リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

良い芝居だった

2014年04月30日 | 日々の風の吹くまま
今日で4月も終わり。早すぎるなあ。と、いつも嘆いてみるけど、ほんとに時間の足は年を
追うごとに早くなるばかりで、だんだん追いつかなくなる感じ。難病を患っている友人の掲示
板に体調が良くないと書いてあったので、お見舞いのコメントを入れようとしたら、「パスワー
ドが必要」。前からそうだったっけ?だとしたらmごぶさたしている間にパスワードをど忘れ
したということか。いくら考えても思い浮かばないから、お見舞い、ここに書いとこう。「心身
共にストレスが溜まっていたんだと思うから、無理をしすぎないようにね!」

物品サービス税の第1四半期の申告をして、月末処理は全部終わり。ゆっくりして、トレッド
ミルで汗をかいて、ささっと夕食を済ませて、カレシを急き立ててグランヴィルアイランドへ。
今日は『Kim’s Convenience』のオープニングナイト。トロントで韓国から移民して来たキム
さんが経営する街角のコンビニが舞台。故国では教師だったけど、カナダではコンビニの店
主として、子供たちに将来の夢を託して年中無休で働いて来たけど、子供たちが追い求め
る夢はあまりにもカナディアン・・・。

劇作家/俳優のインス・チョイが両親と共に韓国から移住して来たのは1975年だそうだか
ら、ワタシと同じ年だ。60年代後半にカナダがアジアに移民の門戸を開いてから、日本か
らもちょうど世界に溢れ始めた日本製テレビや車を修理する技術者が移住して来た時代。
家族同伴の男性がほどんどで、自分たちを「新移民」と呼んで戦前からいる日系人と区別し
ていたけど、年に数百人だったそうだから、存在感のある「日本人コミュニティ」を作るには
数が少な過ぎた。同時代に来たワタシも新一世ということになるけど、カナダ人との結婚で
ひとりで移住して来た女のワタシが仲間に入れる雰囲気でもなかったと思う。

移民一世は多かれ少なかれまだ故国に顔を向けているから、カナダ人として育つ二世との
軋轢が出て来るわけだけど、二世の代から先はカナダ人。作品の中でも、キムさん夫婦の
会話は韓国語。でも、娘は黒人の警察官と結ばれ、家出していた息子はチベット人との間
に子供が生まれて、「未来のカナダ」の姿が暗示されていた。笑わせて、ほろっとさせる「カ
ナダの古典になる」作品。終わったとき、満員の客は総立ちで拍手喝采・・・。


☆異国で老いて行くということ

2014年04月30日 | 日々の風の吹くまま
4月29日。何日か前のJapan Timesに、日本の大学教授が50歳以上のイギリス在住日本人(多くが女性)を対象に、老後に関する面接調査をした結果、回答者の多くが異国での老後に不安を持っていたという共同通信の記事が載っていた。特に(多くがイギリス人の)配偶者に先立たれて独りになることへの不安が大きく、体が衰えて日本の食品を手に入れたり、他の日本人と交流したりするのが難しくなることや、認知症になって英語力を失ったらイギリス人の介護者と意思の疎通ができなくなること、介護ホームに入ってもイギリス人スタッフが日本の文化や習慣を尊重してくれるかという不安もあった。(ヨーロッパ各国での調査も同じ結果だったとか。)

海外に定住する日本人の高齢者の数は50万人(イギリス永住者は15000人)だそうで、調査した教授によれば、こうした日本人は、日本食や日本語を含めて、日本文化の要素や習慣を取り入れた介護を強く望んでいると言うことで、高齢になると短期の記憶が衰えて、遠い過去の記憶が強く残るので、文化や食事を通じて日本とのつながりを維持して行くことが重要だと言っていた。異国に生活拠点を持って、家庭を営み、子供を育てて来たと思われる人たちが、日本に帰る意思はなくても長年の居住地で「故国の文化や習慣に配慮した介護を望んでいる」というのが引っかかった。それは「望郷の念」から来るものなのか、それとも異国に住んで年を重ねれば普通にそういう気持になるものなのか。

そんなことを考えながら、ひとりで出かけたダウンタウンのHマートの日本の食品がびっしりの商品棚を何とはなしに眺めてみた。(なぜか必要なものはあまりない。)近代になるまでは各民族が特定地域に住み分けていたヨーロッパと世界中の人が集まって多民族国家を形成しているカナダやアメリカとでは、移住者を受け入れる側の社会環境や制度が違うことはたしかだから、イギリスを含めてヨーロッパで年を取るのと、アジアと直結している北米(特に西岸)で年を取るのとでは、精神的な面でも大きな違いがあるだろうと思う。それでも、掲示板などを見ると、最近は北米住まいでも「日本に帰りたい」という投稿が増えている。(ほとんどは年齢的に更年期の一過性のホームシックかもしれない。)

でも、老後の経済問題や家族との関係、介護や医療の問題は多かれ少なかれ誰もが直面する根本的な問題だから、生まれ育った環境にいれば老後の不安がないとは言えない。ワタシだって自分自身の老後に関しては人並みの不安要素がある。もしもカレシに先立たれたらという不安。足腰が弱って買い物などの日常生活が不自由になったらという不安。年金や貯蓄がどこまで足りているのかと言う不安。巨大なベビーブーマー人口がいるから、必要になったときに介護ホームに空きがないかもしれないという不安。でも、それは世界のどこの国でも(文化や社会制度の違いこそあれ )老いて行く人誰もが持つ人間としての不安なんであって、介護などの問題や不安などは、たぶん過疎化が進む日本の地方集落での方がヨーロッパや北米とは比べものにならないほど大きいのではないかと思うけど。

