新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

4月25日の「初」の遠征

2015-04-25 16:49:16 | コラム
今年初にして退院以来初の遠征:

本25日は晴天で気温も20度という好条件の下に、祥月命日から2週間遅れで巣鴨の染井霊園に亡母の墓参に出掛けた。何と電車に乗るのは今年でも2月11日の退院以後では初めてのこと。理学療法士から「大丈夫」とお墨付きは貰っているが、少しばかりの緊張感で午前10時過ぎに出発。

JR高田馬場駅までは往復とも1時間に一本のバスを利用。高田馬場駅から巣鴨までは山手線。巣鴨駅から霊園までは徒歩で、11時過ぎに到着。母には2週間遅れを詫びて、ここまで回復したことを報告し「来年も来られるようにこれからも懸命に生きていく」と決意?を語ってから帰途についた。

家内と折角此処まで来たのだからと、少しばかりの疲労感を引きずって旧中山道を渡って地蔵通り商店街へ。「四の日」の縁日ではない地蔵通りには、それでもなり多くの人が出ていたが、屋台が出ていなかっただけあるきやすく、マルジ他一軒で少しだけ買い物をして退散。12時15分過ぎ頃に巣鴨駅に戻った。足には少し疲労感があったのは確かだったが。

帰宅して12時45分頃だった。矢張り一寸ばかり疲れたかの感は残ったが、3時間弱の遠征を無事にに成し遂げたとの満足感だけで十分だった。これからもこの程度の運動というか行動を慎重に積み重ねて、健常者の世界になるべく早く戻っていきたいものだと、あらためて心に誓ったのだった。

TPPの日米間の交渉は1年間でどれほど進んだか

2015-04-24 16:13:50 | コラム
TPPの交渉は幾らかでも進んだのか:

以下は昨年に4月23日に私のブログに掲載したTPP交渉論です。そのまま現在の状況にも当てはまりそうなのが怖いところでしょう。ここに論じているのは日米間だけのことで、他にも10数ヶ国が加盟するはずです。さて、オバマさん、どうなさるのですか。中国は着々と?AIIBで対抗する心算のようですが。

>引用開始

アメリカ側だって結論を得ずにはいられまい:

甘利担当大臣は「TPPでは詰めに至るに未だ距離感を感じる」と語っていた。USTRにしたところで来日する大統領にむざむざと「纏めきれませんでした。悪いのは日本です」と報告できる立場にはないのではないだろうか。

報道からでは交渉の内容も進捗状況も知り得ないが、アメリカ側が私が常々指摘する"contingency plan"無しに交渉の場に臨んではいないかと推測する。そして、そのプランが譲歩なのか、妥協なのか、新たなる提案なのかも解る訳がない。だが、何らかの「腹案」くらいはあるだろう。

そこで、今まで"contingency plan"とは如何なるものかを細かく解説したことがないので、出来る限りのことを申し上げてみる。これを無理矢理に意訳すれば「玉砕を回避するための第二乃至は第三の矢」とでもなるだろうが、素直に言えば「安全弁」か「新提案の腹案」とでもなるだろうか。

これだけではハッキリとはしないだろうから、(アメリカン)フットボールの例を挙げて解説してみよう。フットボールは屡々「陣取りゲーム」に例えられるが、4回の攻撃権を与えられた側がその間に10ヤードボールの場所を前進させれば次の攻撃権を得られ続行できるのだ。この競技ではラグビーフットボールとは異なって「前方にパスを投げて良い」となっている。勿論、ボールを持って走るプレーもある。

このパスプレー(パス戦法)では司令塔と言われるクオーターバック(QB)がNo.1のレシーバー("intended receiver"等と言うようだ)に決めたターゲットを敵陣深くに走り込ませ、そこに向かって前にパスを投げるのである。勿論、守備側もそれに備えて1人ないしは2人にマークさせておく。そのマークが厳しい場合には、QBは予め決めてあったそれほど相手陣に深く入っていないNo.2のレシーバーに向かって投げようとする。

