選抜ティームは格下のベトナムに手こずった:
16日夜は後半にやっと3対0にしたところまでで安心できて寝てしまった。3年前にあれほど綺麗に纏まって、まるで長年一つのティームとしてやってきたのかと思わせられたほど全員が合っていた女子代表も、澤、宮間、川澄、大儀見、岩清水、福元、上尾野辺(当時は一本目ではなかったと記憶する)に二線目以下が加わったのでは、欠陥ばかりが目立って非常に頼りない印象だった。
敢えて問題児を挙げておけば、上尾野辺、菅沢、有沢辺りで彼等に球が集まっても何の役にも立たない状況が続き苛立たされた。佐々木監督も3年前のレギュラーから如何に速やかに世代交替すべきかに腐心しておられたのだろう。だが、残念ながら女子のサッカーにあれほど人気が出てなでしこリーグに参加するティームの数が増え選手も増加すれば、昨夜見た世代間の落差が生じたのも止むを得ないと思っている。
しかし、流石に佐々木監督で、昨夜のW杯制覇メンバーから鮫島、近賀、坂口、大野、安藤、丸山を先発から欠いた状態でも、W杯連続出場をほぼ確実にしたのだから、偉いものである。男子にすれば、長友、今野、山口辺りを落としているのと同じではないか。しかし、女子のサッカーは男子ほどの消極性がなく、「見事な」と皮肉を言いたくなるような自陣に向かっての展開をしないで細かく繋いでいける辺りが救いだ。
昨夜の試合を見て痛感したことは、「女子のサッカーが普及したためにリーグの人気が上がったのは良かったが、所属各ティームはリーグ戦で勝つか上位に上がるための「そのレベルで纏めよう」とする方向に走りがちになっている」と感じさせられた問題である。これは私が25年以上も前から指摘してきた高校の全国大会をトーナメント方式で開催するから「そのためにそのレベルに合わせた教え方の偏ってしまう」事と同じ現象(欠陥?)であると考えている。
しかも、これも長年の指摘だが、「高校では野球とサッカーで高野連と高体連に所属する学校の数がそれぞれ4,000を超えてしまえば、4,000人もの優れたコーチないしは監督が指導することが出来るのか」という問題にぶつかるのだ。女子の場合は3年間に急速に拡張し競技人口も増えれば、それに見合う経験と実績を備え且つ新局面に適した指導者が十分に間に合うのかと、私は疑っている。
しかも、現在の女子日本代表は前回の世界王者である。前人未到の最高峰だ。その選手たちに負けないような選手を、そこまでに到達しなかった指導者がどうやって教えろというのか。嘗てバレーボールで、元男子選手としてそれほど実績のなかった選手が女子代表の監督に就任した時に、代表的な選手の一人が「一寸、おっさん」と呼びかけたという噂を聞いたことがある。それほど難しいことだろうと私は思っている。
そのW杯優勝メンバーに新参の若手が加わったのだから、昨夜のように噛み合わない(短期間に完全に合わせてこられなかった)若手ないしは二線級が入ったのから、息が合わなかったのは仕方がなかったのだろう。だが、もう此処まで来たらそんな言い訳で済む場合ではない。しかし、私が見る問題点は「佐々木監督は自分で見て回って選んだ、第三者が育てた選手をも寄せ集めて指揮せねばならない立場にいること」だ。
私の長年の持論は「選抜ティームは、一定以上の期間、同じ指導者に十分に鍛えられた単独ティームに優るものではない」である。もっと簡単に言えば「寄せ集めでは単独ティームを凌げるものではない」のである。だが、昨夜の格下のベトナムが引いて守っていたためにあれほど手こずっているのでは、ここでは世代交替は先ず措いて、3年前の代表選手を糾合した方が良くはないかと思わずにはいられなかった。
それほど我が国のスポーツ界に蔓延るトーナメント方式による高校の全国大会には「勝って獲得する名誉」はあるが、小さく纏めてしまうという私が嫌う弊害を伴うのだ。それが顕著に表れているのがプロの野球で「1回の表、ノーアウトランナー一塁の場合は躊躇わずに二番バッターがバントで送る」試合運びだ。MLBのBaseballではあり得ない作戦だが、我が国の野球では常識だ。
ここまででは、昨夜の女子のサッカーを厳しく批判しすぎかも知れない。だが、これは同時にあのW杯制覇のメンバーが如何に優れているかをあらためて賛美することにもなると思う。昨夜私が酷評した程度のことしか出来なかった二線級の奮起を促したくて言うのだ。気にしないで奮励努力して貰いたいものだ。