たしかに、いわゆる「国際結婚」で配偶者の国に住んでいる人には自分にとって(好むと好まざるとに関わらず)異文化・異言語の環境にいるという特別?な要素があるだろうけど、自国民を差し置いて異国籍者との結婚を奨励する国家があるとは思えないから、「国際結婚」はあくまでも個人的な選択であり、その結果も個人あるいは家族のレベルで対処されるべきであって、その「重荷」は異国に永久移住した人にとっても同じではないかと思う。違いがあるとすれば、移住先で相当規模のコミュニティを形成している民族であれば、自分たちで「故国の文化習慣に配慮した」介護ホームを作ることは可能だけど、日本人移民はいわゆる「国際結婚」が大多数で、結果的に太平洋戦争前のような結束の強い「日系人社会」を形成できないでいるようだから、イギリスの日本人高齢者が望むような「日本の文化習慣」を取り入れた経済的にも介護は無理だろうな。(イギリスでは昔の「老人クラブ」のような施設を自分たちで作ろうという計画はあるらしいけど。)

慣れ親しんだ環境とは異なる状況に遭遇したときの順応性の程度は、その環境の基本的思想を形成する(言語を含む)文化やその思想の強制力とその人が生まれながらに持っている資質(または家庭や教育の環境によって形成された性格)との兼ね合いで決まるもので、どの社会の文化もその環境にうまく順応した人たちが何世代にもわたって大多数を占めることで必然的に「伝統」や「社会文化」として成り立っているんだと思う。大多数(主流)に属することができればそこは自分にとって「一番住み良い」ところだろうし、それができなければたとえ生まれ育った環境にいても「住みにくい」ということになるだろうな。(ワタシにとっては日本は住みにくかった。別に何が嫌いというよりも、常に深呼吸できないような窮屈さがストレスだったんだけど。)

人間の営みのあらゆる面で世界のどこでも多数派と少数派がいて、そのどっちにも(海外移住のような)環境の変化に順応できる人とできない人がいる。さらに積極的に順応する人もいれば、できてもしない人がいるから、精神的にも新しい土壌に根を張る(同化する)人と頑なに鉢植え(外国人)のままの人がいる。人間が地球上を自在に移動できるようになって、慣れ親しんだ環境を長期間あるいは永久に離れる人が増えたことで、どこで老後を迎え、どこに骨を埋めるかという問題が惹起され、特に「異国にいる自分」を意識して来た人にとっては、大きな不安要素になって望郷の念が生まれるのかもしれない。

ワタシの前の商品棚には日本の食品がびっしり。昔は(ワタシが使える)食材がなくて、あっても高くて買えなかったから、日本食はめったに作れなかった。今は「一応日本食」の材料はほとんど手に入るけど、はて、10年、15年後にこうして買いに来れなくなったら、ワタシも毎日ご飯と味噌汁とおかずの暮らしが恋しくなるのかな。いや、たまにはよくても毎日はきつそうだな。(オートミール、大好きだし・・・。)言葉の問題も、ワーホリや語学留学の若い日本人が大勢来るから、ダウンタウンの店なら日本語が聞こえるはずだけど、聞こえない。いや、通り過ぎてから日本語だったのかと思うことがあるから、ワタシの耳が今どきの日本語を聞き取れないだけかもしれないけど、話す方は未だに心理的なひっかかりがあって、親しい人たち以外とは日本語で話すのはストレス・・・。

まあ、もっと年を取って認知症になってしまったら、日本語も英語もわからなくなりそうだし、何を食べさせてもらってもわからないだろうし、そのときのワタシは自分にとっても「異境」に行ってしまっているわけで、不安がってもしょうがない。楽しいボケおばあちゃんになっていればいいなあとは思うけど、ボケた自分にはそれもわからない。カナダに来てからずっと周りのみんなと同じように暮らして、老後は普通に介護ホームで余生を過ごすつもりでいたから、そのときが来たら人並みの介護をして、看取ってもらえるだけの資金があるかどうかの方が先決で、考えてみればこれは「普遍的な」老いの問題のひとつ。じゃあ、結局のところ、「異国で年を取る不安」て、何なんだろう?


地球規模の高齢化問題

2014年04月29日 | 日々の風の吹くまま
何だか初夏のような気配がするなあと思ったら、もう4月は今日と明日でおしまい。というこ
とは、もう1年の3分の1が過ぎ去ったってことで、早っ!早すぎ!でもまあ、とにかく今日は
仕事を納品して、請求書を書いて、あとは物品サービス税の申告だけ。所得税申告の資料
が会計事務所から戻って来たので、こっちも申告手続き完了。この時期、ゼイゼイ言ってる
人がたくさんいるのは飛び散る花粉のせいばかりではないかも。

