矢張り最大の違いは国土の広さか:
俗説かも知れないが「我が国の土地の約70%以上が山か丘陵で平地は僅か。その中でも住みやすいところが太平洋岸に集中」と言われている。私はこの言い方でアメリカ人に両国間の違いを説明し、だからこそ太平洋岸が住むのに最適で自然に東京のように人口密度が高くなるのだと解説していた。
その70%には十分に管理されていない山林が多くあるところに、問題を生じる余地があると言えるのではないのか。一方、北米大陸にはロッキー山脈を除けば意外に山や丘陵が少なく、居住地向きなところが多いと感じていた。換言すれば、平野が限りなく広がっているとでもなるか。
嘗て、唸声さんに計算して頂いたことがあったが、W社が保有する森林地は約700万エーカー(その頃は680万)。1エーカーが約1,200坪で、四国より広いとか。これまでに何度か指摘したことで、ワシントン州シアトルの南約40キロにあるW社本社からヘリコプターで1時間南下しても、州内の自社の山林の上を出て行かない。尤も、一部は州有林だが、それが何処でどのように区分されているかは上空からは解らない。故に、州内のあの辺りでは空気が綺麗な訳ではと思うこともある。
余談かも知れないが、木材資源が紙パルプ産業の乱伐で何時かは枯渇するとの説を信じておられる方には、このヘリコプターのツアーにご案内すると、先ず100%その説の誤りを理解していただけたものだった。
その森林の管理は実際に山を林道(logging roadと教えられた)を車で登って伐採している現場を見ないと「林業は産業なんだ」とは理解できないと思う。私はお恥ずかしながら、自分の会社の伐採した丸太を林道に止まっているトラックに乗せるまでの作業と工程を見て、その規模と意外なほどの合理性に驚かされ、自らの無知を恥じた。
また、最初に転身したM社ではカナダBC州のパルプ工場に行って最初に見学させられたのが、ごうごうと音を立てて操業している製材所だった。そこで発生した残渣チップと大鋸屑等もがパルプの原料になるのだと教え込まされたのだった。即ち、パルプ工場は製材所の副業ではなく製材をやらねばチップが出で来てこないということだと知るに至ったのだった。
ここまでで言えることは、北米大陸ではあの広大な土地で林業も農業も展開するので、その他の産業でも規模が我が国と違い過ぎるということだろうか。この広大な土地があり、地価が我が国とは比較にならないほど低いことが、アメリカとカナダが持つ優位性だと思う。因みに、ヘリコプターは1時間で200キロは飛んだと聞かされたのだが、その真下の5号線を車で走ると、約3時間かかったものだった。
在職中はこの200キロ離れた工場と本社の間を何度も車で日帰りで行ってきたものだった。私は運転できないから別だが、その400キロも走って何と思わないアメリカ人たちの体力には感心するだけだった。日帰りという意味は、一旦出社してから工場に出掛け、帰ってきたまた仕事に戻るか、案内したお客様と夕食後に野球を見に行ったりするのだ。自慢する気もないが、この工程を共にしていた私も大変だった。
俗説かも知れないが「我が国の土地の約70%以上が山か丘陵で平地は僅か。その中でも住みやすいところが太平洋岸に集中」と言われている。私はこの言い方でアメリカ人に両国間の違いを説明し、だからこそ太平洋岸が住むのに最適で自然に東京のように人口密度が高くなるのだと解説していた。
その70%には十分に管理されていない山林が多くあるところに、問題を生じる余地があると言えるのではないのか。一方、北米大陸にはロッキー山脈を除けば意外に山や丘陵が少なく、居住地向きなところが多いと感じていた。換言すれば、平野が限りなく広がっているとでもなるか。
嘗て、唸声さんに計算して頂いたことがあったが、W社が保有する森林地は約700万エーカー(その頃は680万)。1エーカーが約1,200坪で、四国より広いとか。これまでに何度か指摘したことで、ワシントン州シアトルの南約40キロにあるW社本社からヘリコプターで1時間南下しても、州内の自社の山林の上を出て行かない。尤も、一部は州有林だが、それが何処でどのように区分されているかは上空からは解らない。故に、州内のあの辺りでは空気が綺麗な訳ではと思うこともある。
余談かも知れないが、木材資源が紙パルプ産業の乱伐で何時かは枯渇するとの説を信じておられる方には、このヘリコプターのツアーにご案内すると、先ず100%その説の誤りを理解していただけたものだった。
その森林の管理は実際に山を林道(logging roadと教えられた)を車で登って伐採している現場を見ないと「林業は産業なんだ」とは理解できないと思う。私はお恥ずかしながら、自分の会社の伐採した丸太を林道に止まっているトラックに乗せるまでの作業と工程を見て、その規模と意外なほどの合理性に驚かされ、自らの無知を恥じた。
また、最初に転身したM社ではカナダBC州のパルプ工場に行って最初に見学させられたのが、ごうごうと音を立てて操業している製材所だった。そこで発生した残渣チップと大鋸屑等もがパルプの原料になるのだと教え込まされたのだった。即ち、パルプ工場は製材所の副業ではなく製材をやらねばチップが出で来てこないということだと知るに至ったのだった。
ここまでで言えることは、北米大陸ではあの広大な土地で林業も農業も展開するので、その他の産業でも規模が我が国と違い過ぎるということだろうか。この広大な土地があり、地価が我が国とは比較にならないほど低いことが、アメリカとカナダが持つ優位性だと思う。因みに、ヘリコプターは1時間で200キロは飛んだと聞かされたのだが、その真下の5号線を車で走ると、約3時間かかったものだった。
在職中はこの200キロ離れた工場と本社の間を何度も車で日帰りで行ってきたものだった。私は運転できないから別だが、その400キロも走って何と思わないアメリカ人たちの体力には感心するだけだった。日帰りという意味は、一旦出社してから工場に出掛け、帰ってきたまた仕事に戻るか、案内したお客様と夕食後に野球を見に行ったりするのだ。自慢する気もないが、この工程を共にしていた私も大変だった。