新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

6月1日 その2 新型コロナウイルスの影響の考察

2020-06-01 09:39:04 | コラム
企業社会への影響を考えれば:

昨5月31日の論じ方はやや遠慮気味だったので、今回は私独得の悲観的な要素を採り入れて「新型コロナウイルスが与えるであろう好ましくない影響」を考えて見ようと思う。いきなり結論めいた事を言ってしまえば「企業社会の形態が変わってしまうだろう」という辺りになると思う。

既に一部のテレビ局が取り上げていたが、テレウワーキングなる手法を採用した会社では、全社員が一斉に出勤する事がなくなったので事務所の面積を縮小できると解って、約3分の1を解約したという例があった。このニュースの扱いは至極アッサリしていたが、これは由々しき事になりはしないかと思って聞いていた。それは、このテレウワーキングを採用しているのは全体の15~16%だったかと報じられているが、おしなべて大手が多いのである以上、それが定着すれば、この事務所の面積を縮小する傾向は広まっていく事は十分に考えられると思った次第だ。

その出勤せずに仕事をするという手法の負の影響は、多数のオフィスビルを運営する大手不動産会社では、遅かれ早かれ出てくるのではないのかという事だ。それだけではなく、既に中小の会社でも倒産が増えている状態であれば、悪影響は何も大手不動産会社だけの問題ではないと思って、テレウワーキングなる手法の普及の報道を聞いていた。

次に不安材料だと感じている事は、昨日も少しだけ採り上げた「我が国の会社組織ではアメリカ式と比較した場合に、過剰な人員を抱えているのではないか」という点だ。これは簡単に言ってしまえば「長い間に生じた我が国とアメリカの企業社会における文化の違い」で片付けられるかとは思う。だが、両国の会社を経験して実感してきた事は「個人の力量に依存するアメリカ式で働いてみると、アメリカでの1年間の物理的な労働量だけで比較しても、我が国での経験の5年分くらいに相当する」という違いだった。

それは「事業部長が持つ人事権で必要に応じて実務経験者を話し合いで中途採用し、一片の職務内容記述書を与えてその能力と経験を信じて働かせるのがアメリカ式」なのだが、一方の我が国では「大学の新卒者を定期採用し教育し育てていき、ある程度までは年功で出世させていき、皆で助け合いながら一丸となって会社の為に働く」という方式であり、上に行けば部下の指導にも気を配り、同僚が多忙であれば相互に助け合うという美風がある。アメリカ式には極めて希薄な「チームワーク」は尊重されている。私はアメリカの会社で他人を育てるなどと気を遣った事はなかった。

我が国の方式では正式な担当者には手足となって動く、言わば助手的な者が配属されている例が多いと思う。アメリカにはこういう考え方はない。ある時に私の本社にいる直属の上司が極端に多忙日本市場に十分に時間を割けないという事態が生じた。そこで東京駐在の副社長が本部の副社長に彼にアシスタントを付けるべしと提案した。上司の反響は凄まじかった。「東京に副社長も君も、私の地位を奪いかねない助手を付けろというとは何事か。不当な介入だ」と怒鳴り込まれて撤回の止むなきに至った。これが個人の力で進めるというアメリカ式の考え方を端的に表していると思う。

ここで何を言いたいのかと言えば、これまでに皆で助け合いながら共通の目的の為に一丸となってチームワークを発揮してきた手法を配して、アメリカ式の個人の力を伸ばして、良く言えば「少数精鋭」で仕事を進める事を考えても良い時期に来たのではないかという事。しかも、そう考える前にテレウワーキング方式を採用してみれば、少数(の精鋭)で事が済んでしまうかも知れないという壮大な実験を開始したのではないのかという事。即ち、遅かれ早かれ人員整理の方向に進むのではないかという事。これも由々しき問題となるのではないかと考えている。

「現職を離れて26年も経ったお前に何が解るか」と言われるかも知れない。だが、この時代では私のPCにも何時の間にかGoogleの“Meet”というアプリというのかが入ってきていたし、Skypeだって入っている。私は「電話で失礼します」という、必ず先方様にお断りして仕事の話をするのが礼儀作法だった時代に育ったので、インターネットでの会議や打ち合わせやテレウワーキング方式が永久に定着するか否かなどは解らない。しかし、それでも相互に理解し合って事が進むのであれば、ビジネスの進め方は変わって行ってしまうのではと見ているのだ。

このような変革が順調に進む事は、私が再三再四貶してきたマスメディアの感情論でしかないと看做す「レストランや居酒屋が自粛の要請によって苦境に立たされているが可哀想だ」というのとは、全く次元が違う話である。私がこれまでに何度か採り上げた「新型コロナウイルス制圧対策が終わった後に世の中が如何なる変化を遂げているだろうか」という中の最も重要な問題になっていくだろう「如何に経済を回すか」を支配する要素だと思っている。大手企業も中小も、如何なる経営の形態で生き残っていくかという問題だと思うのだ。


迷惑メールに襲われて

2020-06-01 09:34:56 | コラム
迷惑メールが遂に100本を超えた:

先週の初め辺りから送信者が外国人の女性の名前になっていて、内容は猥褻なものが日本語書かれている迷惑メールを、OCNの迷惑メールブロッキングサービスで食い止めてくれるようになってきていた。だが、この迷惑メールは日を追って急増し昨5月31日には97を記録し、100本の大台突入は目前かと思っていた。すると、矢張り今朝はPCを起動してみれば“112本”となっていた事が判明した。ご苦労様な事だと思うが、最早一々削除するのも忌々しいので、告知のメールを一気に削除するようにした。

この手の事に詳しい畏メル友のRS氏によれば「機械的に操作しているの」のだそうだが、送信している者か連中か知らないが、朝の一時を浪費させられるのが腹立たしい。中身は読んでいないが、OCNの告知のメールでは冒頭の部分は解るのでインチキだと判明する次第。尤も、猥褻なもの以外にも偽物の時計を買えとか、アマゾンの登録内容がどうしたとかいうのも少しは混じっている。こういうメールは私以外の方には来ていないのだろうか。何れにせよ、OCNは月額¥600に見合う仕事はしてくれていると思う。