新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

8月5日の出来事

2014-08-06 08:13:36 | コラム
大きなニュースが多い日だった:

昨日は猛暑に襲われる前にと朝9時にジムに出掛けて戻ってくると、Yahooのニュースに笹井芳樹氏の自殺の報があった。瞬間に思ったことは「そこまで追い込まれていたのか」と非常にお気の毒に感じたことだった。追い込んだ中にはマスコミがあると感じている。私如きには国家としてどれほどの大きな損失だったかは窺い知れない。謹んでお悔やみ申し上げたい。

ジムの帰路に高田馬場の書店で松木国俊氏の“こうして捏造された韓国の「先年の恨み」”を漸く発見して購入。よく見れば、二刷りだった。産経が書評に載せていたが、それほど短期間に売れていたのは結構なことだと思う。

松木氏とはここに採り上げるほど付き合いがあるのではなく、2005年に一度韓国を採り上げた講演を聴いて非常に印象的だったことと、W者最大の得意先の製紙会社を主要な取引先としておられる会社のおうなーであるので、親近感があっただけだ。

この新著で松木氏が強調されている韓国の我が国を貶めようとする慰安婦問題を始めとする多くの悪だくみには勿論異論も何もなく、そこに指摘された我が国を世界の悪者の如きにしてしまおうという動きには、危機感と言うべきか恐れを抱く必要はあると思わずにはいらえなかった。しかし、このような思いは私如きよりも政府、就中外務省に持って欲しいものだと思っている。

換言すれば「予防が最善の治療法」というのも同じだと思うのだ。松木氏は韓国の現状と歴史に詳しいので、私には「そこまでお考えでしたか」と思わせられる点もいくつかあった。だが、そこまで考えておかないと、アメリカ国内だけでも際限なくXX婦の像が出来ていくだろうし、アメリカに我が国を誤解させ誤認識させる事態が訪れるかも知れないのだと思っている。

昨日の官房長官の談話のように「不満だの不適切である」と穏やかに言うのではなく、シンシアリー氏の指摘のように「真っ向から言うべき事を言って置く」べきであり、松木氏も(私の持論と同じで安心したが)指摘されたように「嘘も百編言えば本当になってしまう」のである。

このように過ごしている間に朝日新聞があの二面にわたる「事実誤認」を認めた記事があったと知ったのは夕方になってしまった事態だった。言うなれば "Better late than never" かなと思った。ではあったも、国を貶めた許しがたい新聞である。記事を知らなかったことは「朝日を読んでいないのだから仕方がない」という無理な弁解をお許し願うしかない。

田中将大の練習再開に見るアメリカ式合理主義

2014-08-06 07:37:58 | コラム
アメリカは異文化の世界だ:

個人か球団の何れを優先して考えるべきか、そこが問題だろう。そこに落とし穴があるのかも知れないのだ。

昨日からマスコミがNYヤンキースの田中将大が投球練習を再開したと大騒ぎである。無事に来月初旬の現場復帰を果たせれば大変結構なことであろうとは思う。

あの様子を見るにつけても思い出すことがある。それは、W社第8代のCEO・ジョージが国内の何処に出張するのにも社有のジェット機を使っていたことで、確か自宅には所謂ヘリポートがあって、そこからシアトル空港内の自社の基地まで移動していたことだった。そこの格納庫には数台の社用ジェット機もヘリコプターも数機置いてあった。

この状況を我が国では屡々「アメリカの大手企業は利益が挙がっていて贅沢をしている」と捉えられていた気がする。かく申す私も初めて社用機を利用した時には「凄いものだな」と感激していた。しかし、上司や同僚には「それは大きな誤解であり、誤認識だ」と批判された。

即ち、1970年代後半でもでも「CEOの年俸を時給に換算すれば約3万円になり、その高給者を空港でチェックインさせるために1~2時間を浪費するのは経費の無駄遣い」だからだというのだった。私は「なるほど、これがアメリカ式合理主義かな」と思って承っていた。我が事業部でも、お客様を200キロ南の工場を日帰りでご案内する時には、時間当たり数百ドルの費用を負担してヘリコプターを利用していた。

さて、田中将大である。彼は右肘の故障で約6週間離脱する見込みと聞いている。検索すれば彼の年俸は約23億円、日給換算で440万円、時間給ならば18万円強となる。それにアメリカは広すぎるので、鉄道網が発達していないので、意外に交通の便が悪いのだ。そこを自家用機で補っているだけだ。個人でも小型機を持つ者は多い。

このようなW社CEOの例を当て嵌めれば、ヤンキースは田中の故障で2億円近い費用を失っていたことになる。それでは、ヤンキースが多くの主力投手を故障で休ませている状態であの成績不振では、田中の早期復帰を目論む訳だと思う。

しかし、田中がどのような内容で契約しているか知らないが、彼の年齢ならばこれから先に少なくとも5年、いや10年は現役でやっていられるだろう。それならば自分の将来を考えて、1~2週間を焦って復帰することはないのではないかと考えてしまう。即ち、故障者リストに乗ってしまったことで謝罪した我が国独特の麗しい感覚に囚われて、もしもティームの為を思っているのだったならば、再検討の余地があると思う。

それは、もし復帰を焦って、再度故障するとか、故障以前の力を発揮出来なかった場合には、その不首尾は全面的に彼の責任とされ、球団側が救いの手をさしのべない危険性が高いと、経験上も言えるからだ。彼のアメリカでの野球人生は未だ1年目だ。あの国では先ず「自分」だけのためを優先して良く考えねば、あの異文化の世界では個人の不利になる危険性が高いのである。