新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

北朝鮮に更なる制裁を

2016-01-07 08:44:13 | コラム
制裁がどれほどの効果を生じるのか:

今回の北朝鮮による水爆(なのだろうか)の実験で早速我が国の中には「一層の制裁の強化」が唱えられ始めた。我が国の現行憲法の下では、何か北朝鮮に思い知らせる手段があるとすれば、これくらいしか打つ手はないのであろう。更に、北朝鮮に対して経済的その他の制裁を強化してくる国もあるのだろうが、それがどれ程の現実的な効果があるかについては、私は極めて疑問だと思っている。

確かに北朝鮮の経済は逼迫しているだろうし、人民の中には極貧の如き生活を強いられている者も多いのだろう。だが、金正日の頃から現在の金正恩に至る金王朝が制裁により困窮したとのニュースに接したことはない。換言すれば先進資本主義諸国による制裁は、金王朝を含めた指導層にとっては「何処吹く風」のようなものでしかなないのではないのかと、私は考えている。制裁により生活を脅かされるのは一般の北朝鮮国民に過ぎず、金正恩にとっては他所事なのではないかとすら考えてしまう。

また、北朝鮮はUNの一員ではあっても"Security Council"が何を言おうと、これまでの色々な場での発言から考えても解ることで、一向に意に介さないだろうことは容易に想像出来るではないか。即ち、中国と言えども制御しかねている金正恩以下の北朝鮮の首脳部に反省させ、「今後は核実験は致しません」であるとか「これからはSecurity Council"様の決議には従います」などと言い出すとは到底考えられないのではないかと、私は秘かに懸念しているのだが。