16日夜は後半にやっと3対0にしたところまでで安心できて寝てしまった。3年前にあれほど綺麗に纏まって、まるで長年一つのティームとしてやってきたのかと思わせられたほど全員が合っていた女子代表も、澤、宮間、川澄、大儀見、岩清水、福元、上尾野辺(当時は一本目ではなかったと記憶する)に二線目以下が加わったのでは、欠陥ばかりが目立って非常に頼りない印象だった。
敢えて問題児を挙げておけば、上尾野辺、菅沢、有沢辺りで彼等に球が集まっても何の役にも立たない状況が続き苛立たされた。佐々木監督も3年前のレギュラーから如何に速やかに世代交替すべきかに腐心しておられたのだろう。だが、残念ながら女子のサッカーにあれほど人気が出てなでしこリーグに参加するティームの数が増え選手も増加すれば、昨夜見た世代間の落差が生じたのも止むを得ないと思っている。
しかし、流石に佐々木監督で、昨夜のW杯制覇メンバーから鮫島、近賀、坂口、大野、安藤、丸山を先発から欠いた状態でも、W杯連続出場をほぼ確実にしたのだから、偉いものである。男子にすれば、長友、今野、山口辺りを落としているのと同じではないか。しかし、女子のサッカーは男子ほどの消極性がなく、「見事な」と皮肉を言いたくなるような自陣に向かっての展開をしないで細かく繋いでいける辺りが救いだ。
昨夜の試合を見て痛感したことは、「女子のサッカーが普及したためにリーグの人気が上がったのは良かったが、所属各ティームはリーグ戦で勝つか上位に上がるための「そのレベルで纏めよう」とする方向に走りがちになっている」と感じさせられた問題である。これは私が25年以上も前から指摘してきた高校の全国大会をトーナメント方式で開催するから「そのためにそのレベルに合わせた教え方の偏ってしまう」事と同じ現象(欠陥?)であると考えている。
しかも、これも長年の指摘だが、「高校では野球とサッカーで高野連と高体連に所属する学校の数がそれぞれ4,000を超えてしまえば、4,000人もの優れたコーチないしは監督が指導することが出来るのか」という問題にぶつかるのだ。女子の場合は3年間に急速に拡張し競技人口も増えれば、それに見合う経験と実績を備え且つ新局面に適した指導者が十分に間に合うのかと、私は疑っている。
しかも、現在の女子日本代表は前回の世界王者である。前人未到の最高峰だ。その選手たちに負けないような選手を、そこまでに到達しなかった指導者がどうやって教えろというのか。嘗てバレーボールで、元男子選手としてそれほど実績のなかった選手が女子代表の監督に就任した時に、代表的な選手の一人が「一寸、おっさん」と呼びかけたという噂を聞いたことがある。それほど難しいことだろうと私は思っている。
そのW杯優勝メンバーに新参の若手が加わったのだから、昨夜のように噛み合わない(短期間に完全に合わせてこられなかった)若手ないしは二線級が入ったのから、息が合わなかったのは仕方がなかったのだろう。だが、もう此処まで来たらそんな言い訳で済む場合ではない。しかし、私が見る問題点は「佐々木監督は自分で見て回って選んだ、第三者が育てた選手をも寄せ集めて指揮せねばならない立場にいること」だ。
私の長年の持論は「選抜ティームは、一定以上の期間、同じ指導者に十分に鍛えられた単独ティームに優るものではない」である。もっと簡単に言えば「寄せ集めでは単独ティームを凌げるものではない」のである。だが、昨夜の格下のベトナムが引いて守っていたためにあれほど手こずっているのでは、ここでは世代交替は先ず措いて、3年前の代表選手を糾合した方が良くはないかと思わずにはいられなかった。
それほど我が国のスポーツ界に蔓延るトーナメント方式による高校の全国大会には「勝って獲得する名誉」はあるが、小さく纏めてしまうという私が嫌う弊害を伴うのだ。それが顕著に表れているのがプロの野球で「1回の表、ノーアウトランナー一塁の場合は躊躇わずに二番バッターがバントで送る」試合運びだ。MLBのBaseballではあり得ない作戦だが、我が国の野球では常識だ。
ここまででは、昨夜の女子のサッカーを厳しく批判しすぎかも知れない。だが、これは同時にあのW杯制覇のメンバーが如何に優れているかをあらためて賛美することにもなると思う。昨夜私が酷評した程度のことしか出来なかった二線級の奮起を促したくて言うのだ。気にしないで奮励努力して貰いたいものだ。