やる気を示す言い方:
先ほど「トランプ大統領が一般教書演説でメキシコ国境での壁の建設に固い決意のほどを示すのに“get it built”と言われた」と指摘した。私はこの“get it 過去分詞(=past participle)”という言い方が「やり遂げる」という意志を示すものだと上司との会議中に教えられたのだった。
それは、1975年辺りだったと記憶するが、東京に来ていた上司がかなり実行が困難だと思われることをやれと言いだしたので、難しいなと思って何気なく“I will try to see what I can do about it.”と深い慮り無しに答えてしまった。すると上司は不愉快だという表情で「それではやる気がないということになる」と言った。彼は更に「やり遂げますという意味で“I’ll be sure to get the job done.”と答えて欲しかった」と言ったのだった。彼は「これがやり遂げるという意思を表す言い方だ」と念を押してきた。
私は「なるほど。そういう言い方に違いがあるのか」と勉強をさせられたのだったし、その難題に取り組まねばならないと解ったので、上司の帰国後に挑戦して何とかやり遂げたのだった。正直に言えば、このような英語の微妙な表現の違いなどは、こういう機会がなければ中々掴みきれないだろうと思っている。こういう経験があったから、トランプ大統領の“I will get it built.”は「この公約を何としてやり遂げるぞ」という意志の強固な表明だと思って聞けた次第だ。
なお、「このやり遂げる」と言う時に“I’ll work hard to get the it accomplished.”などといったような応用編もあると思うので、使ってみようと思われる方はその場その場で、前後の言葉や目的や過去分詞を入れ替えていけば、広い範囲の表現が可能になってくると思う。だから言うのだが、「単語を覚えるのではなくて、文章を流れのままで記憶して、その文章に中で言葉を入れ替えて応用編がで創れるように勉強しよう」というのが、私の主張する英語の勉強法の一つだ。