今日来たEconomistになかなか考えさせる記事があった。タイトルはベストセラーの『Fifty
Shades of Grey』をもじって『A billion shades of grey』。この先20年で地球上の65歳以
上の人口が10億人を超えるという話。10億人!高齢化は今や地球規模の問題になりつ
つあるということか。でも、よく言われる「働き蜂の若者世代」対「怠惰な隠居世代」という構
図が崩れて、豊かな先進国では、(定年制度が撤廃されたこともあって)65才を過ぎても働
き続ける人たちの割合が低学歴層よりも高学歴層の方で高いとか。高所得層がこれまでの
退職年齢を超えて働いて税金を払い続けることによって、高齢化による政府財政への圧迫
が軽減され、社会的な利益になると言う。

特にアメリカでは、教育水準の高いベビーブーム世代が引退の時期を先延ばしする一方で、
あまり技能を持たない若者たちが労働市場から脱落しつつあるそうで、それでも、政治家た
ちは選挙での投票率が格段に高い高齢者層に配慮して、制度改革には乗り気ではない。
そう、政治的配慮ってやつね。カナダは老齢年金の受給開始年齢の引き上げを決めたけど、
昔、高齢者の社会保障を減らそうとして、「グレイパワー」に負けて撤回を余儀なくされた政
権があったから、施行時期を全人口の3割と言われるベビーブーム世代(大票田)が受給
を開始した後にしたくらいだもの。

それでも、教育水準が高くて働き続けられる人口の多い先進国での高齢化による負担増に
対処しやすいだろうということだけど、人口超大国の中国では50~64歳の人口の半数が
小学校も終えていないそうだから、その人たちが高齢化したときはタイヘン。何億人も老人
パワーが炸裂するかもしれない。ところで、記事には高齢化先進国の日本が出て来ないけ
ど、老人パワーが日本社会の利益になるのか、それともdeadbeat(穀潰し)になるのか・・・。

そういえば・・・

2014年04月28日 | 日々の風の吹くまま
今日は仕事日だけど、それよりも先に「大洗濯日」。ランドリーシュートのドアが重みで独り
でに開いて来そうなくらいの貯まりようで、主婦業もここまでサボれば、ギネス級とは行かな
くても、まあ豪傑の部類に入るんじゃないかな。まずは白ものを拾い出しては洗濯機にポイ
ポイ。色ものは次に、冷水ものは最後にと算段して、ベースメントのオフィスへ出勤・・・。

そういえばIEにセキュリティの大穴が見つかって、穴埋めするまで他のブラウザを使うよう
にとのお達しがどこかから出てたっけ、と思い出してちょっと思案。GoogleのChromeと
MozillaのFirefoxの両方をダウンロードして、とりあえずFirefoxをインストールしてみて、
しばらくあっちをいじり、こっちをいじり。ふむ、なかなかいいじゃないの。そこでまたそういえ
ばと思い出したのが、クライアントの新システム。パスワードやら何やらを設定しておかない
と、今の仕事が終わっても納品に支障が出るから、とりあえずIEに戻って設定をやっておく。
これで明日の納期はばっちり・・・は、しっかり仕事に集中したらの話。

午後4時は今日から運動タイム。メガ仕事にかまけているうちにずいぶん長いことトレッドミ
ルをサボってしまった。座ってばかりだったから胃のあたりがぷよぷよ。おなかのあたりも前
にも増してぷよぷよ。体重はあまり増えてないけど(1キロくらい)、増える前にすでに目標
値2キロオーバーだったから、3キロオーバーはまずい。主婦業務はサボってもいいけど、
健康維持をサボるのは良くないよね。ということで、運動靴を履いて、背中をしゃんと伸ばし
て、早足でウォーキング20分。途中で傾斜を1%、2%と上げて行って、10分目で3%。最
後の1分で段々と0に戻るけど、10分くらいのあたりで汗が出て来る。でも、汗をかく運動っ
てやっぱりいいなあ。熱いシャワーで汗を流した後のこの爽やかさ。マティニがおいしい。

夕食後になってやっと仕事。内容がだらだらしているから、仕事もちんたらちんたら。でも、
久しぶりにまじめに運動して血の巡りが良くなったのか、かなり順調に進んで、あとひと息
のところ。そこでまたそういえばと思い出したのが、物品サービス税(GST)の申告。年度末
で登録抹消するつもりが、メガ仕事に没頭してやり損ねて、四半期の期限が来てしまった。
次回を最終申告と言うことで抹消申請するか。はて、「そういえば」というのは他にはもうな
いだろうなあ・・・。

大学は出たけれど

2014年04月27日 | 日々の風の吹くまま
春真っ最中という感じで、前庭のライラックの花も咲き始めた。日本はゴールデンウィークで
仕事戦線は静かなもの。ぽちぽちと置きみやげ仕事をやる。某一流大学の文系大学院の
ものだけど、まあ、先生方は分かりにくい文章を書くし、学生に話を聞けばほんとに大学院
生かと思うくらい、まるで高校生みたいなノリだから、やりにくいったらない。日本の大学生
はどう見ても「幼い」という印象を受ける。でもみんな将来は日本のエリート街道をまっしぐら
なんだろうなあ。

大学と言えば(関係ないけど)、姪のセーラの婿さんがマスターズの水泳大会で新記録を樹
立しまくっている。ロブはカレシのすぐ下の弟ジムの娘婿で、後を継いで照明器具会社の社
長になったセーラの右腕として営業部長をやっている。大学時代は日本でなら国体クラス
の水泳選手だった。今年に入って、マスターズ35~39歳クラスの200m平泳ぎでカナダ
新記録、100mで州新記録を出し、今度は200m自由形で州新記録。どうやらこの夏モン
トリオールで開かれる世界水泳連盟のマスターズ世界大会を目指しているらしい。30代最
後の夏だ。がんばれ、ロブ!

