新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

あれやこれやと思うこと

2018-12-21 16:04:33 | コラム
雑感とでも言おうか:

ゴーン氏再逮捕:

裁判所がゴーン氏の拘留延期を認めなかったことで「すわ、保釈か」とマスコミが騒ぎ立てていた。マスコミの一部が裁判所は「外圧に屈したか」と報じたカルロス・ゴーン氏は、再逮捕で一件落着でおかしければ、騒動は収まった感があった。本21日の午前中は病院と調剤薬局と回っていた為に、スマホのような近代文明の利器を持たない当方には事態の進展が解らなかったのだった。

私は特捜部がそこまで踏み切った案件である以上、仮に国内のデモ騒ぎで揺れているフランス政府から本当の圧力があったとしても、そんなものに屈したり譲歩している場合ではないと思う。ゴーン氏に一時期に危機に瀕していた日産自動車を救済して合理化した大きな功績があったにせよ、我が国の法を犯していたのであれば、その通りに裁いていくべきだと考えている。

勿論、特捜部が全員で総力を挙げて努めたとしても、有罪判決を獲得できる可能性は飽くまでも50対50だろうと思う。だが、そこで屈していては何にもなるまいと見ている。我々一般人にはこれから先の推移をジッと見守っていくことしか出来ないのだ。

読売の内海投手が西武に:
これは読売がFA宣言した西武の捕手の炭谷銀仁朗を獲得したことの人的補償での移籍であるそうだ。私が興味を感じた点は、西武の辻監督は早くから炭谷の穴埋めに内海を貰うと考えていたと言っていたことだ。読売巨人軍嫌いの私は昨年から「近い将来に伸びしろがない者の一人として内海などは大竹や杉内と共に戦力外にすべきだ」と善意から勧告してやって来たのだった。

その西武は菊池雄星がアメリカのMLBに行ってしまうことになって左投げの投手が不足するので、その経験を評価して内海を取ることにしたと言う。だが、それほど上手く行くものかと疑問に思っている。プロテクトのリストから外していた読売側は投手陣でも若手に人望があって云々と言ってはいるが、内心では「厄介払いが出来た」とでも思っているかも知れないと疑っている。だが、もしかして往々にして起きる「移籍させられた年には活躍する」というような線香花火的なことが期待できるかも知れない。

ソフトバンクの株式上場:
意外にも公開価格を下回っていたと報じられた。私は以前からソフトバンクと言うべきか孫正義氏と言うべきか知らないが、この会社には経営の危険性を孕んでいるという説を半分以上信じても良いかと思って眺めてきた。それは常にメデイアが採り上げる16兆円余の有利子負債がある事だ。それほど借り入れていることは貸してにもその価値を認めているという「コインの表側」があるということかも知れない。だが、大胆に手を広げすぎているように見えるし、NPBのホークスでの選手たちの高給も群を抜いているので、負債を抱えた会社がすることかとも疑問視してきた。

そこに今度は株式上場の直前に華為の問題が生じた。お抱え球団のホークスの帽子にはHUAWAIのロゴマークまで入っている入れ込みようだった。これはもしかすると華為が大得意先に敬意を表したのかも知れない。と言うことは、ソフトバンクはそこまで携帯電話の基地局用等に華為に依存してきたことだ。ここを如何にして乗り切っていくかに孫正義氏独特の経営手腕が何処まで発揮されるかには関心を持って見守っていきたい。

同じような多角的経営で手腕を発揮しているオウナーが君臨するグループに「楽天」がある。ここでは三木谷氏が矢張り異能を発揮してEコマースを中軸に成長してきた。そして、孫正義氏の一枚上手というか一歩先を行ってプロ野球だけではなくJリーグのテイームを持ち、そこには外部から見れば「金に糸目をつけない」式にドイツとスペイン代表の世界的選手を3人も獲得する力の入れようだ。私はそこまでの補強が来シーズンに花が咲くとも思えないのだが、如何なものだろう。

私は寡聞にして楽天については経営上の問題点があるという話は知らない。ではあっても、三木谷氏が孫正義氏と共にスポーツの振興に力を注いで下さるのは有り難いことだと、一人静かに感謝している。