これが"contingency plan"である。フットボールではNo.2を"safety valve"=安全弁などと呼んでいるようだ。しかし、守備側も然る者で、ここもしっかりとマークしていることがある。そこで、QBが陣地をロスしない、言うなればそのための最後の手段が、QB自身がボールを持って少しでもヤードを獲得しようとして走る挙に出る。これは言うなれば第三の矢で"scramble"等と呼ばれている。

私はビジネスの世界での作戦というか"contingency"の文化をフットボールが採り入れているのだと思って見ている。即ち、アメリカのビジネスの世界では最初に打って出た作戦が失敗に終わって、そこでむざむざと玉砕することを避けるべく、代案乃至は安全弁的な作戦を準備して交渉の席に臨んで行くことが極めて多いと認識して置いて良いと思う。

私はそれ故にUSTRが"contingency plan"を持たず大統領の到着前に最終的会談の席につくものかなと思って眺めているのだが。
>引用終わる

西暦か元号か

2015-04-24 07:50:03 | コラム
西暦共通化の愚かさ:

数日前に産経で加地伸行氏が「西暦共通化の愚かさ」と題して論じておられました。お説誠にご尤もとは思いますが、長年西暦しか使うことがないアメリカの会社におりますと、これでしか物事というか出来事を記憶する乃至は記憶する手段がないのです。報告書等の一切の書類はこれしか記入出来ません。私にはその影響が未だに残っており、官庁や銀行等での書類への年月の記入は、未だに苦手になっております。

転身した当初は西暦に馴れず戸惑うことが多かったのですが、時が経つにつれて昭和に25を加えれば良いと解ってきて暗算でもことが足りるようになりました。また平成になった後は、88を足すか西暦に12を足すだけ何とかなるようにはなりましたが、高齢化が進んでしまった現在では、元号は何となく不便だと未だに感じております。

加地氏には「愚かさ」等と決めつけられずに、こういう外国の会社というような分野にも私のような邦人がいることだし、今後も減ることはないだろうという事実を、少しご認識願いたいものだと思うのですが。

日本、アメリカ、中国の関係

2015-04-23 13:37:40 | コラム
日中関係に変化が:

先程のTBSの”ひるおび”で中国事情通としてテレビでは著名な富坂聡拓殖大教授が「日中関係が大きな変化を遂げる兆しが見える」と語っていました。即ち、「国内的に我が国に近付いて良い環境が整いつつあるので、その関係の好転で我が国を調整役にしてロシアから離れ、一気にアメリカとの関係を改善する意図が見えるのだという意味だ」と解説していました。

その解説の当否乃至は正当性などは私が知るところではありませんが、これを聞いていてつい先頃畏友佐藤氏と尾形氏に送った私が2010年にアメリカ人で国内外で手広くファンドを運営するやり手の経営者と語り合ったことを思い出した次第です。上記の日中関係の変化論と直接の関係はありませんが、短時間だったとは言え面白い会談だったので、以下に敢えて紹介する次第です。

>引用開始

2010年の元日にカリフォルニアで愚息の言わば親友のアメリカのビジネスマンで、日本でも手広く投資ファンドを運営して成功しているマイク(ファーストネームです、念のため)に米中関係の今後を尋ねたことがありました。この頃は我が国もアメリカも決して経済が好調ではなかった時期でした。

答えは「米中は相互に貿易で大きく依存している。アメリカが雑貨類等を中心に買い続けている限り中国経済も安定する。同時に中国との輸出入への依存度が高い日本の経済も、米中関係が安定している限り安全だ。故に日本での投資は継続する」となっていました。

2012年にカリフォルニアでYM、SM両氏と行動を共にした際に、LA市内のFashion Districtという巨大な(広大な?)問屋街に行きました。その規模は想像を絶するもで、やや度肝を抜かれた思いがありました。そこで売られている商品のほとんどが中国製でしたが、経営者は誰か知りませんが、販売員はヒスパニックと韓国人ばかり。珍しくアメリカ人がやっていた店で確認すると「これも中国製、あれも中国製、それ以外に何があるのか」と吐き出すように言いました。