ビクトリアで、マクドナルドの経営者が就労ビザ制度を利用して外国人を低賃金で雇い、バ
イト先を奪われた地元の若い人たちが抗議の声を上げたのがニュースになり、飲食業界の
職種がそっくり制度の適用対象から外されてしまった。最近アイルランドからの技能労働者
を倍増したのとは好対照だけど、ワーホリ日本人もかなり利用しているようで、制度を悪用
するアジア人のおかげで日本人が割りを食うと言い出しそうだな。まあ、カナダ人にしたら、
日本人もアジア人の外国人労働者なんだけどね。(最近の若い日本人は日本はアジアじゃ
ないと思っているみたいだな。地理オンチはアメリカ人だったはずだけど。)

この外国人労働者制度はカナダ国内での技能労働者の不足を補うのが本来の狙い。職種
が指定されていて、電気、溶接、配管、ITといった技能がなければ飲食業界や農業従事者
のような低賃金の職種。それでもワーホリ日本人が欲しがるらしいのがこの就労許可。そ
れほどまでカナダが気に入ったのかと言うとそうでもなさそうで、不興をかこっては文句たら
たら。経済大国日本の大学卒で高学歴のキミたち、カナダみたいなダサい国に自分を安売
りしないで、ちゃんとしたルートで移住しておいでよ。

もしも出る杭が抜けてしまったら

2014年04月26日 | 日々の風の吹くまま
復活祭、パーティ、誕生日と浮かれているうちにいつのまにか仕事が2つ。ギアの切り替え、
大丈夫かなあ。けっこう遊んでいたから、ちゃんとうまく「仕事」モードに切り替わるのかなあ。
まあ、2つ目はだいぶ前から発注元から「できれば」ワタシにとご指名があるものなので、や
るっきゃないんだけど。指名されるってのも何かこそばゆい感じだけど、これも評価のうちと
思えばうれしい。

ゆっくり切り替えようと、小町横丁の井戸端会議をのぞいてみたら、『何故出る杭を打つの
か?』というトピック。日本には「出る杭は打たれる」という諺があって、ワタシには「出るな、
出るな(出たら叩くぞ!)」と脅しているように聞こえたけど、「なぜ打つのか」の説明は聞い
たことがない。みんな均等に平らじゃないと違和感が不安を呼ぶのか、競わなくてもいい安
心感が乱れるからなのか、自分が劣っているように感じるからイヤなのか。単に「違う」のが
イヤなだけかもしれないけど、これ見よがしに出っ張って見せるような杭なら、ガツンと叩い
て引っ込めたくなる気持はわからないでもないかな。

だからと言って出っ張っているというだけで叩けばいいってものでもない。他人が(自分より
も?)目立たないように牽制しようとするものだから、問題は出る杭の方にじゃなくて、それ
を打とうとする方にあるように思うな。中でも「出すぎた杭は打たれない」というコメントはお
もしろい。杭は上から叩いて打ち込むもんだから、出すぎた杭は高すぎて並みの人間には
手が届かない。(それで根元から杭を切ってしまおうとする輩もいないとは言えない。)弱肉
強食の野生動物はめったなことでは自分より強い相手には攻撃をしかけないけど、人間界
でも似たような弱肉強食の心理が働いているのかな。

英語では「出る釘はハンマーで打ち込まれる」と言って、ワタシはよく冗談に「曲がった釘は
叩いてもよけいに曲がるだけだよ」と言うんだけど、杭だって、曲がって出っ張っていたらう
まく引っ込めるための叩き方が難しいかも。じゃあ、出っ張って穴から抜けてしまった杭はど
うするんだろう?まず杭を拾って穴にはめて、倒れないように立ててから、槌を取り上げて
叩くことになって、何かご苦労さんなこったと思うけど、それでもとにかく穴に打ち込むか、そ
れとも規格外れの不合格品として捨てるか。ま、ヘンなことを考えてないで、仕事・・・。

永遠のヘボ詩人

2014年04月26日 | 日々の風の吹くまま
永遠の劇作家志望であるワタシ、ついでに永遠のヘボ画家(ジョージ・ブッシュの方がよっ
ぽど上手かも)で、永遠のヘボ詩人でもある。ワタシにしてみれば、自分の才能の限界は百
も承知だけど、でも、その限界のほんのちょっぴり先を目指して永遠に「志望」。決して劇作
家のなりそこないでも、画家のなりそこないでも、詩人のなりそこないでもない。永遠に劇作
家、画家、詩人その他を目指してぼちぼちと研鑽の最中なんだもん。その過程に夢があっ
て、ワタシにはその夢を見ているときが永遠に人生の幸せな時間・・・。

On Sixty-Six

I set off to travel on Route Sixty-Six
Unknowing the journey ahead of me
My young heart aching to beat free
Big dreams and big sky so exciting
Far away was horizon yet so inviting

This is the road I’ve chosen to take
Following the life’s journey I undertook
Blithely with no map or guidebook
To search for the person that is me
And the place where my soul should be

However far on this road I’ve come
Pushing my dream as far as I could
And wherever it may end, life’s good
Under the big sky, even in the big rain
As the road I followed was no fast lane

