新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

1月2日 その2 サッカー界に奮起を促したい

2016-01-02 17:00:00 | コラム
正月2日は箱根駅伝とラグビーだった:

当方はそもそも箱根駅伝を否定するというか、これを日テレと読売が持て囃し過ぎる為に我が国の男子のマラソンが世界から置き去りにされている最大の原因だと見ているので、長閑な正月の時間つぶし程度の興味と関心しかない。但し、マスコミが不当にチヤホヤするだけの理由で、偏見のように嫌っている大学もあるが、その2校は前半を終わったところで遺憾ながら上位10校に入っていた。

その駅伝が終わらないうちに大学ラグビーの準決勝戦、東海大対明治大と帝京大対大東文化大の試合が始まったので、そちらを主体にして観戦することに切り替えた。そこで何も事改めて言うことでもないのだが、我がサッカー選手たちと比較した場合にラグビー、特に東海大と帝京大の選手たちの体格の良さと言うか、適切なウエイトトレーニングで必要な筋肉を十分に鍛え上げてあり、その優れた身体能力とともに「サッカーの全日本代表たちの体格が如何に貧相か」と痛感させてくれたのだった。

東海大の場合はフットボール部との交流もあると仄聞しているが、優れた体格に鍛え上げた為にそれに伴って精神力も向上し、我が国古来の?精神主義尊重の時代から脱却できているような点は、サッカー界の指導者たちに参考にさせたい思いがあった。現に、東海大は前半の劣勢をゲームプラン通りに(?)後半に至って衰えない体力に裏打ちされた精神力で、善戦健闘してきた古き良き時代のラグビーの象徴的存在だった明治大を押し切って勝利してしまった。

次に登場した帝京大も大学選手権を6だったか7だったかの連覇中であることを如実に示す鍛え上げた体格と身体の力で、大東文化大から10本ものトライを奪って快勝した。ここにも素人にも一目で解る帝京大の選手たちの優れた体格が大東文化大とは歴然とした差があり、どれほどの練習量を積んできたかを知り察した。私が見てきた限りでも高校からラグビー部には良い体をした子供たちが集まっており、それを大学で適切なウエイトトレーニング等で鍛えていくのだから、W杯に行って外国勢にも当たり負けしなった基礎体力が出来上がっていたのだと考えている。

その点からサッカーの日本代表男子やJリーグの選手たちを観察すると、如何にもほっそりとしてスマートだが、常に欧州や南米勢に当たり負けしてしまうことが多いのだ。そこをより詳しく言えば、昨年末に何処かの局で見たW杯代表のラグビーのFWの一員だった者が「確かに南アの選手たちに当たられた時は痛かったが、あの練習で鍛え上げてあったので当たり負けすることはないとの自信はあった」と述べていたのが印象的だった。事実、ヴィデオテープで見てもあの南ア戦ではほとんど当たり負けすることなく、寧ろ10番を付けた南アとしては小柄な選手などは何度もTBの立川に仰向けに引っ繰り返されていた。これが鍛えぬいた練習の成果だというのだ。

私はサッカーの選手たちには必要最低限の身体能力があるとは見ているが、遺憾ながら必要なウエイトトレーニング等で十分に鍛え上げられていないのではないかと危惧する。その点では、あるフットボールのXリーグのトレーナーを務めている私の通っていたジムのインストラクターが「敢えて」と言って「鍛え方が不十分と言うかトレーニングの方法を誤っていないか」と指摘していた事実がある。

そういう視点から本日の大学ラグビーを観戦していると、サッカー界に奮起を促したい気分になったことと、何となく身体能力に優れた者たちを野球やラグビーやフットボールに持っていかれているのではないかと考えさせられた。何を言うかとお怒りの方は「香川真司君の体格を見て世界の何処に出ても遜色ないとお思いですか?」と問いかけたくなる。比較の対象を本田圭佑に替えても同じだろうと思うが。

人工知能

2016-01-02 15:20:20 | コラム
何れは人間の存在がロボットに置き換えられてしまう:

これは正確ではないかも知れないが、かのホーキング博士がロボットの普及が行き着くところは「人間が不要になる」と指摘した言葉であると、1日夜のテレビ東京で日経新聞の専門の記者が述べていたことだ。これは同時に今や普及しつつある「人工知能」(=AI→Artificial intelligence)を指しているとも解釈できるのだ。「人工知能」即ち、近頃頻繁に聞く"AI"とはWikipediaには

<人工知能(じんこうちのう、英: artificial intelligence、AI)とは、人工的にコンピュータ上などで人間と同様の知能を実現させようという試み、或いは ... 従来からのAIは、現在では機械学習と呼ばれている手法を使い、フォーマリズムと統計分析を特徴としている。

と解説されている。私にも解りやすかった実用例には、長崎のハウステンボス内にある「変なホテル」のフロントデスクに設置されているロボットがチェックイン業務をこなしているものがある。実は1996年に私が紙パルプ業界の専門誌に4年間コラムを担当していた際の記念すべき第1回目を「何でもありの時代」と題したように、あの時から既に人間が考え得る全てのことは、単にICT化の進歩・発展だけではなく、想像も出来ない、夢にも思わないことが現実になってしまう時代が到来するたことを予感して書いたのだった。

その典型的な形の一つが"AI"であり、俗っぽいところでは如何なることでもスマートフォンの操作で済んでしまうような家が出来たり、ハッカーがあらゆるファイヤーウオールを突破して侵入していくのが常識になってしまった時代の到来でもあるのだと思っている。

昨夜のテレ東の番組では「なるほど、時代はここまで来てしまっていたのか」と痛感させられたし、必ずしも人手不足でもない我が国でホテルのフロントデスクの人員をロボットに置き換えることが本当に時代の先端を行くAIの活用の仕方なのかと、考えさせられてしまった。と言うよりも、現職を離れて早くも22年目ともなれば思わぬところで大いに啓蒙されたと、テレ東と日経新聞に感謝すべきだと思って就寝したのだった。