リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

春はこれから先の話をする季節なのかも

2022年03月31日 | 日々の風の吹くまま
3月30日(水曜日)。🌤🌤。起きた頃には夜来の雨もすっかり上がって、春らしい陽気。ルーフデッキに出て、「満開」になった3個の桜の花を眺めていて、ふと目に付いたのが寝室のパティオドアのすぐ外に生えている何か。デッキのタイルの隙間によくタンポポのような雑草が生えるんだけど、カレシは「ケールだよ」。あは、去年大きな鉢に堆肥のつもりで放り込んだメスクルンに交じっていたらしい種から勝手に生えて来て、巨大な「木」に育って、何千と言う種をまき散らした、あのケールか。採取した種は友だちに挙げて残ったのがまだ冷蔵庫にあるけど、わざわざプランターに蒔かなくてもルーフデッキ中に生えてくるかもしれないよ。



オークションの応札は今日の夜中が締め切りなので、昼前にさらに1万円アップして17万円で入札して、アップルソースを作りながら、きのう競って来た人がまた上値を付けて来るかどうか様子見。青りんご5個とニュージーランド産の「ジャズ」3個を、しょうがを2かけ、シナモンスティック2本と一緒に鍋に入れて、ひたひた以下の水で弱火でじっくりと煮て、しゃもじでざっと潰すだけの簡単なもので、シリアルにスプーン1杯入れるのが我が家の朝ご飯の定番。外では抜けるような青空のいたるところにむくむくと雲が浮かんでいて、カメラを持ってデッキに出たり、バルコニーに出たり。ついムフムフと鼻を突っ込んでみたい気になるくらいふっかふかの感じで、刻々と姿かたちを変えていくから見飽きることがなくて、あっという間に時間が過ぎてしまう。








午後になってもオークションには応札がなくて、もしかして締切りぎりぎりを狙っているのかなと思ったけど、このパッケージは明日の夜にあるArts Clubのファンドレイジングディナーでのサイレントオークションとして引き継がれるので、上値を付けられてもそこで競り勝てばいいから大丈夫。何かまたArts Clubの語り草を作ってしまいそうな感じだけど、7月に窓の下でミュージックフェスをやるときの「避難先」としてぜひとも競り落としたいところ。どうなるか、明日のお楽しみだね。

今日は5時からArts Clubの来シーズンのラインアップをズームを使ってADCのメンバーだけに発表することになっていて、ラップトップをキッチンのカウンターにセットして、晩ご飯の支度をしながら、さらにご飯が出来上がったらラップトップをテーブルに移動して食べながらの参加。劇場3つでのフルシーズンで、コメディが多いのは、パンデミック2年分の蜘蛛の巣を払う意味で賢い選択だね。今私たちが一番必要としているのはおなかの底からの笑いだと思うもの。その意味でArts Clubが劇作家に依頼して制作中の作品の中にデイヴ・デヴォー作のコメディがあるのはうれしい。FBで友だちになっているこの人、ドラァグクィーン「ピーチ・コブラー」の芸名でナイトクラブなどでコミックショーもやっているんだけど、派手派手の女装メイクが何ともゴージャスで、しかも抱腹絶倒のユーモアの持ち主。いつ舞台に登場するか、楽しみだなあ。


予定外の工作をしたり、オークションに応札したり

2022年03月30日 | 日々の風の吹くまま
3月29日(火曜日)。🌤☁🌧。まあまあの天気だけど、夜には雨の予報。今年は野菜作りにもっと力を入れると言うカレシに買ってあげた縦型プランターにいよいよ土を入れ始めたけど、ぶっ違いに重ねた5段のプランターが今にも外れそうで落ち着  かない。カレシが一番下のプランターをトレイに固定できるのを見逃していたので、えいっとはめ込んであげたけど、トレイが外れなくなるだけで、「五重の塔」はやっぱり落ち着かない。どうやら中央に棒を貫通して固定するしくみのようだけど、肝心の棒は付いて来なかった・・・。

ということで、使える棒がないかなあと、バルコニーに出ていずれ処分するつもりで置いてあったがらくたを探したら、あは、古い箒がある。柄を半分に切ればプランター2セット分になる長さだけど、どうも金属パイプの感じなので、ウォルマートで要りもしないのに買った小さい金切り鋸を持ち出して来て、まず箒の部分を切り落として、残った棒の真ん中をごぎしぎし。たしかに金属だったけど、けっこう柔らかいので、半分ちょっとくらいまで切り目を入れたら後は手でがしっと2つ折り。土を入れたプランターの真ん中の穴をトレイまで通したら、うん、これならプランターはずれても外れないな。買ったプランターは3セットなので、壊れたスプレーモップの柄を切って用意しておこうとしたら、洗剤のボトルをセットする部分にネジ4個。ミニチュア工房からねじ回しを持って来て、ひと苦労しながらネジを外して、モップのプレートを両足で抑えて、柄の部分をえいやっ。今度はプライヤーを持って来て、ヘンに柔らかいプラスチックをむしり取る作業。何だか大仕事になったけど、2本の掃除道具でプランター3個分の心棒を作ったから三重花丸。

Arts Clubのファンドレイジングのオークションで目を付けていたトフィーノ1泊旅行のパッケージが、きのうまでに13万円になっていたので、14万円で応札したら、20分後に上値が付いたと言う通知。履歴を見たらきのうまで1週間ずっとトップだった人で、セリは1万円単位のところいきなり2万円ということは、本気だな。応札の締切りは明日の真夜中(自動延長3分)だから、昼前に17万円に上げてやろうっと。で、さらに上げて来たら、こっちも上げるってことで、何年か前の、今は名誉芸術監督になっているビルの引退記念パーティでのオークションを思い出すな。あのときは、ビルの最後の演出作品『ONCE』のリハーサルの見学というパッケージで、有名な歌手と俳優のモーティフィー姉妹との競争になって、どうしても落としたかったワタシは競り勝つまで手を挙げっ放し。未だに語り草になっているそうだけど、サイレントオークションだからあのときの興奮はないだろうけど、2匹目のドジョウがいるかどうか、明日のお楽しみ。キャンセルしたクルーズ料金が戻って来るから、こっちの資金は潤沢だぞぉ。



ランチの時間になって外を見たら、何かおもしろい雲がこっちを見ている。うろ覚えだけど、ケロヨンとかいうカエルのキャラクターとか日本のどこかの街の薬局の外にあったカエルに似ているような、似ていないような。それとも、マンションのエレベーターの中でよく出会うワンちゃんに似ているかな。ワタシって、どういうわけかマンション中のワンちゃんにモテモテらしい。話しかけながら撫でてあげるからかもしれないけど。そのエレベーターだけど、製作中の部品が出来上がって来るまで8週間もかかるんだそうで、引っ越しがあるときは、専用利用の予約時間中に管理人のカリードが30分の区切りごとに10分ずつ住人専用に切り替えるというから、何だかロックダウンされたような感じだけど、ま、引っ越しは毎日あることじゃないから、予定を調べておけば何とかなるかな。やれやれ。