How far this road goes I know not
I only know that gently the wind blows
From grey to white as my hair grows
I’ll drive on still to get more kicks
Travelling down my own Route Sixty-Six

永遠のヘボ詩人は66歳になったけど、まだまだ前に道がある・・・。

シェフの誕生日はシェフが料理

2014年04月25日 | 日々の風の吹くまま
ワタシの誕生日には極楽とんぼ亭のシェフ(ワタシ)が好きなものを勝手に作る「伝統」が
(なぜか去年から)できたみたいで、先週の復活祭に続いて、シェフのスペシャルに挑戦。
復活祭は鳥だったので、肉食女子66歳の誕生日の今日はずばり肉。わりかし地中海的・・・。

     
まずはアミューズブーシュ。牛のヒレと豚肉を薄く削いでさっと火を通してから、牛肉はぽん
酢、豚肉はブルゴキソースで味つけ。これをサビ抜きで海苔巻きにして、きゅうり、イチゴ、
焼いたししとうで彩り。カレシは目を白黒。肉だってスシになるんだってば。

     
名づけてクラマトスープ。クラマトジュースはあさり風味のトマトジュースのことだけど、ここ
では缶詰トマトの水分(エッセンス)を漉して保存しておいたのを温めて、半分に切ったプチ
トマトと冷凍のはまぐり1個。(殻の片側に黒い部分があって、珍しいアサリだと思ったらベト
ナム産のはまぐりだった。)潰した完熟トマトを漉し袋に入れて、一晩吊るして滴らせるとトマ
トの香りがもっと凝縮した透明のトマトエッセンスができる。

     
イタリア料理の定番「仔牛のサルティンボッカ」。モッツァレラチーズとプロシュットに裏庭の
セージを使って、1人前の半分のミニサイズ。山羊のバターでぶどうと一緒に焼いて、トマト
を半分。

     
水分を抜いた塩ヨーグルトでマリネートした牛ヒレの(ミニ)ステーキ。付け合せはカイワレ、
メロン、キウィ、赤と白のポテト、オクラ。

     
メインコースはラムの骨付きヒレ、ちょっとギリシャ風。骨8本の塊を半分切り分けて2本ず
つ。オリーブ油とレモンジュースとタイム、オレガノでマリネートしておいて、ホイルに包んで
オーブン焼き。ケファロティリというしょっぱいチーズのサガナキ、雑穀と豆のレモン味ピラフ、
フルーツとトマトの付け合せ。

     
珍しくデザート。ブラウンシュガー、シナモン、バター、小麦粉、くるみで1個だけ焼きりんご
を作って半分ずつ。久しぶりも久しぶり。

     
そして仕上げは食後酒にとっておきのアルマニャック「1948年」。誕生日にだけ飲むワタシ
のお宝。うん、同い年のお酒にシェフは上機嫌・・・。

所得税の申告が完了

2014年04月25日 | 日々の風の吹くまま
今日で満66歳。なんて言ってもピンと来ないのが極楽とんぼの極楽とんぼたるところで、ま、
66よりは年を食ったようには感じないから、いいか。それでもやっぱり、誕生日を迎えてみ
ると、人生はあと何年あるのかなあと考える。先のことは知る由もないけど、「一生懸命」で
やって来た甲斐があって、今こうして悠々でいられるんだから、楽しいことをして生きたいね。

朝食のテーブルでカレシが爆笑もののカードをくれた。「キミの愛もお世話もハードワークも
みんな気づかれてないと思わないでね。オレはいつもソファからちゃんと見てるんだから(見
て惚れてるんだから)」。括弧の中はカレシの付け足しだけど、あらまあ、世の亭主を絵に描
いたような。きのうは教室の帰りにモールに寄ってカードを探したんだけど、ワタシがダウン
タウンからの帰りに立ち寄って鉢合わせしやしないかとヒヤヒヤものだったとか。スーパー
には寄ったけどすれ違いでラッキーだったな。こういう愉快なカードはサプライズの方が効
果が大きいもんね。楽しいカード、ありがとうね。

今日はまず出来上がって送られてきた2013年度の納税申告書の印刷から始める。カレシ
のは34ページ、ワタシのは49ページもあって、カレシは400ドルの追加納税、ワタシは何
と3880ドルの還付。年金の掛け金の払い込みを4月で打ち切ったし、新たに65歳以上の
年令控除(収入が多くて満額以下)や年金控除(最高2000ドル)も受けられるようになった
ので、年金所得を夫婦間で分けて2人の合計税額を減らす制度を利用してかなりの額をカ
レシからワタシに移してもまだ予定納税が払い過ぎだったわけ。入金はいつかなあ。

この時期には所得税の還付を楽しみにしている人がたくさんいるけど、「還付」というのは実
は所得税を払い過ぎてましたと言って返してくれるものだから、元々は自分のお金。政府が
理由もなくお金をポンとくれるわけがない。会計士のカレシ曰く、「政府に無利子で金を貸し
てたようなもんだ。少しくらいの追加払いがある方がいい」。それはそうだなあ。税金の納付
が1日でも遅れると利子を取るのに、取りすぎて返してくれるときには利子が付いて来ない
もんね。もったいない。ま、それぞれサインする書類にサインして、スキャンしたPDFファイ
ルを会計事務所に送って、カレシの追加分をネットで払って、税金の季節は終わり。さて、
ご馳走作りにかかろうか・・・。

