
みに載ってバリバリとやっているときなんだから、停電なんかしてもらっては困るのだ。でも、
郊外ではかなりの停電があったそうだし、バンクーバー島と本土を結ぶフェリーにも欠航が
出たそうだから、パイナップル特急はいつもお騒がせ。後いくつ来るんだか、もう・・・。

「パイナップル特急」はバンクーバーの冬の名物だけど、この冬、「極渦」が北米大陸の東
半分に極端な寒波や大雪をもたらして話題になったと思ったら、日本では「南岸低気圧」と
いう新顔?の登場。北海道には「石狩湾小低気圧」と言うのがあって、ちょうど今ごろの時
期に石狩湾の上にぽこっと現れると、札幌は突如としてドカ雪。朝は青空いっぱいだったの
に、昼休みが終わる頃に急に曇って雪が降り始め、あれよあれよと言う間に積み上がって、
オフィスを出る頃にはバスが止まってしまったこともあったな。家まで2時間以上かかって歩
いて帰ったけど、まさにどかどかと降る感じで。目の前で雪が積み上がるんだからすごい。
何しろちっちゃな低気圧がぽこっとできて、どかっと雪を降らせて、ぽっと消えるもので、気
象台も予報できないのがつらいところ。

さて、追い込みの仕事、がんばろうっと。でもねえ、変哲のない名詞にやたらにくっついてい
る「化」と「性」と「的」と「等」はもうおなかいっぱい。特にこの「化」はものごとをそれらしく化
かすのに便利だろうだけど、即「-ize」できないのから翻訳者泣かせ。「性」は即「-ity」になら
ないし、「的」は即「-ic」にならないから消化不良。「等」もほんとに「その他」があるのかない
のか、はっきりしてくれよと言いたくなる。ま、たいていはなさそうだから、「もしかして他にも
あるといけないから念のために」という神経質な思考なんだろうな。(だからお役所文学は
何でも「等化」するのかな。)つまり日本語は「等化性的」言語と言うことか。は、何だか知ら
ないけど、これ、新語的・・・。

文字を読まずに見るのがネイティブ流?

2014年02月15日 | 日々の風の吹くまま
雨。4個セットの嵐の2つ目だけど、大雨警報の代わりに今度は強風警報。BBCのサイトを
見たら、荒れ模様の天気が長く居座るのは、ジェット気流の流れが異常だからと言う記事が
あった。やたらと大きく蛇行するようになって、気団の移動が遅くなり、寒波や大雪が何日も
居座りがちになるらしい。イギリスの洪水に次ぐ洪水も、東京の大雪もそうなのかな。とどの
つまりは地球温暖化の症状か・・・。

メガ仕事の第2ラウンドの期限まで今日を入れてあと5日の追い込み。今日のはアラビア語
の単語や名前がたぞろぞろと出て来て、まいった、まいった。ここが検索の腕の見せ所なの
かもしれないけど、カタカナ表記のアラビア語はねえ。あのくねくねしたアラビア文字で出て
来られても読めない。まあ、カタカナ英語のアラビア語版ってところで、原稿のカタカナ語か
ら英語表記を想像して、世界共通のテーマということでそっち方面の英語のキーワードをあ
れこれ追加して、ググりまくったら何とかなって、ほっ。翻訳者の守護聖人、聖グーグル様に
感謝、感謝。

それにしても、エライ学者さんたちが書いたエッセイだろうに、小難しい漢字熟語の意味を
正確に理解しているのかと思ってしまう場面に遭遇することたびたび。怪しげな理解のまま
で使っているのか、もったいぶるからなのか、そこのところはわからないけど、困ったもんだ。
漢字2つの熟語ならどっちかひとつは文脈的に正しいから、意味が少々ずれていても通用
しなくもない。日本語生まれだから、英語の綴りの間違いを自動修正しながら読み流す要
領で、漢字の誤変換と同様に頭の中で文脈に合った「正しい」熟語に差し替えながら読み
流すけど、日本語が母語でない人は首をかしげてしまうかな。