デスク周りのプチ模様替えでやる気をアップ

2022年03月29日 | 日々の風の吹くまま
3月28日(月曜日)。🌧☁🌤☀。春休みが終わって、忙しい人にも暇な人にも普通の日常が戻って来る日。湿っぽい朝だったけど、天気予報は午後から晴れ間。ルーフデッキの鉢植えの桜のつぼみも精一杯花びらを広げていて、窓からクィーンズパーク地区の家々を眺めていると、緑の合間のあちこちにもやっとしたピンク色の塊が見える。種類の違う桜が植えられているせいで、濃いピンクと淡いピンクの競い合いがぼってりとした八重桜の季節になるまで続く。







緊張する任務が終わったので、きょうは息抜きすることにして、まずはオフィスのプチ模様替え。今月に入って買った新しいCDプレーヤーが気に入ったので、デスクのコーナーに陣取っていたラジオ/CD/カセットプレーヤーをどけて、後にモニターの右側にあったポータブルラジオを移して、両側の空いたスペースにブックエンドと段ボール紙と接着テープで即席に作ったCDスタンドを置いてみたら、あは、ちょっぴり広くなったような感じ。この次に整理整頓の気分になったら、袖側のデスクにまだ置いてある古いVAIOから残っているデータを取り出して、お役御免にして「撤去」かな。その後にラップトップを置けば、オフィスの効率は一段とアップ・・・ってね。

次いでPTC(Playwrights Theatre Centre)の芸術監督ハイディにメール。先々週に、PTCのメンバーの作品を制作を支援することになったので、そのためのファンドレイジングに協力してくれないかというメールが来ていたのに、Arts Clubのワークショップや選考委員会の方に気を取られて返事をしそびれていた。名称に「劇団」という言葉があって、「芸術監督」がいるけど、芝居を制作、上演することはなく、劇作家の養成を目的とする会員制の団体で、「劇作家志望」のワタシもArts Clubのキャシーの勧めで会員の端っこに連なると同時にファンドレイジングではまとまった寄付をするサポーター。とりあえずきのう寄付の手続きをしたことを報告して、最初のメールに「天気が良くなったら、カフェでおしゃべりしましょうよ」と書いてあったので、ぜひぜひ。1月の末にズームで「会った」ときにカナダと日本の演劇作品の翻訳という具体的な進路を表明して以来、ドラマターグが専門のハイディが真剣に後押しをしてくれているので、いうなれば寄付は授業料のようなものかな。

ハイディからは午後に「来週からリハーサルに入るので、4月の最後の週に会いましょう」という返事が来て、うん、そうしましょう。ちょうど演劇ワークショップが終わったばかりの頃で、教材に使っているテツロウ・シゲマツの『KUROKO』はハイディがドラマターグだったので、ワークショップの総括としてアドバイスをもらうには打ってつけのタイミング。それにこれから1ヵ月あるから、その間に「平治郎」の翻訳を進めれば、草稿として見てもらえるかもしれないな。コロナのおかげで、やる気を奮い立たせようとしながらもそのたびに気勢をそがれているうちに2年も経ってしまったけど、今いろんなところで歯車が動き出して、カチッ、カチッと噛み合い始めて来たような気がする。親身になって背中を押して、指導してくれている人たちがいるんだし、人生の残り時間が確実に減って行く年齢になっても夢を追求する「極楽とんぼ」時間はまだたっぷりあるはずだから、無駄に焦るのは良くないけど、しっかり気持を入れ替えて羽ばたいてみようっと。オフィスの作業環境もちょっとすっきりしたことだし・・・。




ズームでのワークショップと会議で演劇漬けの1日

2022年03月28日 | 日々の風の吹くまま
3月27日(日曜日)。☁🌧☁。まだパッとしない天気の日曜日。今日のワタシは大忙しの日。なのにカレシは「これからは毎日10時にウォーキングに行って、3時に軽い筋トレをする。規則的にやるのが一番効果があるからね」。はあ、何の風の吹き回しか知らないけど、毎朝10時か10時半にウォーキングに行くと宣言したのは遠い昔のことじゃないような気がするなあ。あれは3日坊主だったけど、今度は「何日」続くか、やってみてのお楽しみ。というわけで、掃除日の今日はダスターをかけて、箒で掃いて、掃除機をかけたところで10時。カレシが「掃除がまだ終わってないならウォーキングは後にしようか」と言うので、ウォーキングから帰って来てからモップかけても11時半のズームミーティングには余裕で間に合うから大丈夫。急速思考でフレキシブルに行かなきゃ。

先週の演劇ワークショップに参加できなかった相棒のアビーと、11時半からズームで自主学習。別のペアのディスカッションと演技を観察したことをアビーに説明して、私たちの場面(第18場)に登場する3人のワタシが演じる妻役の過去の人生と心理、次にアビーが演じる仮想現実空間の若者のキャラの具体化と後半に出て来る夫役の心理について互いに想像しまくって、少し手ごたえが感じられるようになったところで台本読み。たしかに、現時点では仮想現実空間でのアバターである若者を除いて、前回よりも人物に奥行きが出て来ていて、1度、2度と読んで、互いに「せりふに感情がこもって来たわねえ」。うん、芝居の中の人物だって生まれてからこの方の人生史があるんだから、場面でのせりふに過去の経験の心理的な影響を反映させることで、人間としての奥行きや幅が出て来て、ストーリーが濃くなるってことだと思う。芝居脚本を翻訳するということは、そうやって作り上げた役を異なる言語で「演じる」ということなんだと、ワタシなりにわかって来た気がする。ズームの残り時間はおしゃべりで消化したけど、22歳のアビーともうすぐ74歳のワタシにびっくりするくらいたくさんの共通点が見つかって、年が離れているからって話が合わないなんてことはあり得ないっと思った、その瞬間の何という心地の良さ・・・。

ランチを済ませたら2時からの会議の準備で、まずはラップトップを充電しながら、応募者を(選考委員の)投票数ごとにまとめたリストを印刷。選考委員は6人いて、それぞれの候補者リストに載ると1票と数えて、最終的に5票が4件、4票が2件、3票が5件、2票が10件、1票が11件で、13件は得票ゼロ。この中から今年度の予算内に収まるように受給者と実際の支給金額を決めて行くわけで、5票集めた4件についてはあっさりと申請額支給で決定。その後は、大学で舞台美術を教えているアリソンが主導する形で、奨学金の対象である講座やワークショップ、個人指導について詳しい内容や講師の評判などを説明した上で、応募者の意図を勘案しながら、得票2票までは満額または減額して全員に支給を決定したけど、ワタシには目の前がぱぁ~っと開けるよう発見ばかり。

最終的に支給総額がぎりぎりで予算内に収まって、最後に講座の受講やワークショップの受入れの確認を支給条件にした何件かが辞退した場合を考えて、得票1票のリストから補欠を5件ほど選んで会議はお開き。演劇界でキャリアを伸ばすために勉強を重ねようと言う人たちを審査する過程で、何だかワタシの方が彼ら以上に勉強させてもらった感じがする。受講料だけを申請した人たちが多かったけど、受講中の生活費全般まで補助してもらおうとした人たちもいて、言い方は悪いけど歌舞伎役者のルーツである「河原乞食」という言葉が思い浮かんで来た。考えたら、シェイクスピアの時代も戯作者や役者は同様に卑しい職業だったわけだけど、選考から落ちた応募者に多かった「my art(我が芸術)」の連呼と「クレクレ星人」ぶりはそのまま芝居のキャラクターになりそうで、演劇とは高尚な芸術なのか、はたまたエンタテインメントなのか、観客の存在意義は何なのかと考えさせられたのだった。