偉い人ほど見かけによらず偉い

2014年04月24日 | 日々の風の吹くまま
今日は運転免許証の更新にダウンタウンへ。医療保険証ードと統合できることになって、持
ち歩くカードは少ない方がいいので両方持って行った。整理番号をもらうのに行列して数分。
免許証と保険証が互いに2つ目のIDになって処理は簡単。順番を待つこと10分ほど。「免
停や取消しはないですね」。ないです。「州外の免許はありますか」。ないです。「特に持病
などありますか」。ないです。「では、ここにサインして」。次はおすましの写真をパチリ。普通
は75ドルなのにシニアは何と17ドル!黄色い暫定免許証の紙をもらって、更新は数分で
あっさり完了。

夕食のテーブルで、急にカレシが「ゆうべの集まりで思ったんだけど、経歴とか金とかすご
い人の方が人間がいいね」。へえ、そう?肩で風を切って歩いてる人、男女共にどこにでも
いるけど。「そういうのは見ればすぐに分かるよ。でも、ほんとにいい人はちょっと見にはど
のくらい偉いのかわからないんだよ。肩に力が入っていないというか、何か普通の人間なん
だよね」。へえ、普通の人間ねえ。「そう。それで話してみるとやっぱり普通にいい人でさ、何
となくもしかしたら?と思ったりしているうちに弾みですごい人だとわかって、こっちが仰天す
るんだよ」。

まあ、そういう「本当に偉い人」はそれがあたりまえだから自慢しないし、自分に満足してい
るから他人を貶してまで上に立つ必要もないし、他人と優劣を競う必要も感じないから自然
に鷹揚でいられて、誰にも「気さくな(普通の)人」に見えるんだと思うな。裏を返せば、いくら
肩書や資産がすごくても、他人に自分を肯定してもらわなければ安心できない人は、他人
に自分のすごいところを見せつけて「すごい!」と感心してもらうことで「認められた」と安堵
するのかもしれない。そこに自分よりもすごそうだと思う人が現れたら、自分は捨てられる
のではという不安が募って、もっと目立たなければと足掻くのかもしれない。

贅沢三昧を尽くしてもちっとも幸せじゃない金持がその典型かな。そのとき、そのときの「自
分の気持」がわからないのかもしれないけど、何だか疲れそうな生き方のように見える。ま、
行き着くところはやっぱり「自分」なんだろうね。ご飯を食べながら禅問答みたいな会話をし
て、カレシはボランティアの慰労会?に(しぶしぶ)出かけて行った。感謝されたらすなおに
喜べばいいのに・・・。

楽しく食べるのに肩書きは邪魔

2014年04月23日 | 日々の風の吹くまま
今日はシーラとヴァルが来て家中をきれいさっぱりと掃除。ほんとに、2人が来てくれなかっ
たら、我が家はあっという間にごみ屋敷。(すでに十分ごみ屋敷なんだけど・・・。)夜はArts
Clubのイベントがあるから、午後いっぱいのんびりして、5時過ぎにタクシーを呼んでおで
かけ。資金集めのカリフォルニアワイン・フェスの一環で、昔よく行ったレストランWestでワ
インとディナーのペアリング。

歓迎の食前酒のワインがソーヴィニョンブラン。なかなかいいオードブルをつまみながら、
普通にディナーに来たらできないキッチンの覗き見。カウンターの高さ以上はガラス張りな
ので、オードブルを作っている様子が見える。下っ端でもプロの手際は違うなあ、やっぱり。
シェフが(料理用の)火炎放射器でスプーンを温めながらクリームチーズをすくってきれいな
形にまとめ、助手がその上にピンセットみたいのでしめじを1本ずつ載せて行くのに見とれ
つつ、クレムブリュレにしか使わなかった火炎放射器にはあんな使い方もあるんだ・・・。

小さな集まりで、ちょっと見にはバンクーバーの名士録みたいなところがあるけど、まあ、
「演劇の後援者」というつながりなので、肩書きはじゃまっけだから、ファーストネームだけで
「よろしく」。オープニングナイトのレセプションで顔なじみの人たちが増えて来たので、テー
ブルに着く前にあちこちで「やあ、元気?」と挨拶。親しくなったデイヴィッドとエディスの夫妻
が同じテーブルだったのはうれしいね。だんなさんは理系、奥さんは文系の元大学教授夫
婦で、奥さんがよくしゃべって、旦那さんがにこにこしているところがおもしろい。まあ、こう
いうのがけっこうこの国では社交的な夫婦の典型だと思うけどね。(私たちもそうかも。)

ペアリングはサーモンとシャルドネ、ラビット(うさぎ!)とピノノワール、オックステール(牛の
尻尾)とカベルネソヴィニョン、ビーフと樹齢100年のジンファンデル。最後のジンファンデ
ルは古い木で実が少ない代わりに糖分が濃縮されてアルコール16.3%の「ムキムキ」の
ワインができるんだとか。小さな試飲グラスどころか普通サイズの大きなグラスなもので、こ
のあたりで何となく酩酊気味。最後にデザートにカリフォルニアブランディとベネディクティン
のカクテル。タクシーを呼んでもらって、上機嫌で帰って来たらもう午後11時すぎ!いやあ、
楽しかったの何のって。あ、料理もおいしかった・・・。


天気予報が当たった

2014年04月22日 | 日々の風の吹くまま
何かヘンな夢を見ていた気がするけど、それでも良く眠った気分で正午前に起床。相変わ
らずのんびりモード。これが「普通」の感じになって来たから、いきなり仕事が入って来たら
頭がくらくらしてしまうかもね。カレシがかけているニュース専門のローカルラジオの天気予
報を聞くともなしに聞いていたら、メトロバンクーバーではところによって雷雨の恐れだって。
バンクーバーで雨が降り始めるのは午後9時ごろの予想。ええ、いいの、そんなに「正確」
な予報を出しちゃって?