要するにアメリカは非耐久消費財は中国に依存せざるを得ず、高高度工業製品は我が国他の先進工業国に依存するのがアメリカの市場だとYM氏が解説しました。アメリカは世界最大の製紙国である中国に古紙を輸出する世界最大のサプライヤーですが、それ故に値段も強硬姿勢を採ります。すると、その品質の不安定さに業を煮やした中国は受け入れた港で厳重な品質検査を開始し、不合格品は送還する手段に打って出たのです。

アメリカは州によって違いますが、中国向けの最大のサプライヤーであるカリフォルニア州では”Single stream collection”というシステムで、言うなれば「味噌もkusoも一緒」で食べ残しも古紙も空き缶も何でも同じゴミ箱に入れています。それを業者が一括回収して製紙会社に売って選別は受益者がやれという姿勢。製紙会社は使わない空き缶だの何のは専門の業者に売れば選別の費用になるだろうという荒っぽい考え方です。

流石の中国もアメリカ側の粗雑な選別(分別)作業に呆れて、厳重な品質検査方式を導入したのです。これはほんの一例ですが、相互に依存せねばならないと承知していても、実務でやることは誠に手厳しいのです。以前にも言いましたが、中国製の印刷紙に反ダンピング関税をかけて締め出したアメリカは、今度はコピー用紙にも同様な手段に訴えました、仮令相互依存の必要性は認識していても。

私はこういう現象を見て「アメリカは中国の実力をある意味で正当に評価して怖れている」と解釈しています。だからこそ、TPPを成し遂げて中国を牽制する必要があるのだと思うのです。

なお、折角の機会ですから回顧談をお許し願えば、上記の”single stream collection”を私が「一括回収方式」と訳して、今やこれが業界で使われています。
>引用終わる

ここで私が思うにはアメリカは現時的というか実用性を先ず考えて動くのに対して、中国は為政者が「国内向け」を最優先しているのであり、我が国では結局「論争と対立」を回避するというのか何と言うのか「言うべきことを言ってしまった後のことを心配し過ぎて決断が中々出来ないのではと感じさせてくれる」という辺りではないかということ。

首相官邸の屋上にドローン="drone"が

2015-04-23 08:04:00 | コラム
天下の一大事ではないか:

23日の早朝に何処かのテレビ局はこの案件を採り上げて「東京オリンピックを控えていることでもあり、厳重な法規制が必要では」など度脳天気なことを言っていた。しかも、ニュースの順番では萩原流行の交通事故死が先で、安倍総理の習近平との会談はその後だった。

私の存命中に開催されるかどうかも怪しい東京オリンピック等はどうでも良いことで、私は近来希に見るまともな総理大臣である安倍首相の執務室に近いと報じられている官邸の屋上ドローンが落ちていても気が付かなかったのは、当に天下国家の一大事だと思っている。警備と警戒態勢の見直しは焦眉の急ではないのか。

流石に産経はこの案件を一面トップで扱っていたが、他紙はそうではなかった模様だ。何分にも我が国の左がかったマスコミは未だに偏向しているNY Timesを有り難がっているのだから、このドローンの一件の扱いがおかしいのも当たり前かも知れないとは思うが。

あのオバマ大統領率いるアメリカでさえ、ホワイトハウス内にドローンを落とされて、厳しすぎるとの批判を浴びた規制法を導入したではないか。私はここではこの案件でアメリカの真似をして厳重な規制を導入しても批判することはではないと思う。マスコミが何と言うかは知らないがね。

余談になるが「ドローン」は上記のように英語では”drone”である。発音記号に従ってカタカナ表記すれば「ドロゥン」が最も近いだろう。だが、何故か既に「ドロン」と「ドローン」が一般化してしまった。「間違ったらご免なさい」だが、私は某通信社がこのような外来語のカタカナ表記を決めていると聞いている。もう好い加減に元の言葉に近いような表記にするように考えたらどうかと、何時も考えている。