何かと殺気立った世の中はコロナ疲れのせいかな

2022年03月27日 | 日々の風の吹くまま
3月26日(土曜日)。☁☁☁。ずっと曇りの1日。この週末は2週間の春休みの最後の仕上げの週末なんだけど、なぁ~んかぱっとしない天気だったねえ。マスク着用義務やいろんなイベントの収容人数制限が解除になったのが春休みが始まる直前だったので、今年は遠出する計画を立て難かったかもしれないな。月曜日からは、子供たちは学校に戻り、バケーションを取っていた大人は仕事に戻って、その他いろいろ大勢の人たちにはそれなりに「普通」の生活リズムが戻って来るわけで、子持ちでなくても、ああ、やれやれという感じかな。

朝ご飯の後でのんびりしていたら、突然ラジオの音楽が途切れて、国の緊急時の警報システムがピーコピーコ。ときどきやるシステムのテストかと思ったら、「アンバーアラート発令」ということで、同時に携帯にもメッセージが着信。金曜日の朝に州の北部のフォートセントジョンという町で幼児2人とその母親が子供たちの父親によって母親の車で自宅から連れ去られたこと、車の型式、色、プレートナンバーと乗っている4人の特徴はこれこれで、オンタリオ州に向かっていると思われて、母子の身の安全が心配されるというもの。アンバーアラートは子供が誘拐されたり行方不明になって、身の危険があると判断されるときに、迅速な発見と救出への協力を促すために発令する警報システムで、事件のあった地域で出されることが多くて、全国の警報システムを使って発令されるのは珍しい。結局、車はオンタリオ州に入ってすぐのケノーラというところで発見されて容疑者が逮捕され、母子3人は無事に保護されたと言うことで、アンバーアラートは夕方に解除されてほっとした。

フォートセントジョンからケノーラまでは、ハイウェイでアルバータ、サスカチュワン、マニトバと3つの州を通過して2100キロで、止まることなく車を飛ばし続けても24時間近くかかる。もちろん何度も給油せずには到達できないし、時間的にも眠らずに運転し続けるのは無理な距離。母親は子供たちの父親の性格をよく知っていただろうから、子供たちを守るためにどれだけの緊張と恐怖を強いられていたか想像するだけでもつらくなる。保護されて収容された先で手厚いサポートを受けているそうだから、早く立ち直って家に帰って来れるといいね。それにしても、最近は街を歩いていたらいきなり襲われたという事件が多いし、ギャング抗争による銃撃事件も毎日のようにメトロバンクーバーのどこかであるし、コロナ疲れでメンタルがおかしくなっているのかどうか知らないけど、殺気立った人間が増えているような感じがする。

ガソリン価格は相変わらず上がったり下がったりだけど、州政府は高騰のショックを緩和?する救援策として州営の自動車強制保険のリベートとして一律1万円を支給すると発表。実施は5月か6月になるらしいけど、たったの1万円じゃあ、図体のでかいSUVを運転していたら満タン1回分くらいにしかならないんじゃないかな。我が家のエコーはタンクの容量が40リットルだから2回分くらいかな。何だか日本の政府が年金受給者に5000円を配るとぶち上げたのと似たようなバラマキの感があるんだけど、はて。まあ、我が家は1回満タンにしてだいたい3ヵ月か4ヵ月持つから、この先よっぽど値上がりし続けない限り、1万円ちょっとなら半年以上のガソリン代ってことになるかな。保険料の割り戻しとしてくれるというんだったら、遠慮なくもらっておくけどね。


親ひとり子ひとりは大変そうだけど、がんばって

2022年03月26日 | 日々の風の吹くまま
3月25日(金曜日)。🌤☁。もう金曜日になっちゃった。弥生3月もあと1週間かあ。気温は10度前後で、フリース裏のアノラックは暑すぎるから、コットンのカーディガンジャケットに切り替えてウォーキング。桜が一斉に咲き始めた感じで、あっという間に満開になってしまいそう。我が家の桜にもつぼみが3つ。札幌の実家の庭にあった桜の種から育った2代目。いつ植えたかまったく思い出せないくらい古いんだけど、長いこと鉢植えのまま放置していたおかげで一緒に引っ越して来れた最後の1本。今年またひと回り大きい鉢に植え替えてあげたら、来年は花の数が増えるかな。去年の暮れからマイナス2ケタの寒波が居座っていたおかげで、プランターで冬越しできたのはひと握りのクロッカスとムスカリだけ。健気だなあ。



今月いっぱいまで育休中のArts Clubの芸術監督アシュリーから「子供が重病で日曜日の選考会議には出席できない」というメール。独身のままで母親になることを決めて人工授精で産んだ息子リースは今8ヵ月で、両方の腎臓に腫瘍が見つかって、小児病院で治療計画を立てているという、何ともショッキングなニュース。ショックが大き過ぎて、表情豊かなリースの笑い顔がちらちらして、午後いっぱい何もする気になれなかった。でも、子供の腎臓がんで一番多いと言われる腎芽腫(ウィルムス腫瘍)であれば予後は比較的良くて、転移さえなければ5年生存率は90%で、完治する例も多いそうだから、今はそこに望みをかけよう。バーナビー生まれのマイケル・ブーブレの息子ノアも肝臓の芽腫にかかったけど、今は完全に寛解して元気いっぱいだそうだから、リースもきっとがんばって癌を克服するよ。アシュリーに今リースが一番必要なのは何よりもママの笑顔と笑い声だよ、Stay strongとメールを送ったら、「ありがとうね」という返事が来て、思わず目が潤んで来てしまった。がんばれ、リース。がんばれ、アシュリー。

アシュリーの場合は自らの意思でシングルママの道を選んだわけだけど、上の階のおっちゃん(実は大手法律事務所に所属する産業法関係が専門の訴訟弁護士)は5年前に引っ越して来た時からシングルファザー。カナダでは離婚に際してよほどの事情がない限り共同親権が普通なので、子供の養育も共同というケースが多いから、子供は両親の住まいを行き来することになる。おっちゃんの子供は、初めて見かけた時は4歳くらいの縫いぐるみを抱いた不安そうな幼女で、週末だけ泊まりに来ていたのが、去年の夏からフルタイムで暮らすようになったのは、母親の方に(例えば再婚、転居、病気など)何らかの事情ができたんだろうな。なぜそんなことがわかるかというと、週末だけ聞こえていた子供の走る足音が毎日聞こえるようになったから。走ると言っても、だいたいはパパと出かけるとき、帰って来たとき、寝る時間になったときとパターンが決まっていて、ダダダッとせいぜい10歩かそこらで止むので、テンションの高い子でおっちゃんもタイヘンやねぇ~という程度の反応で特に気にしないでいたけど、ひとつだけ困った問題が・・・。