のんびりとタブレットでゲームをやっていたら、あら、仕事のお誘い。う~ん、ちょっとばかり
レートがねえ。仕事はしばらく連続的に続くらしいけど、レートがねえ。単発で2、3日ででき
るものなら引き受けてもいいかなあと思うけど、このレートで1週間、2週間と拘束されるの
はちょっと考えてしまうよねえ。まあ、明日からすぐにというわけじゃないから、ゆっくり考え
てみるか。何しろレートがちょっとねえ。半現役とは言え、まだ商売してるんだし・・・。

夕食後は本気で買出し。Whole Foodsが閉まるのが10時で、Save-on-Foodsは真夜中
が閉店時間。それに合わせて午後9時に出たら、あら、ぽつ、ぽつと予報通りに雨。そうい
うこともあるんだね。Save-onの地下駐車場に車を置いて、まずは道路を渡ってWhole
Foods。いつものグラノーラやランチの食材や寝酒の肴を買って外に出たら、あら、けっこう
本気な雨になっている。Save-onでは持って来るのを忘れた買い物リストに何があったか思
い出しつつ、野菜、魚、牛乳、ジュース、その他あれこれ。帰り道は本格的な降り。ラジオで
ノースショアの奥に広がるカピラノ水源地で落雷による野火発生のニュース・・・。

帰って来たら、あら、仕事。何だかおもしろそうな土木工学の話。レートを上げてもらったば
かりで、新レートではレートがねえ~と悩んでいたところの2倍。3日もあればできる量で納
期は来月半ば。専門的な内容だから、リサーチがちょっとタイヘンそうだけど、おいしいそう
な仕事だから「はいはい」と二つ返事。格安レートの方をまだ引き受けていなくて良かったね。
自営業のおひとり様商売ではタッチの差でおいしい仕事を逃したなんてのはよくあることで、
今日はラッキーな日。明日はもっといいことがあるかな。ま、仕事は来週ね、来週・・・。

国際関係も男女関係も・・・

2014年04月21日 | 日々の風の吹くまま
月曜日。連休最終日。もっとも、小売業はほとんどが4日間普通に営業していたし、実際に
4連休を満喫できるのはお役所や学校、労働組合のある職種くらいのもので、多くの人に
は普通の月曜日。今日はJapan Timesの『日本は目立ちたいだけの普通の国か』という、
ヒュー・コータッツィの寄稿文がおもしろかった。コータッツィは日本のバブルが膨らみ始め
た頃に駐日イギリス大使だった人で、日本学者としても知られている。

曰く、アベクンは憲法と教育基本法が「普通の国」になる妨げと考えているようで、日本の手
足を縛って二度と世界の強国にさせないことが連合軍の意図だったと言うが、日本は軍事
的にも経済的、文化的にも大国になったではないかと言っている。アベクンは日本を「普通
の国」にしようといろいろ提案しているが、日本を「普通でない国」にしているのは、日本ガラ
パゴス論や日本人論の多くの本にあるように、日本人自身が自分たちがいかに他の国や
民族と違うかを強調するあまり、共通点には目を向けようとしないこと。日本人であることの
特別性の強調と民族的同質性へのこだわりは、人種差別が趣旨ではないとしても、実際的
には「racism(人種的優越感)」だというのは的を得ていると思う。

いつも日本はパラドックスが満載のおもしろい国だと思って見ているけど、世界で「日本異
質論」が盛り上がっていたときはまるで爪弾きにされたみたいに怒っていたのが、何かと都
合が悪くなると「我々は日本人。あんたがたとは違う!」と独自の「日本人異質論」を展開す
るあたりが日本流のracismなのかもしれない。自分が他人と違うことを強調するのは目立
ちたい(優越感に浸りたい)という心理もある。でも、自分との違い(たいていは自分より劣る
と思うところ)ばかりを探していたら、友情も恋愛も育たないし、外交も良い方には発展しな
いと思うけどね。

国際関係も「普通に」人間関係(特に男女関係)と似ていて、バブルの絶頂期に世界でモテ
モテだったときの日本人はすっかり舞い上がって、謙遜の美徳はどこへやら。ワタシは「ニッ
ポン様にお買い上げいただく」側にいて見てたわけだけど、あれ、ほんとにすごいと思って
褒めちぎったわけじゃなくて、新興金持国日本でうなっているお金を使わせるためのおべん
ちゃら。だから、金の切れ目が縁の切れ目。政治が一流だったらそのあたりは「普通」に見
抜けていただろうけど、いかんせん・・・。

