サッカーでシュートが決まった瞬間に似ている。
三男が無事、日本の高校の編入試験に合格した。
次男は、USのカレッジに合格した。
三男は難関公立高校へ挑戦したし、次男はUSの私立大学のインターナショナルの狭き門を見事に突破した。
正直これでやっと春が来た。高学年の子供を持つ親は、子供の進学に相当頭を悩ませる。子供は当事者として、もっとひどい事態に追い込まれることもある。海外赴任というと、バイリンガルになれるという図式が頭に浮かぶが、決してそうではない。楽な道ではない。英語は勉強するから伸びるのであって、この地にいても、本人が自覚して勉強しない限り、自然にバイリンガルになれるわけではない。
バイリンガルとは両方の言語を使えるということであって、言語はどちらかに実は流れてしまう傾向がある。つまり、英語に慣れれば日本語を忘れてしまうし、日本語に固執すると、英語は入ってこない。
高学年の場合、それにタイミングの問題が生じる。
親の進退は子供の学校選択を考えてのタイミングではあり得ない。つまり中途半端な時期が多い。だいたいにして、USだと二学期制だし、春から一斉に始まることはない。9月が年度の始業になる。それからしても、大きなずれが生じる。
息子がこちらの高校の前期過程を終了して、日本で編入試験の準備をするために帰国したのは、1月の末だった。試験は日本語で行われる。英語ですべての教科を勉強してきた息子がどこまでがんばれるのか・・・・
また、ブランクが生じる関係で、一年学年を下げての入学になった。5年生から海外で過ごし、高校の2年間でセンター試験を他の日本人のお子さんと同じように受けるのは、そこからして、無理だと高校側から指摘された。社会など、まったく勉強していないし・・・。
幸いにも理解のある塾の先生や、県の教育委員会の丁寧なご指導にも助けられた。何よりも、息子ががんばった。よくぞここまでと思うほどだ。
さてさて、心配の種から小さな芽が出てくれた。ここからがスタートだが、スタート地点に立つことさえ困難だったから、本当に嬉しい。
私も、最後まできちんとやりぬくことがたくさんある。山積みだ。でも、息子達に元気をもらう。ありがとう。