新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

6月16日 その3 私が薦める英語の勉強法

2020-06-16 10:06:06 | コラム
“plagiarism”で行こう:

何の事かと当惑されるかも知れないが、ジーニアス英和には「(他人のアイディアの)盗用、剽窃」とある。下世話な言葉にすれば「パクる」事なのだ。これでも未だ何を言いたいのかハッキリしていないと言われそうだ。

そこで、より具体的に言えば、私の年来の持論である「アメリカ人でも誰でも英語を母国語とする者と接触していて、あるいは会話をしていて、あるいは交渉を進めていて、あるいは友達付き合いをしていて『こういう時にはこのように言うのか』であるとか『なるほど、こういう簡単な言葉で表現するのか』と感心するか恐れ入った場合には、何とかしてその表現を記憶しておき、英語の表現の小引き出しの数を増やしておき、ここぞという時に“これだ”と思う引き出しを開けて使うようにしよう」の事である。

私は1975年3月からウエアーハウザーに転じてからはそれまでの人生の如何なる時よりも、英語だけで過ごさねばならない時間が長くなっていったのだった。42歳になっていたので、ある程度の表現の仕方(“I know how to express myself in English.”という言い方が、それだが)は心得ていたつもりだった。だが、その程度では間に合わない事態が屡々発生した。そこで考えついたのが「彼等native speakerたちはこういう事を言いたい時にはそのように言うのか」とただひたすら真似るというか、覚えておくという方法だった。

その場合の要点は、後年某商社で若手の個人指導を引き受けた際に彼がいみじくも言った「どうしてそんなに簡単でやさしい単語ばかり使ってそんなに難しいことが、スラスラと言えてしまうのですか」が肝腎なのである。彼等の中にいると上に行けば行くほどというか出世しているMBA等の連中は、決して難しい言葉を使わずに平明な表現で語るのが解ってくるのだ。だが、それは同時に慣用句(=idiom)等を巧みに使っているので、馴れるまでは聞き取れても意味が掴めないこともあった。そういう場合には「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」で“What do you mean by that?”と訊けば良いだけのこと。

少し覚えているだけの具体例を挙げてみよう。ある時にカナダのフランス語圏内から青年にどうしても依頼することがあり、彼を知るカナダ大使館の商務官に電話をした。彼が電話越しに同僚に“Do you know his whereabouts?”と言うのが聞こえた。そこで知ったのが「彼の所在を知っているか」という表現だった。次は相手は承知しているようだったので、“You can get hold of him, then?“と聞こえた。疑問文の形にになっていないが「それなら、彼と連絡が取れるか?」と尋ねていたのだ。これも覚えたので、引き出しの数が増えたということ。

ウエアーハウザーに移ってからのことで、帰りの便でビジネスクラスの隣の席に若い日本の青年が座った。本部出張の後は疲れていることもあって、滅多に隣人とは語り合わないように本を読むか寝ているのだが、この時は何故か語り合ってしまった。彼はギタリストで、シアトルにある有名なスタジオでジャズではないフュージョンの録音をしてきたと言った。そして何故か音楽の話題になり、彼は「アメリカ人等の有名なミュージシャンのこれと思う素晴らしいソロを真似て弾いてみることがある」と語り出した。

要点は「そのソロを真似て繰り返して引いていると、何時の間にかそれは自分が創造したアドリブであり、誰の真似をしたのでもないと思うようになってしまうことがあるのが怖い。でも、そういう有名な人のソロを聴かないと勉強にならないので、極力覚えておくようにしているし、真似をしてしまうことがある」という事なのだ。その点では私の持論である「native speakerたちの真似をしよう。これと思った上手い表現を記憶しておこう。小引き出しを増やそう」と同じ理屈だと思って聞いていた。思いがけない勉強が出来た。

この話をその直ぐ後にまたアメリカの本部への出張があったので、“customer services“担当の女性マネージャーに語って見た。彼女は言下に「それは”plagiarism“と言うのだ」と断定した。遺憾ながら私はこの言葉を知らなかったので尋ねると、上記のジーニアス英和の解説のように剽窃のことだった。だが、それは音楽の世界のことで、私のようにそもそも自分の国の言葉ではない言語で仕事をしなければならない者は、native speakerたちから学ぶというか真似をするのは重要な手段なのだ。

彼等の中で過ごしてみると解ってくる事は、教養があって知性が高くなるに従って使う言葉は平易であっても、難しい内容を解りやすく誤解されることがないように書き且つ語るのである。日本語ならば「矢鱈に難しい漢字の熟語を使ってみせるようなは話し方をしない」となる。私はこうやって英語を覚えたのだが、決して“plagiarize”ではないと信じている。


6月16日 その2 イージスアショウアのプロセスを停止

2020-06-16 08:54:24 | コラム
河野太郎防衛大臣が停止を表明:

この件は昨15日夜のTBSの「報道1930」とフジのPrime Newsが共に採り上げていた。TBSでは中谷元元防衛大臣は「善くぞ決断した。イージスアショウア(=Aegis ashore)はソフトウエアもハードウエアも共に古くなって、DPRKの最新式の低空を飛ぶミサイルの迎撃は難しいのだ」と解りやすい言い方で「賛成」を表現した。松原は「中谷さんは何時もハッキリと物を言われる」と褒めていたが、私は防衛相当時に国会答弁が拙劣と酷評されていた記憶しかない。

それはさて措き、Prime Newsでは誰の発言か記憶はないが、「トランプ大統領の再選に黄色信号が出たような感があるので、今や大統領が一時執着しておられた我が国に対する貿易赤字に配慮しなくても良いのでは」との見解の表明があったのが印象的だった。私は秋田と山口両県への導入で総額幾らになるか知らないが、安倍総理がトランプ大統領の「アメリカから兵器を輸入せよ」との要求を受け入れられたものであり、この購入で赤字など一発で消えるのだと思っていた。

確かに、現時点ではCOVID-19への対応、経済の悪化で株価が下落し失業者が増加、対中国問題、人種差別反対のデモへの対応の不安定さ等々トランプ大統領の再選が怪しくなってきたとの声は聞こえている。だが、昨夜も中西部等を中心にする労働者階層による支持率は40%前後を堅持して所謂「鉄板」であるから、バイデン元副大統領に世論調査で引き離されていても、危うしと言うところまでに至っているのかという疑問の声もあった。何れにせよ、私が興味を持ったのが、問題の焦点をトランプ大統領の再選の危機に持っていった辺りである。

奇怪なり迷惑メール

2020-06-16 08:26:10 | コラム
16日は迷惑メールがゼロ:

ずっと大量の迷惑メールに襲われてきたが、去る13日(土)はゼロで「やれ嬉しや。もしかしてこれで終わるか」と思ったのはぬか喜びで、その後は14日が188本、15日が176本と襲来が続いていた。「これは新型コロナウイルスと同じくらいの見えざる強敵か」と認識せざるを得なかった。

そこで本日である。恐る恐るPCを起動してメールを見ると何としたことか、奇怪にもOCNからの「迷惑メールブロッキング」の通知がなかったのだった。即ち、先週の土曜日に次いで「ゼロ」だったということ。だが、もう「これで終わったか」などと甘い期待を抱こうとは思っていない。思うに「憎むべき送信者どもが一休みしたのだろう」と受け止めることにした。即ち、明日もゼロを期待している訳ではないが、ゼロになってくれという願望はある。