それは朝早くにパパの寝室(私たちの寝室の真上)に駆け込んで来る癖があること。前は週末だけだったので「んったく、もう」程度で寝直ししたけど、フルタイムになってからは3日と空けずに朝の6時や6時半にダダダッ。駆け出して行く足音がないので、起こされたパパに叱られてそっと出て行くんだろうと想像したけど、マンションでは午後10時から午前7時までは「お静かに」タイム。10月の初めに管理会社の担当エージェントに前に住んでいた超迷惑家族との苦い経験も含めて事情を説明して、苦情(規約違反の通報)の形を取らずに内々で直接知らせられないかと相談したら、「内々」は無理だけど、苦情にならないように文章をよく考えて違反通報を出せばいいとのことで、「最近、早朝に駆け込んで来るお子さんの足音で熟睡から叩き起こされています。以前は週末だけでしたが、最近は週日にも頻繁にあり、しかも足音が大きくなっています。ご存じないのだろうとの前提でお知らせいたします」と書いて提出したら、それ以来早朝の100mダッシュがぴたっと止んだだけでなく、日中でも走ると言うよりは「急ぎ足」的な軽めの足音に変わったので、おっちゃんは一人娘をきちんと育てているんだと感心したのだった。つい最近見かけた時は背丈がパパの肩ぐらいに伸びていてびっくりしたけど、そろそろ9歳ぐらいだから、来年はもうプレティーンなんだねえ。シングルパパの子育てはこれからがタイヘンそう。がんばってね。


後でハプニングはあったけど久しぶりに見ごたえのある芝居

2022年03月25日 | 日々の風の吹くまま
3月24日(木曜日)。🌤🌥☁。今日は春らしい天気。カレシが8時過ぎに「9時にスカイプの約束があるっ」と飛び起きたので、せっかくよく眠っていたワタシも起床。そそくさと朝ご飯を済ませて、カレシはずっと前に始めたグループレッスンの先生を引き継いでくれたイギリス人のジェニファーと互いに近況報告。ワタシは演劇ワークショップのヒラ先生から送られて来た今日の発声練習の教材をプリントしてウォーミングアップ。カレシが10時過ぎになって「園芸センターまでくる間を走らせて来よう」。それはいい考え。ゆうべ芝居が終わって車に戻ったら、あちゃ、尾灯が点いているっ。案の定、キーを回しても悲しげな音はするけどエンジンはかからない。あぁ~あ。結論を急ぐと、客待ちしていたタクシーの運転手にジャンプスタート(料金2千円)させてもらって無事に帰宅。タクシーが待機している場所でよかったぁ。というわけで、高速をちょっと遠くまでぶっ飛ばしてバッテリーのチャージを上げておこうと言うわけ。(園芸センター行きは口実だったけど、ちゃんと野菜の種を買って来た・・・。)

でも、ゆうべは楽しかったな。指定したバス停でY君を拾い損ねそうになったけど、レセプションの時間に間にあって劇場に到着。ワクチンカードをスキャンしてもらって、2階のラウンジの入口で名札を受け取って、ワインバーに直行。なじみのメンバーが次々と到着するたびにお久しぶりぃ~とハグを連発して、Y君を紹介。その合間に専務理事のピーターとダグのカップルとおしゃべり。ニュージーランド航空が運休している間レイオフされていたダグは、呼び戻しがないまま雇用解消の形になって就活中。でも、空港業務のマネジャーとして夜に到着/出発する便に合わせて勤務していたダグは「芝居を観られなくなる心配がなくなったからね」と割り切った態度。副芸術監督のレイチェルと差しで話をするのは初めてで、ワタシのことはピーターに「会ってみてのお楽しみ」と言われていたと聞いて、横にいたピーターに肘鉄を食わせて、レイチェルには劇場ねずみでしてぇと自己紹介して大笑い。

芝居『Made In Italy』はアルバータが本拠のコメディアンのファレン・ティモテオが書いて、独り芝居で自演する自伝的なストーリー。時は1970年代初め。家族により良い生活をさせたくて1950年代にイタリアから移民して来た父親(作者の祖父)と学校で唯一のイタリア系として苛められながら自分のアイデンティティを模索するティーンの息子(作者の父)の葛藤という、カナダでは「移民家族あるある」の設定。父親のサルヴァトーレは話し方も動作のこてこてのイタリア人のままで、小さいときから人前でイタリア民謡を歌わされて来た息子のフランチェスコ(英語風にフランセスコと発音)はそれに反発しまくり。スタローンの『ロッキー』に触発されてワークアウトに励んで苛めっ子にパンチを食らわせ、家を出て名前をいたって英語的なフランク・マーティンに変えてバンドで歌い、ディスコを踊り、テレビのタレント発掘番組に応募してと、この間ティモテオはコメディアンとしてのパワーを発揮しまくり。

終わり近くで、タレント発掘番組に出演するというときに家族が入院してあわやというところで、病室でテレビを見ていると知らされて番組に登場した「フランク・マーティン」。サイモンとガーファンクルの『明日にかける橋』を歌い出し、それが途中でイタリア語になり、歌い終わって「名前はフランチェスコ・マンティーニです」と言う場面が最後のシーンに見事につながって、歌の持つ意味がはっきり。しんみりかつほのぼのとしたエンディングにライトが消えると同時にほぼ満員の客席は総立ちで大喝采。移民の国カナダでは誰もが「カナダ人」になる過程で一度は通って来た道と言えるから、大きな共感と感動を呼んだのだと思う。久しぶりにぐっとハートに来る見ごたえのある作品だったな。


頼りにすべき相手ほど信頼できないと言う矛盾

2022年03月24日 | 日々の風の吹くまま
3月22日(火曜日)。☁☂☁。霧雨なのか、朝から五里霧中で何にも見えない。何ともパッとしない春だなあ。まあ、何も見えない方が手元のことに集中できるからいいかな。朝ご飯が済んだら、まず一番にBill Millerd Artist Fundの奨学金候補のセカンドレビューとして申請書のカバーレターを読み直し。どれも「アーティストとして云々」というアピールは華々しいけど、若くて情熱を燃やしているせいもあるだろうとしても、観客がいてこその演劇人のキャリアという視点が弱いのは否めないな。それでも、最終的に1、2件の順位を入れ替えたり、やっぱり何だかなあというのを外して、リストに14件の候補をまとめて書記役のスティーブンに送付。後は日曜日の選考会議を待つだけ。

☆☆何となくすることが続出して中断☆☆

3月23日(水曜日)。🌧☁。週の真ん中。また雨模様だけど、気温は上昇。東京は季節外れの低温と地震による電力不足が重なってあわやという状況だったらしいけど、気温が上がって何とか危機を脱したらしい。今夜はArts Clubのグランヴィルアイランド劇場でMade In Italyのオープニングとレセプションがあって、途中で招待したY君を拾って行くのに早めにでかけるので、やることはヘアカットだけ。仕事に埋もれていた昔はサロンに行く時間がなくて自分でカットしていたもんだけど、コロナのせいでまた「自分でやる」ことに戻ったと言う感じかな。