復活祭のディナーはダチョウとうずらと七面鳥

2014年04月20日 | 日々の風の吹くまま
復活祭の日曜日。朝食後にうずらの卵を1ダース茹でて、冷ましている間に何をどんな手
順で食べるか考える。ごく軽くアミューズブーシュで始めて、その後に3品。そしてサラダと
デザート。材料はうずら、ターキー、ダチョウ、ハム。あれこれ凝らずにミニマリストで行こう。
まずは殻をむいたうずらの卵を赤、緑、黄色に着色して「イースターエッグ」。それから一番
手間のかかるうずらの骨抜き(正式には壷抜きというらしい)にかかる。手羽を切って、背骨
を外して開いて、華奢な肋骨を外して、足の骨を膝上まで取って・・・これを皮を破らず、肉を
無駄にせずにやるのはちょっとコツがいる。

七面鳥は胸半身のさらに半分。薄く切ってポテトと玉ねぎでガレットを作ろうかと思ったけど、
型が大きすぎるので、急遽ホイルに包んで重ね焼き。ダチョウはひき肉をハンバーガーにし
てあるもので、1枚だけ縁の辺りを解凍してほくして、後はフリーザーに直行。復活祭のご馳
走の定番はハムだけど、スライスしたのを買って来たのを2枚だけ残して寝酒の肴にしてし
まった。うずらに詰めるのは骨抜き中に外れたササミとダチョウにするか。

その場であれこれ考えながらの2時間ほどの作業で、ターキーとうずらをオーブンに入れて、
マティニでハッピーアワー。

     
ダチョウのひと口ミートボール。スパイスはタイム。枝豆で彩り。冷蔵庫になったガーリックと
玉ねぎのジャムをちょこっと添えて、まずはアミューズブーシュ。鴨よりはちょっぴりワイルド
な味。

     
イースターエッグを作りながら思いついたのが「ハム&エッグ」。細めのアスパラガスを山羊
の乳のバターでローストして、塩ヨーグルトを塗ったハムに巻き込んでトースターオーブンで
軽く焼くだけ。蒸したオクラと芽キャベツ半分。ちょっとカラフルすぎたかな。

     
薄くスライスしたターキー(上と下)とポテト、玉ねぎ、パセリをレイヤーにして、セルフィーユ
を振りかけてホイルに包んだもの。軽くてあっさり。

     
うずらのローストはドールハウスのクリスマスの七面鳥になりそうなサイズ。刻んだササミと
ダチョウの肉、刻み玉ねぎ、パセリに塩と山羊のバターとローズマリーとパン粉を混ぜて、
詰めると言うよりは包んで形を整えた感じ。ブランディのリダクションに少しの焼き汁を混ぜ
てソース。二色のポテトは丸のまま蒸して、残ったオクラ1本。

     
イースターのチョコレートを買い損ねたので、巨大イチゴとキウィに溶かしたダークチョコを
かけて、ブルーベリーと一緒にデザート。ここでやっとおなかがいっぱい・・・。

誘惑に一度負けたら

2014年04月19日 | 日々の風の吹くまま
おお、まだ雨が降っていない。いつの間にか冷蔵庫の野菜入れがほぼ空っぽで、明日の復
活祭のご馳走に使うものがないから、モールまでひとっ走り。でも、トートバッグを担いで、
いざ出発となったら、雨がぽつ、ぽつ。あ~あ。でもまあ、帰りはカレシがタクシーサービス
をしてくれると言うので、じゃまな傘は持たないで行く。てくてく歩いているうちは雨に濡れて
いる感じはないけど、信号待ちで立ち止まると、濡れるから早く青になってぇ~と焦る気持
になるからおもしろいな。

時間的にオープンエンドのひとりショッピング。まずは久しぶりにCrate & Barrelをのぞい
てみる。復活祭と春の園芸にちなんだものがたくさん。見るだけね、というつもりでぶらぶら
しているうちに、プラスチックのふたつきの小さなガラス瓶。あ、これ、欲しい!首のところが
くびれていて、ミニのワインカラフみたいで、いろいろな液体やハーブ、スパイスを入れたり、
ドレッシングやソースをテーブルに出したり。高いもんじゃないから、と見たら2個しか残って
いなかったので、2個だけ。みんな、ひと目見て「これ、欲しい!」なんだろうな。帰ってから
カレシに見せたら大いに気に入って、「あと10個くらい欲しいね」。また行ってあったらね。

見るだけだったのに誘惑に負けたついでつまみの付いた小鉢?を4個。誘惑に2度負けた
ら、3度目は簡単で、目に止まった牡蠣の殻を開ける道具。あ、これも欲しい・・・。

     

牡蠣の蝶つがいの方をはめ込んで押さえて、上と下の殻の間にナイフを差し込んで開ける
仕組み。木でできたシンプルなもので、素人でも安全に開けられそう。ラベルにはフランス
のティエールで作ったと書いてある。牡蠣の名産地なのかなと思ったら、ティエールは海か
ら遠いオーヴェルニュにあって、ドイツのゾーリンゲンと並ぶ刃物の名産地だって。へえ。ま、
この次にWhole Foodsに行ったら、さっそく殻付きの牡蠣を買って来て開けてみよう。生牡
蠣が目玉のRodney’sで、カウンターでせっせと殻を開けていたお兄ちゃんに、どれくらい
でプロ級になれるかと聞いたら、「まあ、20針くらい縫ったらかな」。うへ・・・。

道草に夢中になって忘れかけていたご馳走用の食材や野菜類をどっさり買って、カレシタク
シーを呼んで、意気揚々と凱旋。さて、明日は復活祭。極楽とんぼ亭シェフが自分のバース
デイディナーのリハーサルをする感じ。フリーザーの在庫調べ、やっておこうっと。