英語でも日本語でも、一文字ずつ見て読むわけじゃないのは同じで、「読む」というよりは
「見る」という感じかな。だから、つづりが間違っていても、最初の文字と最後の文字が正し
ければ単語全体を無意識に正しく「見て」しまうらしい。そういうのを「読み流す」というのか
な。日本語でも似たような漢字熟語が多いから、日本語人も正しい熟語を「見て」いるのか
もしれない。そこまで行ったら「ネイティブ並み」ということかな。それにしても、学者先生たち
には漢字検定とかいう試験を受けてもらいたいもんだ。

マイ・ヤミー・バレンタイン!

2014年02月14日 | 日々の風の吹くまま
嵐がひとつ通過して、まぶしいくらい空模様。夢中になって仕事をしていたら、いつのまにか
バレンタインデイ。きのうは、カレシのおなかの具合が良くなくて英語教室は休み。(先生が
不在でも生徒さんたちは自主授業をやったそうだから、熱心だな。)カレシは三食の間にピ
クルスだの何だのをつまみ食いクセがあるから、原因はそのあたりにありそう。「口さびしい」
と言うことなんだろうけど、そればかりは間食しないワタシにはわからない。

まあ、きのうはオートミールで始まって、魚とリゾット、半熟卵入り煮込みそうめんと、1日中
おなかに優しいものを食べたので、今日はどうやら平常に戻って、よかった。だって、バレン
タインのご馳走を食べるんだから。仕事が忙しいので今回はコース料理に代わってワンプ
レート料理にして、年末に新しいオーブンを買ったから、久々にコーニッシュヘンのロースト。
まずは鴨のスモークとフォアグラ、玉ねぎ、セロリ、パン粉でスタフィングを作って、カルヴァ
ドスで味つけ。冷ましている間に鳥の骨抜き作業。背骨の両側をはさみで切って開いて、ナ
イフで胸骨と肋骨を取る。スタフィングを包み込むように元の形に整えて、オーブンへ。

     

ロースト皿の底にカルヴァドスを少し流して、玉ねぎと4つに切ったボケりんごを鳥の周りに
おいて1時間ほどローストしたら、骨がないせいか、かなりふっくら、しっとりした焼き上がり
になった。元の重さが1キロと大きめなので、足と手羽を外して、縦に2つ割。(昔のコーニッ
シュヘンは1羽が1人前の小さなもんだったけど。)

     

蒸した紫ポテトのスライス(皮は黒いけど中は紫で、中心に白っぽい星)とフレンチインゲン
の付け合せに、ローストしたりんごも添えて、カルヴァドス味のグレヴィーをかけ回して、そ
れでは、いただきま~す!

極楽とんぼ流「思いつきクッキング」、また無事に成功して、My yummy Valentineだった。

英語ができると言えるレベルって?

2014年02月12日 | 日々の風の吹くまま
メガ仕事の第2ラウンドの期限まであと1週間。今度は深遠な話じゃないので作業は楽だっ
たけど、いきなり「中国などの第三世界」というのがあってびっくり。意識下に「三国人」と言
う表現を使った某政治家と同じ思想があるのかな。まあ、世界的に通用するフツーの表現
で取り繕っておいてあげたけど、主語がなくて、視点がはっきりしない日本語文は深読みし
ないとわからないことが多いにも関わらず、書いた人の潜在意識の中にある感情(本音)は
深読みしなくても一目瞭然だったりするからおもしろい。でも、一応の知識人なんでしょ?