ニューヨークタイムズを読んでいて、ウクライナ侵攻で誤算続きのプーチンにとって今一番恐れるべきなのは、抵抗するウクライナ軍でも生活を脅かされるロシア国民でも経済制裁の打撃をもろに受けるオリガルヒでもなくて、クレムリンの奥深くでプーチンを取り巻いている「シロヴィキ」だという論説記事があって、なるほどなあ。プーチンが日々の情勢の報告を受けたり、それに対する指示を与えたりする人たちなわけで、プーチンのあのやたらと長いテーブルはそういう人たちから身を守るためだったわけね。ウィルスが怖いんじゃなくて、いつ自分に刃を向けて来るかわからない「側近」が怖かったんだな。なるほど、本質的にプーチンは臆病者で人を信用できないからこそ、強い自分を演出、誇示して相手を委縮させることで自信と安心感を得ていたんだろうな。そういうタイプの人間はどこにもごまんといるけど、そういう人間が独裁的な統治者になると普通の人間社会がどえらい迷惑を被るということは、世界史の教科書を紐解くまでもない。

シロヴィキはソ連時代のKGBを前身とするFSB(連邦保安局)の中でも特に諜報活動や軍隊、警察を牛耳っているエリートなんだそうで、国防や治安維持の裏では反政府活動家や反プーチンの要人の暗殺もやるという怖い集団。KGB出身のプーチンが作り上げて、常に身辺を固めて来たという話だけど、自分たちの権益が脅かされると恩人でも誰でも容赦なく抹殺するというからおっそろしい。ウクライナ情勢が行き詰まって、そういう連中がプーチンに反旗を翻すとしたら皮肉中の皮肉だな。プーチンにしてみれば引き立ててやった連中が正しい情報を集めて来なかったから判断を誤ったといいたいところだろうけど、シロヴィキにしてみればネガティブな報告でボスの機嫌を損ねたら自分の首が危なくなるから、聞きたがっていることを「忖度」していただけなんだろうと思う。現にプーチンが侵攻がシナリオ通りに行っていないことに苛立って、幹部を自宅軟禁したり、更迭したりし始めているそうだから、すでに内部でほころびができ始めているということかもしれないな。最近はプーチンの精神状態に疑問を投げかける向きが増えているけど、もしかしたら苛立ちの上に高まる不信感が重なってメンタルに不調を来しているのかもしれないな。

イギリスに「王冠を頂くものは安心して眠れない」という古いことわざがあるけど、まさにプーチンはその通りの状態なんだろうな。何でもプーチンが食事をするときには毒見係が侍るんだそうで、ロシアでは敵視する人間に毒を盛るのは古くは帝政時代からの得意技だし、プーチン自身もKGBやFSBで「政府の敵」の毒殺に関わって来ただろうと思うから、その危険を誰よりもよく知っていて、実際に恐れているのかもしれない。為政者が身近で補佐する立場にあって一番頼りにできるはずの人たちを一番恐れなければならないというのは、一見して矛盾しているけど、(詐欺師やごますりのような)元々信用の置けないタイプほど相手の深層心理を見抜いてまんまと付け入る才があるらしいし、付け入れられる方は自分の基準に従って承認欲求を満たしてくれる相手には(不信感を持ちながらも)寛容なところがあるようだから、そこは太古の昔から文化に関わりなく、変わることなく続いて来た人間社会の一面なのかもしれない。


タワーから世界を見渡せば

2022年03月22日 | 日々の風の吹くまま
3月21日(月曜日)。🌧☁🌧☁。春だと言うのにちょっと寒いなあ。でも、あちこちで桜が咲き始めているから、寒いのはマザーネイチャーの気まぐれかな。バンクーバーは市内に何万本もの桜があって、旧居の外の道路なんか何キロもの桜並木だったけど、ニューウェストミンスターには庭木としてもあまりないようで、その代わりに花の咲く街路樹はモクレンやコブシ、ハナミズキが多いし、創成期からの高級住宅地であるクィーンズパーク地区の家々の前庭ではヤマブキ、レンギョウ、コデマリ、ボケが花を咲かせ、芝生では野放図に増えて広がったスノードロップやクロッカス、水仙がびっしり。数十年前に庭に植えられたクロッカスが庭の外へ広がって、さらに歩道を越えて車道との間にある緑地に密生していたりして、春は雨の日でもウォーキングが楽しくなる季節。

朝の「家事」はArts Clubのサイレントオークションで目を付けているトフィーノへの1泊旅行のパッケージの入札状況をチェックして(現在11万円)、毎年個人所得税の申告で世話になっている会計事務所が新しく作った顧客管理システムに登録すること。フリーランスで独立するまで6年勤めたワタシの古巣で、自営ビジネスの初年度からずっとカレシと2人分の所得税を電子申告してもらっているから、30年以上のお付き合い。担当のパートナーも初代のハリーから(見習い会計士の時から知っていた)マイクに引き継がれて、そのマイクもおととしだったかめでたくリタイアして、今は3代目のリズ。必要な書類が全部そろったところで2人の所得をざっと合計してみたら目が点になって、納税額がどんなことになるか今からビクビクものだけど、週末あたりに書類をアップしとかなきゃ。

のんびり窓から外の風景を眺めていたら、川中島(アナシス島)の自動車ターミナルで、あまり見かけない自動車専用船が新車の陸揚げ中。双眼鏡で船名を見たら、何だターミナルを経営する会社の船で、船尾の方に開けたランプから白い車が降りて来るのが見える。自動車専用船は何層にもなった構造で、積み下ろしは1台ずつ人間が運転するしくみ。船を降りて来て、駐車場の所定の位置に車を止めた運転手はマイクロバスに拾われて、また船に戻って次の車を下ろすという、まさに人海戦術。船から降りて来る新車がどれも真っ白なのは、輸送中に傷がつかないように白いカバーをかけてあるからだそうで、それが広いターミナルに何百台もぎっしりと並ぶとさすがに壮観。晴れている日にはフロントガラスが一斉にキラキラと輝いて、さらに壮観な眺めになる。



ガソリンの価格はどうかと、下のガソリンスタンドに双眼鏡を向けると、今日は195円。一時215円まで上がっていたけど、この2週間の間に下がったと思うと上がって、もっと上がるのかと思っていると下がるという狂乱ぶり。朝には199円だったのが、午後には194円になって、夜にはまた199円なんてことはざらで、次の朝に190円まで下がっていたこともある。(午後には199円に戻っていたけど。)ガソリンが値上がりし過ぎたので電気自動車(EV)に買い替えようと言う人が増えているそうで、注文しても納品まで1年待ちなんてこともあるらしい。おかげでコロナのせいで閑古鳥が鳴いていた公共交通機関は利用者が戻って来ているとホクホク。捨てる神あれば拾う神ってこのことかな。


天気はしょぼいけど今日から公式に春

2022年03月21日 | 日々の風の吹くまま
3月20日(日曜日)。☁🌧。春分の日の今日は公式に「春」が始まる日。それにしても風があって肌寒いし、何ともしょぼい天気だなあ。それでも、掃除日なので、ダスター、箒、掃除機、モップと順にやっていたら、暖かいのか、かなりの運動になっているのか知らないけど、額に大汗、鼻のてっぺんも汗がたらたら。ごみをまとめたり、最初に使ったダスターで掃除機のダストボックスの中をきれいにして除菌シートで拭いたりしていたら、すぐにランチの時間。

