第三部、続きます
「椿姫」第2幕より La Dame aux Camelias acte2
金髪で健康的な官能美を持つエレオノーラ・アッバニャートと感情を表出させるコンテンポラリーのソロがお得意(と見ていますが)の最近(忘れた頃に?)エトワール昇進のベテラン、バンジャマン・ペッシュ。
これほど「椿姫」に合わない配役もない・・と思うのですが・・・。
白いフリルのついた華やかなドレスを着たエレオノーラは金髪の洗い髪を振り、美しくはありますが、とても死に至る病を隠して、若い恋人とのかりそめの甘やかな日々を愛おしむ洗練された高級娼婦ではなく、バンジャマンもリフトがキツそう・・・。
そう、このノイマイヤー版の「椿姫」の一番の難関は上体を反らせてスカートを前面に出した状態の女性のリフト。上手く2人の間に空間が出来れば、それぞれの苦悩を立体的に見せる効果があるのですが、リフトが足りないと・・・悲惨。男性の顔はスカートで隠れ、女性のスカートだけを振り回しているように見えてしまうのです。リフトされたエレオノーラがさりげなくスカートをたくし上げてペッシェのお手伝いをしていましたが、下ろすときにまた「よいしょ~」と聴こえてきそうなぺッシェ。リフトしたまま舞台を斜めに横切るところはヨタヨタでした。
この人がエトワールになると聞いて最初に思ったのが、グランバレエで女性をリフトするシーンが増えそうだけど大丈夫かな??という疑問。
これは、その昔、男性二人のコンテなどでよく共演したバンジャマンへのルグリ先生からの「頑張れよ」という励ましをこめた宿題でしょうか。力演だったので、拍手もしっかりもらっていましたが、そんなあらぬ方向に思考が・・・(^^;)
本当はこの作品、「三角帽子」の前に演じられたのですが、同じ男女2人の関係を描いた文学作品シリーズとして比較の為にこちらに移してみました。
大トリは
「オネーギン」Onegin

若きルグリのパートナーとして比類ないバツグンのコンビネーションを見せていたモニク・ルディエール様が特別出演。2001年からカンヌのロゼラ・ハイタワー国際舞踊センターの校長を務められていて、今は踊ってはいらっしゃらないはず・・・はず・・・なのに。
プ-シキンの「エフゲ二ー・オネーギン」が原作。シュツットガルトのジョン・クランコ振付。チャイコフスキーの音楽。かつて文学少女だった田舎貴族の娘タチアナは都会の青年オネーギンに恋文を渡しますが手ひどく振られ、公爵夫人となって美しく成長した今、彼からの恋文を手に書斎にいますが、忍んできた彼を既婚者の身であることを理由に拒絶・・というシーン。
モニクの一瞬蘇る過去の恋心に引き裂かれつつも毅然と彼の哀願を拒絶する表情が相変わらず理知的で美しく、ルグリ先生の哀願しながらも音楽にのって・・・というより音楽そのものと一体となった踊りの洗練、踊りと表情と物語の展開が完璧に溶け合った、稀有な舞台を見せていただきました。
もう・・・、もう・・・、他の今日見てきたパフォーマンスの数々とはステージが違います。
乱暴に言ってしまえば他の良かった演目をAとして、これはトリプルAと言う感じでしょうか。
感情表現、と一言で言いますが、洗練とドラマをここまで極めたバレエというものの到達点を見た想いでした。
黒のリボンタイのクラシカルなスーツスタイに口髭をつけたルグリ先生の美中年振り、モニクの肩を出した、大きなペーズリーのフロック加工をスカート部分に施したシックな青の(ペチコートが紺)ドレスも知的なタチアナにぴったり。大人の恋、に引き裂かれるロシア貴族の品格を体現していて何とも薫り高い一幕。今日はこの舞台を観られただけで満足です。

「椿姫」第2幕より La Dame aux Camelias acte2
金髪で健康的な官能美を持つエレオノーラ・アッバニャートと感情を表出させるコンテンポラリーのソロがお得意(と見ていますが)の最近(忘れた頃に?)エトワール昇進のベテラン、バンジャマン・ペッシュ。
これほど「椿姫」に合わない配役もない・・と思うのですが・・・。
白いフリルのついた華やかなドレスを着たエレオノーラは金髪の洗い髪を振り、美しくはありますが、とても死に至る病を隠して、若い恋人とのかりそめの甘やかな日々を愛おしむ洗練された高級娼婦ではなく、バンジャマンもリフトがキツそう・・・。
そう、このノイマイヤー版の「椿姫」の一番の難関は上体を反らせてスカートを前面に出した状態の女性のリフト。上手く2人の間に空間が出来れば、それぞれの苦悩を立体的に見せる効果があるのですが、リフトが足りないと・・・悲惨。男性の顔はスカートで隠れ、女性のスカートだけを振り回しているように見えてしまうのです。リフトされたエレオノーラがさりげなくスカートをたくし上げてペッシェのお手伝いをしていましたが、下ろすときにまた「よいしょ~」と聴こえてきそうなぺッシェ。リフトしたまま舞台を斜めに横切るところはヨタヨタでした。
この人がエトワールになると聞いて最初に思ったのが、グランバレエで女性をリフトするシーンが増えそうだけど大丈夫かな??という疑問。
これは、その昔、男性二人のコンテなどでよく共演したバンジャマンへのルグリ先生からの「頑張れよ」という励ましをこめた宿題でしょうか。力演だったので、拍手もしっかりもらっていましたが、そんなあらぬ方向に思考が・・・(^^;)
本当はこの作品、「三角帽子」の前に演じられたのですが、同じ男女2人の関係を描いた文学作品シリーズとして比較の為にこちらに移してみました。
大トリは
「オネーギン」Onegin


若きルグリのパートナーとして比類ないバツグンのコンビネーションを見せていたモニク・ルディエール様が特別出演。2001年からカンヌのロゼラ・ハイタワー国際舞踊センターの校長を務められていて、今は踊ってはいらっしゃらないはず・・・はず・・・なのに。
プ-シキンの「エフゲ二ー・オネーギン」が原作。シュツットガルトのジョン・クランコ振付。チャイコフスキーの音楽。かつて文学少女だった田舎貴族の娘タチアナは都会の青年オネーギンに恋文を渡しますが手ひどく振られ、公爵夫人となって美しく成長した今、彼からの恋文を手に書斎にいますが、忍んできた彼を既婚者の身であることを理由に拒絶・・というシーン。
モニクの一瞬蘇る過去の恋心に引き裂かれつつも毅然と彼の哀願を拒絶する表情が相変わらず理知的で美しく、ルグリ先生の哀願しながらも音楽にのって・・・というより音楽そのものと一体となった踊りの洗練、踊りと表情と物語の展開が完璧に溶け合った、稀有な舞台を見せていただきました。
もう・・・、もう・・・、他の今日見てきたパフォーマンスの数々とはステージが違います。
乱暴に言ってしまえば他の良かった演目をAとして、これはトリプルAと言う感じでしょうか。
感情表現、と一言で言いますが、洗練とドラマをここまで極めたバレエというものの到達点を見た想いでした。
黒のリボンタイのクラシカルなスーツスタイに口髭をつけたルグリ先生の美中年振り、モニクの肩を出した、大きなペーズリーのフロック加工をスカート部分に施したシックな青の(ペチコートが紺)ドレスも知的なタチアナにぴったり。大人の恋、に引き裂かれるロシア貴族の品格を体現していて何とも薫り高い一幕。今日はこの舞台を観られただけで満足です。