外国人と渡り合うには:
先ほど“加藤未唯さんの件を論じた後で、ふとEnd justifies the means.”という言い方があったのを思い出した。我が国には「目的は手段を正当化する」となっている。私はこれが果たして訳文なのか、我が国での発想なのかは知らない。
でも、20年以上もアメリカ人というか白人の会社で過ごしていると、TK博士がwebで読んだと教えてくれた「web上の記事で、スポーツのプロはスポーツマンシップというモラルが高いかというと、極めて低いという調査結果がある」という論調は当たっているような気がしたのだった。
アメリカやUKが発祥の地である球技系の競技には、数多くの「フェイント」がある。例えば、私が世界で最も難しい競技だと聞かされたテニスなどは、フェイントと駆け引きの応酬は凄いなと思ってみている。アメリカのフットボールには相手のディフェンスを欺くように細かくデザインされたオフェンスのプレーはある。だが、柔道や剣道にはフェイントがあるとは見えないのだ。それが我が国の綺麗さと美しさの表れだと思う。
英語力にも触れておこう。あの対戦相手の猛抗議は何語だったのだろう。加藤さんは充分に英語でも何でも審判が納得するように抗議か反論されたのだろうか。私は加藤さんが混合ダブルス優勝後のスピーチで、目を落として原稿を読んでいるように見えたのは、慎重を期したのだとは思うが、が少し気になっていた。だが、文章はチャンとしていたと聞いた。
国際場裏に出ていくということは言葉の上手い下手も一つの要素ではあるが、言うべき事を堂々と言えるだけの度胸というか「debate」に慣れておくことは必須である。だからというか何というか、私は英語で会話や議論ができるようになるための重要な要素が「慣れと度胸である」と主張するのだ。再度言うが、加藤さんの失格は不当であり、復権させるべきだ。誰がこれを主催者に度胸を以て言いに行くのだろう。