今日はサケの骨缶でサンドイッチ。缶詰のサケの骨は昔から大好きで、料理で缶詰を開けるたびに真ん中にぽちっとある中骨をつまんでパクリ。骨缶はまさに骨の缶詰で、ひと缶にカルシウムが2000㎎だから、2人前にしたら1000㎎ずつ。骨粗鬆症にならないように、たっぷりカルシウムを摂らないとね。年を取るにつれてさすがに大食いができなくなったから、食事をサイズダウンして栄養分をサイズアップという「老人ダイエット」になるわけで、肉の量を半分にして他のソースからのたんぱく質を倍にするとか、消化しやすい繊維を増やすとか、なかなか一筋縄では行かない。でも、残り少ない人生なんだから、最終的には日々適量の好きなもの、おいしいものを楽しんで食べるのが一番の栄養じゃないかと思うけどね。

午後はBill Millerd Artist Fundの奨学金申請の書類の残りを読んで、エクセルのワークシートにワタシなりにつけた4から1の評価点を打ち込んで、上位の4と3の数字を赤に変えたうえで、その列を基準に全体をソートしたら、セカンドレビューで読み直す書類が上に並んでわかりやすくなった。応募45件のうちで、4と3は15件あって、残りは2と1が半分ずつ。そのうちで読み直したら気が変わって評価が1段上がったり下がったりする可能性のあるもの5件に星印を付けておいたので、星印マークの評価2のものが2件あるから、最終的に読み直しをするのは17件。劇作家や俳優やデザイナーとしてスキルを磨きたいという人たちで、みんな若いから将来性はたっぷり。そういう人たちの人生を良きにつけ悪しきにつけ大きく左右するような選択をするというのは、ほんっとに難しいね。それでも、舞台演劇は客がお金を払って劇場に来てくれなけれは、どんなに才能に溢れていても意味がないと思うので、ありったけの想像力を働かせて応募者が関わった作品はどんなものになりそうかを考えて、あくまでも「観客」の視点からその作品を「お金を払って観に行きたいと思うか」という観点で評価したので、ワタシなりにも得るところがたくさんあった。

明日セカンドレビューをする書類のリストを印刷して、さぁてっと立ち上がったら3時半。おやぁ、何だかニンニクの香りが漂っているなあ。カレシはいつも4時前後のマティニタイムの前にサラダを作るんだけど、今日はきのうマットが持って来てくれたヒラタマネギを入れると言っていたので、盛大にざくざくと切っているらしい。オフィスの中までぷんぷん匂って来るのはすごいけど、強烈さのわりには香りそのものはいたってまろやかな感じがする。ビタミンAとCが豊富な他にセレンやクロムがあって、歯や骨、視力、免疫機能や心臓にいいそうだから、かって苗や種を持って大平原を越えてはるばる移住して来た開拓者に感謝しよう。


山菜の季節の春は待ちわびた甲斐があるね

2022年03月20日 | 日々の風の吹くまま
3月19日(土曜日)。☁🌤☀。起きた時は曇っていて、また雨かぁとげんなりしたけど、だんだんに晴れて来て、すっきりさっぱりの晴天。土曜日は洗濯日として定着したようなので、まずは朝シャワーをしてから洗濯を始めることにして、寝室の床に落ちていたカレシのソックスを拾い上げたら、それを見つけたカレシが「ウォーキングの時に履くから、洗濯は明日でいいよ」。えっと、これから洗濯するんだけど。「きのう履いただけだから今日はまだいいよ。気に入ってるんだから」。とにかく洗っちゃうよと言ったら、「まだ臭ってないだろう」と食い下がるカレシ。臭うまで待つことないじゃん。でもまあ、1日30分程度のウォーキングで履いたくらいなら、まだ大丈夫かな。じゃ、どうぞお好きに。(ウォーキングから帰って来た後で押収しちゃおうっと。)

ランチの後で洗濯物を乾燥機に移して、がらがら回っている間に、奨学金の申請書類を読む作業。火曜日までに全部読んでランク付けした報告を送ることになっていて、27日の日曜日は午後にズームで選考会議がある。それで思い出して、日本政府の芸術家育成の奨学金で来ているY君に、水曜日のオープニングナイトのチケットを買っておいたよとメール。久しぶりに開演前にArts Club の後援者の中核グループであるADCのレセプションがあるので、私たちの客として招待して、後援者仲間に紹介して、ついでにMade In Italyの舞台も一緒に楽しんでもらおうというわけ。若いY君は3年前に自費でArts Clubに受入れ承諾書を書いてもらいに来た時からの知り合いで、あれからずっとカレシについて英語レッスンをして来て、その上達のスピードにはカレシもびっくり仰天。日本政府が奨学金を出すだけのことはある才能の持ち主だし、カナダの演劇活動を裏で支えている後援者グループに会うことで、将来日本の演劇界を背負って立つ存在になったときに役に立つ経験を得られればいいと思う。

申請書類を3件くらい読んだところで、きのこ&山菜屋のマットからテキストメールが来て、「ヤマブシタケは売り切れてしまった。ヒラタマネギがあるけどどうかな」。きのう御用聞きメールが来ていて、シイタケとマイタケ(hen-of-the-woods)とヤマブシタケ(Lion’s mane)をお願いしてあったんだけど、ヤマブシタケは希少だからしょうがないね。ヒラタマネギ(ramps)は北海道の「行者ニンニク」によく似ていて、地下茎じゃなくて葉っぱを食べる。全体にかなり強烈なにんにくの香りがあるけど、意外と上品で柔らかで、一度食べたら病みつきになる味。原産地は北米の東部で、この辺りで採れるのは東部から移住して来た開拓者が持って来て植えたものが野生化したらしい。広く分布しているわけじゃないので、マットが見つけた群生地は「秘密中の秘密」なんだそうな。よしっ、ヒラタマネギ、2袋お願ぁ~いっ。

バンクーバーでのファーマーズマーケットでの商売を終えたマットが到着したのは4時過ぎ。ぷっくぷくのシイタケと拳骨サイズのマイタケ、そして若くて柔らかいヒラタマネギ(でも香りは一人前)。森の中はどんな様子か聞いたら、「すっかり春らしくなったよ」。おお、いいね。「アメリカに行きやすくなったしね」。そう、ワクチンをしていれば検査なしで行き来できるんだよね。よかったぁ。これから(ググってみた日本名で)ユキザサ、ヒロハカエデの花、トウヒの芽、アカフサスグリ、スィートシスリー、(大好物の)コゴミ、フキタンポポ、ハリブキ、そしてアッケシソウと、おいしい山菜がどんどん育って来ると思うと、春を待ちわびた甲斐があったというもので、食いしん坊のワタシにはたまらない季節。うん、Keep me postedねっ。



三者三様に恩恵があるウクライナ支援活動

2022年03月19日 | 日々の風の吹くまま
3月18日(金曜日)。🌧☁🌥🌧。起床9時近く。外は雨。今日はルーフデッキに8つくらいある「アンカー」の法定点検の日で、検査員が来るまで留守にすることができない。手すりの下にあるアンカーは、ロープで外壁に沿って降りて行く作業の時に使うものなんだけど、いつも屋上からロープでルーフデッキに降りて来て、そのロープを手すりまで引っ張って行って、えいっと手すり越しに放り投げてから自分も手すりを乗り越えて下に降りて行くから、実際にアンカーを使っているのを見たことがない。それだと、作業が終わったときに屋上から引っ張るだけで済む(手すりを離れたロープがスイングしてパティオドアにぶつかるけど)から、屋上から降りて来てアンカーからロープを外して、屋上から引き揚げてもらうという手間が省けて効率的なんだろうな。

