昨14日は雨模様でもあり何処にも出向かず、畏れ多くも退屈しのぎに参議院の予算委員会の審議の中継を見ていた。お陰様で退屈せずに午後が過ぎていった。<o:p></o:p>
ある意味で見直したのが社民党の福島瑞穂議員だった。この人は各局の番組に「所変われど主変わらず」で、出ずっぱりである。その印象では、他人の話に割って入り余計な雑音を入れる煩いだけの人-という印象しかなかった。<o:p></o:p>
ところが、昨日の質問はなかなか豊富な資料に基づいて、年金問題と雇用問題で聞かせる質問をしていた。見直した。特に、方々の会社で正規雇用の社員を減らして、派遣・パート・タイム・アルバイト等に高い比率で依存していることを衝き、ネットカフェ難民が増えていうような労働行政の不備と、大手企業の人件費減らしの経営方針を批判して見せた。もっとも、この問題は他の議員も取り上げたいたかも知れない、広く知れ渡ったことであると思うが。<o:p></o:p>
これに対応した舛添厚労相の答弁の内容が意外に空疎で、官僚の伝声管でしかない感をより一層強めてくれた。福島議員は再三首相の答弁を要求していたが、鴻池委員長が知らぬ顔で舛添大臣を指名したのも印象的だった。思うに、委員長は首相が大した内容があることは言わないと承知しているのであろうと、勝手に推理していた。<o:p></o:p>
良いことばかりではない。その一は福島議員が躊躇うことなく「こういうことが報道されていますが」と振ってから質問に入っていったことである。こういう掴みで入っていくのは何も彼女に限ったことではない。中には他の議員が週刊誌の名前にまで言及した例を知っている。だが、福島議員は苟も一党の党首である。調査能力不足を疑いたくなる。<o:p></o:p>
こういう不見識な議員が多いのは誠に遺憾である。国費で国民に代わって国勢を司る身が、マスコミの報道を拠り所にしてどうする。自分で心行くまで調査してこい。中には民主党の長妻代議士のように調査能力を発揮している人もいることを忘れてはなるまいが。私の持論は「こういう不埒な議員を選んだのは、我々国民の責任に帰すべきこと」である。民度の問題である。<o:p></o:p>
その二に行こう。何も国会中継を見なくとも解ることだが、各大臣の不勉強という前に質の低さが余りにもあからさまに出てくることである。特にあの冬柴という人は酷すぎる。この期に至っても官僚の代弁、と敢えて言うが、ばかりして、自分の言葉では何も言えないことを完璧に露呈していた。もっとも、あの人を最初に選んだのは安倍前首相だが。
その三でも良いのだが、気に入らないことがある。それは野党議員に良くあることだが、政府・与党に何かつけいる隙を見付けると、居丈高に詰問することである。失礼な態度であると思う。昨日は共産党の小池議員がそうだった。同じ共産党ならば、衆議院の佐々木憲昭氏の方が同じ糾弾調でも、穏やかで未だましだ。
政治家が小粒になったと渡部亮次郎氏が指摘されたが、あれでは粒の大小を通り越して、それと同時に資質の低下を問題にしたい。その上に立っているのか、横に座っているのか不明だが、福田首相の答弁も「ひらり」と逃げるところは自分の言葉だが、後は誰かの手になる原稿を読んでいるとしか聞こえない。<o:p></o:p>
今更このような一文を発表するまでもないかも知れないが、あのような手合いを選んだ地方の方は国会中継を真剣に見て、自分たちが選んだ先生方の遣り取りを聞いて、反省して貰いたいものだ。結局は貴方たちの問題になって帰ってくるのだから。