梅さんのかわら版.umelog

我が家の琉球朝顔~オーシャンブルー

"芥川賞~の前の又吉作品”

2015-09-12 18:05:47 | 本と雑誌

又吉直樹の芥川賞受賞以前の作品を読んでみた。
この二冊の本は、又吉の作った自由律俳句が載っている。
この時期、又吉は自由律に嵌っていたようだ。
自由律俳句は、575ではない。
575の定型や季題にとらわれず、自由な感情の表現に重きが置かれる。
種田山頭火という有名な俳人がいる。

 あるけばかつこういそげばかつこう  山頭火
 酔うてこほろぎと寝ていたよ     山頭火

だからなんなんだ…というような、おおよそ俳句とは思えない言葉の羅列だ。

このような俳句を2009年と2010年に相次いで出版している。
又吉にとって、色々制約のあるものより、感情をそのまま言葉にする物の方があっていたのだろう。
しかし、又吉にとっては思い入れのある句だと思うが、全然面白くない。

 こつが解ったから早くやりたいと焦っている  又吉直樹
 二日前の蜜柑の皮が縮んでいる        又吉直樹

芥川作家にこんなことを言っては失礼だが、共感も感動もない。
最後まで読みたいと思わない。
自由律って誰もその良さが分から無いと思う。
まぁ、今は定型句を勉強しているようなので、それでよかったと思う。