仙台在中作家佐々木ひとみさんの新刊が続いています。
仙台が舞台。
町森樹は11年前に父を亡くし、母と二人暮らし。
ピンクに髪を染めたちゃらいおじさんと、甘味処彦いちにいました。
そのとき、おじさんのスマホが鳴り、それは始まります。
なんと樹は、普通の人には見えないものが「見える」少年でした。
樹の父もそうだったし、おじさんは、樹のようには見えないけれどぼんやりと感じることができます。
おじさんのスマホに電話をかけてきたのは、千体堂の堂森さんからでした。
仙台の町を切り開いた伊達政宗公が自ら彫った八体の仏像にまつわる事件の始まりです。
へえ、仙台という町名の由来って、そうだったんだー。なにしろ、佐々木さんは、仙台に関する知識がばっちりですから。
政宗公の伝記や仙台を舞台の物語を書いてらっしゃる方。仙台への愛が半端ではありません。
最近では、『ぼくんちの震災日記』もそうです。
その愛がぎっちりと詰まった一冊です。本郷けい子さんのイラストも、温かみがあって、ぴったり!
そして、見える少年。・・・私にとっては、格別です!(わかる方、わかりますよねっ)
樹の活躍、もっともっと見たいです。ちゃらいおじさんも、いい味を出しています。
そうそう。仙台おさんぽマップもついていて、芭蕉の辻とか、なるほど、今度仙台に行ったときは、芭蕉の辻と、彦いち! 要チェックです。(他もですが、まずは)
仙台の方はもちろんですが、全国には仙台が好きな方、伊達政宗ファンが大勢います。そういう方達にも読んでいただきたい。そして、ぜひぜひ、続編も!