maria-pon

お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

第三夜 ルグリガラ特別全幕プロ「白鳥の湖」 ②

2007-08-23 04:56:14 | BALLET
第二幕

4羽の白鳥: 佐伯知香、森志織、福田ゆかり、阪井麻美
3羽の白鳥: 西村真由美、高木綾、奈良春夏

オデット登場。ドロテのオデットは白鳥でありながら、一人の若い女性のよう。
神秘の世界に佇む精霊というよりは、もっとリアルな感触。
王子の姿を認めて怯える様も、大きな眼を更に大きく広げてビックリ眼でこわごわと・・・。
王子が近づきそっと羽をたたんで後から抱きしめようとすると、始めのうちはハッと驚いて羽を広げて腕から逃れる様も、かなり人見知りのオデット。ギエムの繊細な神経の白鳥に似ていて、より血の通った女性らしいバージョン、という印象です。

背が高く手脚が長いので、ゆっくりと腕を動かしてのマイムは悲しみに満ち、ここはミリアムのやや忙しない王女の物語よりも、オデットらしかったかも。

ルグリは、そんなオデットの美しさと悲劇的な運命に心動かされ、彼女が運命の変転を語り、永遠の愛を誓う男性が現れたら・・・との語りで、手をとり、自分がその愛を誓いましょう、と言うところまで、オデットの心を少しずつ溶かしていくに相応しい包容力と誠実なサポートを見せて実に美しい・・・。

身長でいうと、ミリアムとドロテはかなり差がありと思われるのにそれぞれにピッタリとシルエットを重ねて、指の先、足の角度まできれいに揃っていてどの場面も一幅の画のよう・・。
これはやはりクラシックの基本のパに忠実に丁寧に踊っているからでしょう。

東バの4羽・3羽の白鳥は16日と同じ。この日もピタッと決めてきました。
3羽の西村さんはもともとちょっと色っぽさのある美人さんですが、今回身体をかなり絞っていた模様。とてもキレイになってビックリ。群舞も白鳥のフォーメーションがピタッと決まって美しい一幕を作り上げていました。