管理会社からの通知では、検査員が来るのは午前10時から午後2時の間ということになっていて、実際にドアにノックがあったのは正午近く。管理人のカリードが付き添っていて、検査員氏はそのままダイニングエリアを取ってルーフデッキに直行。中から監督していたカリードに忙しいでしょと聞いたら、「今日は他にやることが3つもあって、頭が痛いよ、もう」。カリードはいつ見ても仏頂面だけど、なぜかワタシにはけっこう愛想がいいんだよなあ。どうしてかな。ま、検査そのものは3分もかからずに終了で、また来年ね。

ランチの後でウォーキングに行って来て、ひと息入れた後は買い物の算段。道路向かいの郵便局にアマゾンに注文してあったCD3枚が届いているので帰りに受け取りに行って、隣のヴィクターの肉屋さんで我が家のマティニの定番になったミックスオリーブとウクライナ支援の寄付集めのかわいいガラス工芸の花を買って来るという行程。エレベーターはマスク着用と人数制限の貼り紙がなくなったけど、ほとんど全員がマスクをしていて、スーパーでも入口にべたべた貼ってあったコロナ制限の「お知らせ」が消えていたけど、半数以上はまだマスクをしたまま。まあ、マスクは着用「義務」から「推奨」に変わっただけの話だから、するかしないかは自己責任における判断なわけで、まだしている人もしなくなった人も互いに気にしていないという感じ。私たちも暑くなるまではたぶんマスクをして歩くんじゃないかな。

重くなったカートを引っ張って、次は郵便局でアマゾンに注文してあったCD3枚を受け取り。ビリー・ジョエル、イーグルス、フォリナーと、どれも「懐メロ」の部類に入るんだろうけど、未だにラジオから流れているし、スーパーでもかかっているから、いうなれば現代音楽のクラシック。ディスコが登場する前までのポピュラー音楽はまだ「聞く」音楽だったから、歌詞もなかなか奥深いものがたくさんあったな。最後は郵便局の隣のFull Basket Butcheryで、まずきれいなガラスの花を5本(7500円の寄付)。ヴィクターがウクライナ人救援のために手作りの作品を売って寄付しようという人たちに店の空きスペースを無償で貸して、店のFBに作品を載せて宣伝して売ってあげているので、どれも完売に次ぐ完売。ウクライナ人カトリック教会には寄付金が集まるし、普段はファーマーズマーケットなどで出品している人たち(だと思う)は存在をもっと広く知ってもらえるし、ヴィクターの店は作品を買いに来た人たちがついでに肉も買って行くことが多いそうだから、三者三様に恩恵があってwin-win-winのすばらしいアイデアだと思う。



若者の未来に関わる奨学金の選考委員の責任は重い

2022年03月18日 | 日々の風の吹くまま
3月17日(木曜日)。🌧🌧。ゆうべは月夜だったのに、朝起きてみたら、まあよく降っていること。大雨注意報は出ていないけど、今日も明日も雨、雨、雨という予報。やれやれ。先月末から故障中のエレベーターは、到着した部品を取り付けてモーターを稼働させたところ、煙が出て来て、根本原因はモーターの故障だったと判明。ヒューズが飛んでいて通電できなかったために最初の調査では分からなかったらしい。じゃ、モーターを取り替えればいいだろうということになるけど、装置全体の取り替えが必要で、その装置が特殊なために特注で製造しなければならないんだそうな。ありきたりの分譲マンションのエレベーターに特殊なモーターが使われているってのは何だか納得が行かないけど、とにかく何とか動いているエレベーター1台がこの先の数週間持ちこたえてくれることを祈るばかり。

雨の中をウォーキングに行って来たら、後は演劇ワークショップの時間まで特にすることがないので、おととい送られて来たArts ClubのBill Millerd Artist Fundの2022年度奨学金の応募書類をまず読む作業に着手。応募者は全部で45人で、ワタシは「観客の視点」から書類を読んで評価するようにと言われているけど、コロナのおかげで全国で劇場が閉鎖されて、仕事が途絶えた演劇人にはこの2年が芸術的にも経済的にもいかに厳しいものだったかがよくわかるもので、みんなにあげたくなってしまう。でも、申請額を合計したら軽く1千2百万円を超えてしまうから、今年度予算に収まるように選考委員会で検討するわけで、どれも熱烈なアピールに圧倒されながら、とにかく「応募の目的」に集中して、一応読み通しては、ワタシなりに星をひとつ、ふたつと付けて評価。

奨学金の使途も、大学の学費、セットや衣装、照明などの特定分野のワークショップ、有名な演劇コーチによるマスタークラスや個人指導と実に多彩で、へえ、演劇人はこんな風に研鑽を重ねるんだなあと感心することしきり。さらには受講料だけじゃなくて、飛行機代を含む交通費、受講期間中の宿泊費や食費まで含めた金額を申請している人が多いのにもびっくり。まあ、これからキャリアを磨いて行くという若い人たちがほとんどだから、とにかくお金がないってのはわかるし、不定期な職業だから、地元での研修でも受講中は仕事もしにくい(稼げない)だろうから、わからないでもないかな。そんな中から選ばれるのはたぶん半分以下だろうから、演劇への情熱に燃えている若い人たちの将来を左右するかもしれない選別作業に関わっているわけで、これは慎重に慎重を期してやらないといけないと、ぐっとおなかに力を入れ直して、今日は21人分。責任、重いなあ。

午後のワークショップでは今日から同じパートナーとのペアワーク。ワタシの相方は22歳のアビーで、ヒラ先生が候補に上げた3つの場から、現実の空間と仮想現実の空間が交錯するおもしろそうな第18場を選ぶことで意見が一致して、ワタシは現実空間から仮想空間に迷い込む一家の妻の役、アビーは引きこもりの娘の仮想現実空間での友だちと後から現実空間で出て来る夫の役。妻が引きこもってロールプレイングゲームに没頭している娘の部屋に入ってゴーグルを付けたとたんに娘のアバターになって友だち(のアバター)に出会うという設定で、アラカンで専業主婦の妻は現実空間の日常語、友だちは仮想現実空間のデジタル語(アルファベットの略語満載)でしゃべるところがおもしろい。これから4回のセッションでキャラクターを分析して役作りをして行くわけで、佳境に入って来たというところかな。将来芝居の脚本を翻訳するのに役立てられるようにがんばろうっと。奨学金を受け取った人が将来ワタシの翻訳作品の上演に関わるということだってあり得るかもしれないしね。


周りはくるくると変わるけど

2022年03月17日 | 日々の風の吹くまま
3月16日(水曜日)。⛅🌤朝からけっこういい天気。と言っても、目を覚ましたのが8時半で、2人してぐずぐずと寝ぼけていて、起きたのは9時。朝ご飯が済んで、コーヒーを飲みながらひと息入れていたら、もう10時。カレシにウォーキングに行くのか聞いたら、「ハンドトラックを車に置いて、ウォーキングの帰りにトランクに入れたままの園芸土をひと袋持って上がって来る」とのご託宣。園芸用の土が必要になったときに、今動いているエレベーターが止まっていたら困るからなんだそうな。うん、大きな袋だからゆうに20キロ以上ありそうで、地下2階から23階までたとえ2人がかりでも階段を運んで来られるわきゃないよね。ということで、折りたたみのハンドトラックを駐車場に持って行って車の中に置いてから、駐車場からそのまま地上へ。いつも車だから気付かなかったけど、アクセスランプの傾斜が思いのほか急で、歩いて上がるのはちょっとしたおまけの運動。

