とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

連続ドラマ「パンドラII 飢餓列島」

2010-04-22 22:02:47 | ドラマ
良質なドラマを送り続けているWOWOWで、18日から「パンドラII 飢餓列島」が始まった。最初の「パンドラ」はガンの特効薬をめぐり欲と陰謀が渦巻く、本格的なサスペンスドラマだったが、Ⅱでは食糧危機をテーマに描いたドラマだ。脚本は前作に引き続き井上由美子が書下ろしている。

出演者:佐藤浩市、鈴木京香、勝村政信、山本耕史、水川あさみ、温水洋一、北村有起哉、余貴美子、宅麻伸 等の豪華キャスト。

<ストーリー> WOWOW公式サイトより

地球温暖化に伴う気候変動による不作とバイオ燃料への転化による穀物価格の上昇から世界的に食糧危機が発生。主要穀物の大半を輸入に頼る日本は、輸入がストップした場合半年以内に深刻な飢餓状態に陥ることが判明。政府はその事実をひた隠しにし打開策を検討していた。その頃、通常の4倍のスピードで成長する遺伝子組換えトウモロコシの開発に成功した一人の農学者・鈴木護(佐藤浩市)がいた。周囲から隔絶した山奥の研究所で7年かけて開発にこぎつけた奇跡のトウモロコシ。

鈴木はこのトウモロコシを“GOD CORN”と名づけた。一方、刑事の八木沢周子(鈴木京香)は河川敷の男性の焼死体に疑惑を抱く。これは自殺や事故死ではなく殺人ではないかと捜査を始める。驚異の穀物“GOD CORN”の開発成功のうわさを聞きつけ、その権利を何とか手中に収めようとする政府、莫大な利益を生み出す金のなる木を独占しようとするファンド会社など、鈴木は一気に欲望と陰謀の渦巻く世界に巻き込まれていく。今、確かに“パンドラの箱”が開いたのだ。


前回は、三上博史扮する科学者がガンの特効薬を発明したことによってパンドラの箱が開き、欲望と陰謀の渦巻く世界に巻き込まれていく話だったが、今回は、奇跡の穀物を発明した博士(佐藤浩市)が陰謀に巻き込まれていく話だ。まずは第1回を見た。人気脚本家の井上由美子作品だけあって、最初からぐいぐい話に引き込まれていった。全7回というが、早くも次回がどうなるか気になって仕方がない。

WOWOWのドラマはCMがないし、豪華キャストで映画を見ているような気分で見られる。真面目で研究のことしか頭にない科学者の佐藤浩市と野心的な女刑事の鈴木京香という組み合わせもなかなかいい。山本耕史は前作に引き続き主人公を追い続ける新聞記者役だ。また、勝村政信扮するファンド会社社長の秘書を水川あさみが演じている。クールな表情がかっこいい。そして、「ウエルかめ」で優しい館長役だった温水洋一が、今回は怪しげな無国籍の裏社会の男に扮しているのも面白い。余貴美子はなんと、日本国初めての女性総理大臣という役柄で、食糧危機になりそうな日本をどう動かしていくのか気になる存在だ。

あまりにも、現状を大きく変える出来事は、どんな素晴らしいことでも諸手をあげて歓迎されるだけではないのだ。理想論だけで収まらないのが人間の常である。変化を嫌うものや変化を欲望の中に取り込んでいくものさえいる。このドラマでも、そんな人間の性のようなものが描かれるのであろう。今後の展開が楽しみなドラマが始まった。