新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

我が国のサッカーの危機を招いたのは誰だ

2015-08-10 09:10:07 | コラム
東アジアの4ヶ国中で最下位だったのは危機ではないか:

実は、昨夜中国と引き分けた試合は体調の不備で見ていなかった。そこを乗り越えてまで見る価値がないとまで考えさせた我が男子代表の現状は余りにも情けない。この大会には既に再開されている欧州のリーグと時期が重なるようで、国内組だけで出ていったところに先ず問題があると思う。協会の不手際ではないのか。

それは何度か指摘してきたJリーグそのものが決してアジア内でも高水準にはなかったと図らずも立証したことが最大の事件だろうと思う。その背景にあることがあのリーグで優勝することが第一義的な重要度になってしまい、小器用に国内向けにのみ通用する若者が育った事実がある。また、消息通によれば、「マスコミが囃し立てる高校の全国大会は最早Jリーグの下部組織からは誘われない言わば落ちこぼれの集団の大会に過ぎない」のだそうだ。

しかも選手たちに気の毒なことは協会が如何なる根拠と信念を持って外国人監督を招聘するのか知る由もないが、順序不同で言えばドイツのクラマーに始まって、フランス、ブラジル、イタリア、メキシコと主義・主張と技術水準が異なる国から頻繁に呼んできて異なる指導をされ、異なる戦法を教え込まれては代表に選ばれた者たちは混乱させられるだろう。首尾一貫していないと言いたい。

現在のハリルホジッチ監督はボスニア・ヘルツェゴビナ出身だそうだが、フランス語と思われる言葉で話している。私は海外のサッカー事情には暗いが、ハリルホジッチ氏の名前というか盛名を聞いたことすらなかった。即ち、またぞろ宗派が異なる指導者を連れてきて、習い覚えたJリーグ用の技術を改めよと指導されているとしか思えないのだ。選手たちもお気の毒ではないのかな。

今回も最下位となったことで監督非難の声が上がっているが、国内組だけで1年前の指導者とは違うサッカーをやらせて結果を求めるのは一寸酷ではないのかな。監督も就任後の短期間にリーグ戦だけを見て回ってロバの中から駿馬を見出せと望まれても無理がありはしないか。しかも結果的に選んだのがロバばかりにしか見えないのは彼の責任かも知れないが、もう少し長い目で見て上げる必要もあるかも知れない。だが、次回のW杯の予選は待っていてくれはしないのも難問である。

前々任者のザケローニは香川を本田の使いっ走り的に使って伸びかけた才能を無駄にしたし、結果的にはその任にあらざる本田を中心にしたティーム構成にしたためにW杯予選リーグも突破できない結果に終わり、海外で伸びてきた内田、長友、岡崎等を無駄遣いしてしまった。また我が国ならではの技巧の持ち主・遠藤保仁をアギーレ監督が外したためにFKやCKの優れた蹴り手がいないティームを残して去って行った。

これらの不安定な結果を招いた責任は私は協会にあると思う。当時の担当だった原博美(だったか?)は早稲田の大先輩に「サッカーは上手かったけれど」と酷評されたのを直接に聞いた。何度も同じ事を言うが、Jリーグで勝つこと即ち小成に甘んじようとする選手を量産した結果を招いたのは協会ではないかと言いたい。マスコミもそれを煽った。

あの正月の大会でマスコミが褒めあげた者たちの中で何名がJリーグの一流選手になれていたか、何名が代表に選ばれたか、もうソロソロ誰かが真正面から声を上げる時が来たのではないのか。最後にもう一つ偏見?を述べれば、甲子園野球に出てくる者たちの体格がサッカーのものたちよりも優れているとしか思えないのだ。

目下マスコミが大騒ぎする早実の大柄の清宮の父親のラグビーの大監督・清宮克幸氏は「何故ラグビーをやらせなかったか」とのマスコミの問いに「ラグビーは金にならないから」と答えていた。女子代表に入った有吉はサッカーでの収入は皆無だそうだ。その辺りにも野球偏重のマスコミにも問題があると思えてならない。