ウォーキングから帰ってそのまま駐車場から入って、今度はランプを下って地下2階へ。階段もそうだけど、ちょっと急なスロープも、上るよりは下りる方がきついから不思議。上る方がきつそうに見えるんだけど、体重のかかり方の違いなのかな。だいぶ前に火災警報が鳴って非常階段を地上まで下りたら、3日くらい膝ががくがくと痛くて困ったけど、買い物から帰って来た時にたまたまエレベーターが2台とも止まっていたときは、重いトートバッグを担いで23階まで上っても膝が痛くならなかったっけ。ま、無事にトランクに2袋あった園芸土をひと袋だけ持って来て、ランチの時間。アマゾンから配達通知が来ていて、カレシや、垂直ガーデニングのプランターが届いたよ。道路向かいの郵便局を配達先に指定したので、着替えもジャケットも不要。通知メールが来たスマホと身分証明用の免許証を持って、通りのど真ん中を突っ切って(交通違反!)郵便局へ突進。箱は思いのほか小さくて、中から出て来たのはトレイ1個と花のような形のプランター5個。ぶっちがいに重ねて垂直ガーデニングというわけで、「もう2つか3つ買ってくれ」とカレシ。うん、クルーズをキャンセルしたから、6月は存分に野菜作りができるもんね。料金を払い戻して来ることだし、よし、アマゾンに注文しておくね。



クルーズをキャンセルしたからどうでもいいんだけど、カナダ政府も重い腰を上げて、カナダに入国するワクチン接種済の旅行者の陰性証明提示を4月1日から廃止するらしい。ヨーロッパではほとんどの国で廃止になったはずで、観光業界の突き上げで72時間前のPCR検査をやめて、代わりに抗原検査でいいということにしたんだけど、しかるべき機関での検査でなければダメということで、煩わしいこと、費用がかかることにはには変わりがない。そこでさらなる突き上げを食って、ワクチン接種の証明があればOKということにしたらしい。抗原検査だってけっこう費用がかかるし、観光旅行では帰りの飛行機に乗る直前の検査なんて煩わしいどころの話じゃなくて、私たちが去年の秋にクルーズに行ったときは、行きと帰りのPCR検査の他にロンドンでよけいな抗原検査や船内での自主検査で、コロナの検査費用だけで10万円近くかかったもの。帰りの検査はガイド付きのプライベートツアーを組んでいたので、現地のツアー会社が検査を手配してくれたから良かったものの、そうでなかったらどうしていたことやら。まあ、今年はたぶん海外旅行はしないだろうから、その間にコロナが収束してくれれば御の字。

でも足元では、コロナの上にプーチンの戦争の追い打ちで、ガソリン代が高騰するやら、すべてがコスト高になったせいで何もかもが値上がりラッシュになるやら、いろんなものが品不足気味になるやらで、カナダのインフレは2月についに年率5.7%。利上げで収められるような状況じゃないと思うんだけど、どうなるのかな。失業率の方は、人手不足を反映して、コロナの経済混乱が起きる前の率よりも低くなったというから、賃金の上昇圧力が強まって、物価はさらに上がるということかな。日本ではまた大きな地震があったらしい。大震災から10年以上経ってもまだ落ち着いていなかったのかな。大空の雲が刻々と姿かたちを変えている窓の外では、黒い雲が大口を開けて白い雲をぱくり・・・。



来年こそは時計の針を動かさなくてもよくなるのかな

2022年03月16日 | 日々の風の吹くまま
3月15日(火曜日)。☁☂☁🌥🌤。今日はIdes of March。古代ローマの暦で3月15日のこと。シェークスピアの悲劇『ジュリアス・シーザー』では、「Beware of ides of March(3月15日には気を付けよ)」という占い師の言葉があって、シーザーはその通りにこの日に暗殺されてしまったので、よく冗談半分で今日は気を付けた方がいいよぉ~というやりとりをする。今日は何となくプーチンが浮かんで来るんだけど、こっちは冗談じゃなくて、ほんとに誰か何とかしてくれないかなあという気分になる。

でも、今日は夏時間と標準時間の年2回の切り替えが廃止に一歩近づいたという一大ニュース。ニューヨークタイムズが「アメリカ連邦議会の上院がSunshine Protection Act(「日光保全法」とでも訳しておおこう)を満場一致で可決した」と速報メールを送って来たくらいで、地元のニュースサイトも一斉にホーガン州首相が「また一歩前進した」と歓迎したという見出しを速報。BC州では政府が廃止の是非について州民の意思を聞くオンライン調査をやって、びっくりするほどの回答率で、93%が廃止に賛成だったので、3年前に州議会で夏時間(DST)を通年の標準時間にすると言う法律を成立させ、同じ時間帯のアメリカの3つの州でも切り替え廃止の方向を決めていたんだけど、アメリカでは連邦議会が廃止する法案を成立させて、大統領が署名するまでは実施に移せないでいた。

その法案が今日めでたく上院を通過したわけで、後は下院で成立させて、バイデン大統領が署名するだけになったわけで、アメリカでも国民の70%以上が廃止に賛成だそうだからまさに前進。ただし、通年の標準時間をDSTにするか、これまでの標準時間にするかで、意見が分かれているらしくて、すんなり下院を通過するかどうかは今のところ不明だそうな。アメリカ人はけっこう頑固なところがあるからなあ。カナダでもロッキー山脈の向こう側のアルバータ州で住民投票をしたら50%ちょっとが廃止に「反対」だったけど、石油産業があるアルバータは気質がアメリカ人に似ているのでさもありなん。でも、北のユーコン準州はさっさと廃止してしまっているし、アルバータの隣のサスカチュワン州はほとんどの地域で通年DSTだし、最大の州のオンタリオもすでに州議会が廃止案を可決していて、となりのケベック州と南隣のニューヨーク州が同調するのを待っているところ。時計の針を進めたり戻したりするのはもうやめようよというのが国境の両側での大方の流れだから、あとは文字通り「時間の問題」かな。アメリカの「日光保全法」が成立したら、来年からDSTが標準時間になるということだけど、DSTが始まるのは春だから、今年の11月に時計の針をいったん1時間戻して、来年の3月にもう一度進めたら、後はそれっきりということになるのかな。

まあ、実施が2023年からになっているのは、自動的な切り替えに対応している電子機器が溢れていることや、企業のシステムの変更が必要になることと関係があるんだろうと思う。時間帯をいくつも越えて飛び回っている飛行機なんか、あ、そうですかってわけにはいかないだろうし、DST切り替えは何だか22年前の「Y2K問題」の再来みたい。もっとも、Y2K問題は大変なことになると騒いだわりには、何事もなくあっさり2000年に入ってしまったけど。ま、どっちにしても来年の春の時間の切り替えが最後になりそうで、やれやれという気分。