次の算段をしながら、ちょこっと小町横丁を散歩してみたら、「英語ができるというのは、ど
のくらいのレベルを言うのか」という質問。まず「英語ができる」という言い方がおもしろい。
日常英語的には英語を「話す」、「わかる」という言い方をするから、「できる」と言うと「得意
だ」という意味に聞こえる。自分で「できる」と言うなら基準も自分のものだろうけど、「あの人
は英語ができる」というときの基準は何なんだろう。すごい量の書き込みをざっと読んだとこ
ろでは、どうやら「ネイティブ並み」であることが英語が「できる」と言えるレベルらしい。

ワタシの英語も大人になって習得したものだから、ネイティブ並みの「発音」が基準だったら、
「できない」にレベル分けされるかな。カレシは「訛りなんかないよ」と言うけど、それはワタ
シの「英語」を聞いているんじゃなくて、英語で「言っていること」を聞いているからで、コミュ
ニケーションが目的なら相手の英語の「レベル」をいちいち評価するヒマはないもの。まあ、
40年近く英語にどっぷり浸かっていたもので、日常生活も仕事も何もかもまったく支障はな
いし、言いたいことは言い放題で、もどかしいと言う感覚もないし、結局は「英語」があたりま
えになりすぎて、もう意識しなくなったということかな。

だから「ネイティブ並み」と言えるかどうかは怪しいもんだけど、何をもって「ネイティブ並み」
とするかの基準がわからないから、判断のしようがないな。それにしても日本の人は「ネイ
ティブ並み」の英語にすごくこだわるね。英語と言っても、イギリス、アメリカ、カナダ、オース
トラリア、ニュージーランド、アイルランド、ジャマイカ、南アフリカ、その他諸々があって、そ
れぞれに少しずつ違っていて、しかもそれぞれの中にさらに地方訛りがあるんだけど、さて、
どのネイティブ並みにする?

移民に逆風が吹き始めるのかな

2014年02月11日 | 日々の風の吹くまま
三連休明け。パイナップル特急襲来で大雨警報発令中。何かすごくジューシーなパイナッ
プル。ま、白いヤツよりは断然いいか。このまま雨が続けば、そのうち定番の「箱舟、作んな
きゃ~」というジョークが出て来るかも。クルーズ船ならまだいいかもしれないけど、それで
も40日と40夜の雨の中の航海はイヤだなあ。

今日は連邦政府予算案の発表。財務大臣が「しきたり」に従って新調した靴を履いて議会
で予算案を読み上げる。今年度は「もう少しで」均衡、来年度は計画通りに黒字になる予定
(でも、大盤振る舞いはしないと今から牽制)。ばらまきはないし、緊縮予算でもないので、メ
ディアの評は「マカロニ&チーズ予算」。マカロニ&チーズはいわば北米のソウルフードだ
から、つまるところは「ほっこり予算」みたいなものか。まあ、来年は総選挙の年だから、財
政を黒字に持ち込んでからちょこっとおいしいお餅をまいて、選挙に備えようと言うことだろ
うな。ふむ、なかなかやるじゃないの。

予算案の影響が一番大きいのは「移民産業」かな。おととしから受付を停止をしていた投資
移民と起業家移民のラインを廃止するそうで、すでに申請中の6万6千人には申請料を返
してお引取りいただくことになるらしい。これは一定の資金があればさくっと永住権がもらえ
る(永住権をお金で買える)制度。でも投資要件の最低額が80万ドル(8千万円)では、せ
いぜい小金持が零細な商店を開く程度で、未来のビル・ゲイツのような起業家や投資家が
来るわけがないと思うけどね。怪しげな移民コンサルタントや弁護士の商売にはかなりの
痛手だろうな。ま、裏口移民がなくなるなら、それも悪くはないけど。

ワーホリの日本人が欲しがる就労ビザも、外国人よりもカナダ人が優先して雇用されるよう
に手続きを強化するらしい。ワーホリが知ったらら悲鳴を上げそうだな。まあ、就労ビザでき
ちんとした職に就いている人はごくわずかで、ほとんどはカナダ人にはできない仕事をして
いるわけじゃないだろうから、「ワーク」はゲットしにくくなるだろうな。「ワークを出してあげる」
という甘言(雇用主が出すものじゃないから)に釣られて最低賃金以下で働く人もいるらしい
けど、どう見てもカナダでの生活に不満たらたらな人たちが、何でそれほどまで就労ビザを
欲しがるのか不思議だな。ま、そういう甘ちゃんを「ブラック」な商売から守るためには、規制
強化はいいんじゃないの?