新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

6月30日 その2

2015-06-30 14:15:42 | コラム
新国立競技場建設問題は"It’s all Greek to me."だ:

これは「チンプンカンプン」という英語の表現である。先程テレ朝で大谷昭宏がギリシャの支払い不能問題を論じてこのGreekを引用していたが、私はこれが国立競技場建設問題にも当てはまると思っている。

先ずは何故政治家が多く集まって論じているのかが解らない。彼等は政治のことだってろくに解っていないのに、何で競技場や建設の技術や費用を物知り顔で討論し決定しようとするのか。しかも、下村文科相はゼネコン2社ほどと建設費用等を話し合っているといったような報道があった。奇怪である。国立である以上国事行為の筈だから、随意契約になりかねないし総額を決めかねない行為が許されるのだろうか。(指名?)競争入札であるべきでは。

建設費、就中材料費と人件費が高騰することは以前に指摘したし、子供でも解っていたこと。今更予算を増額すると言いだしたのも奇怪だし、誰がそれを決定する権限を持っているのかも判然としないのはおかしくはないのか。政治家は幾らかでもこの件に絡んでその設立に功績があった関係者として後世に名を残そうとでも企んでいるのかと問い掛けたくなる。

コンペとやらにして採用された設計も奇怪なのは言うまでもない。ここまで煮詰まれば国費を投ずる以上幾らかでも倹約する方向に持って行くべきではないのか。これまで開催した各国で奇を衒ったかの如き主競技場を造ったからと言って、我が国が「斬新さ競争」に加わるのは愚策だ。極常識的なデザインで良くはないのか。斬新な外観の競技場で桐生君でも走らせば新記録が出るとでも言うのか。

競技場の中味即ち、フィールドとトラックと芝生、観客席を古き国立競技場より幾らかでも良いものにすればそれで十分だ。委員連中はあの競技場でサッカーやフットボールを見た経験があったのか?無しで論じているのだったら漫画だ。観客席の勾配の緩急の件は既に論じた。こういうことを承知しているのか。

森元総理が早稲田でラグビー部に在籍したことがあるようなので、何かといえば19年のラグビーW杯に間に合わせるという話が出てくる。これもおかしい。何で彼の顔を立てる事に気を遣うのか。間に合わねば他に使えそうなサッカー場や陸上競技のトラックを付けてある国体等を開催した競技場が全国各都道府県にあるではないか。国立でないと問題でも生じるのか。何方かの面子の問題か?

冗談半分だが、この際政治家もゼネコンも全て手を引いて、いっそのことJリーグを成功させ、読売ヴェルディー問題でかの渡部恒雄氏を抑えきった、混乱の極みにあったバスケットボール協会を立て直したサッカー界というか協会の大御所、川淵三郎氏に総指揮を委ねたらどうだ。森喜朗氏の大学の先輩でもあるし適任ではないかね。


6月30日 その1

2015-06-30 08:41:26 | コラム
長時間の外出は6ヶ月半振りだった:

28日には4月の染井墓地への墓参以降で最長の時間且つ最大の距離の外出をして。物心ついてから80年近い東京都内をここ百人町から代々木上原駅付近の往復、更に築地往復と、診察と治療に昼食の時間を含めれば5時間はアパートを空けていた。お断りして置くが、安全を期して公共交通機関を利用せずに愚息の運転に依存していた。

私には行く先々の風景が目新しく感じられ、「ここにはこんなビルか高層アパートが以前からがあったかな」と感じられるほど乱立(林立)し、嘗ては「この建物が見えるから今はどの辺りを走っている」という英語にすれば”landmark”のような目印がなくなってしまったと痛感した。

出だしで通ったのが東新宿の明治通りだったが、この辺りは歌舞伎町に目下建設が進んでいるアパホテル等を筆頭に所謂「シティホテル」ではない言わば中間かそれ以下のホテルが驚くほど増えていた。これは巷間伝えられている中国人等の観光客が急増しホテルというか客室が不足している傾向を表しているのかと思って見ていた。その先には東京オリンピックを当てにしているのだろうが、果たして歌舞伎町に滞在したお客様が感激するのだろうか。

在職時にノースウエスト航空(現在のデルタ)から”Letts”の大きなダイアリーを貰っていたが、そこには「東京は世界中で最も”ugly”(ビルが無計画に乱立する不格好なとでも言いたいのか)な都市という記述があったのを思いだした。都内には宮城を中心に道路が放射線状に出て行っているという江戸時代からの特徴があるので(パリだって同じではないかな)大きなビルが皆バラバラの方角に向いていると、今更ながら痛感した。

又、何とか半年前の記憶を辿ると、「ここにはこんな店があったのかな」と疑わせてくれたほど変化していた。この現象が景気の移り変わりなのか、世の中の変化の速さなのかは俄に判断出来なかった。確かだと思う事は、車が通れる通りには喫茶店が減ってしまった点だろうと思う。それほどスターバックスやタリーズや、ドトールが目立つということであるか。因みに、国際医療研究センター病院の1階には最近になってタリーズが入っている。

築地の場外では昼食のために車を降りて歩いてみた。この行動は9ヶ月振りくらいだったかも知れない。矢張りと言うべきか何と言うべきか、日曜日だったためか、外国人それも中国語系を喚き散らしていた連中が多いのが目立った現象だった。スペイン語と思わせる外国語を話していた白人もかなり多かった。その大混雑の人の波をかき分けて目指す”すし三昧”に到着すればそこには長蛇の列があった。

私は外国からの観光客を数多く誘致して外貨を稼いで景気振興策に貢献させいという政策をそれほど熱烈に支持する気はない。中国を始めとするアジアとそれ以外の景気と治安が安定しない国へのヴィザ発行を緩和すれば「世界で最も治安が良く、食べ物が美味く、外国人に優しく、水道水を安心して飲めるという有り難い国に住んで食と職にありつこう」と計画する者が増えて当然だ。それを歓迎するほど我が国はお人好しでは困るのだ。

現にヴィザを緩和されて我が国への観光客が増えた東南アジアの親日的な某国からは、観光した後に行方不明になった数があっと言う間に数千人に達したという話しも聞こえている。

この外出も車に依存したために、歩いたのは築地場外での僅かな距離だったので、おっかなびっくりだった病み上がりの私にも、水分補給も怠らなかったので、大した疲労感は残らなかった。今後もこの経験を基に油断することなく暑さ対策も十分に講じて外出しようかと考えているところだ。