新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

首相官邸の屋上にdroneが

2015-04-27 08:56:15 | コラム
不愉快極まりない事件だ:

私は戦後の総理大臣の中でも菅直人が群を抜いて最悪だと思っているし、個人的にも大嫌いな人物だ。彼が在任中に残した実績の中でも福島原発の破壊と要らざる「線量の恐怖」を振りまいたことが、我が国に思いもよらない悪影響を及ぼし、未だに後を引いている。即ち、「原発反対」を唱えることが善であり格好も良く、そのためには何をしても良い」というような流れを作りだしてしまったのだ。

私は「故に、その菅直人の悪影響がこの不愉快なdrone事件となって現れてしまった」と、些か極論的に解釈するのだ。痛恨の極みだ。

私は偉そうに菅直人を批判して見せたが、内心は忸怩たるものがある。それは「俺は民主党に入れて等いない」と言ってみても、あの政党を選び菅如きを首相にしてしまったのは、結果的には我々国民だったし自分もその国民であるのだと自覚はしている。

今回自ら名乗り出た独りよがりの山本泰雄なる者もその流れの中の一人で、英雄気取りで原発反対を唱えてdrone等を購入して、首相官邸を計画的に狙う等という暴挙に出たのだった。目下のところ彼山本が如何なる経歴で如何なる思想の持ち主かは解っていないが、左寄りの連中が唱える原発即廃止論に乗っかっているのは確かなところだろう。

しかしながら、私はテレビの画面で見たあの男のあの目つきには、同じ原発反対の山本でも、あの太郎よりも何らかの自前の信念を持っているかを感じさせる。その辺りに何となく無形の不気味さを感じた。

私は以前から唱えてきたことで、2030年までに原発を廃止するとの政策には取り立てて反対しないが、現在のように火力発電一本に依存してその為の化石燃料を輸入に依存し全国的に電気代というかエネルギーコストを上げて、貿易収支を悪化させる方針は到底支持できないのだ。しかも、何処かの裁判所には調子が狂った判事がいて原子力規制委員会の基準までを批判(否定?)してみせるにいったっては、菅直人の悪影響ここに極まれりとの絶望感すら味合わせてくれる。

私が指摘したいことは、「一見というか一聴格好が良い原発反対と廃止論の結果で、産業がコスト増に苦しめられ、国民が電気代の高騰に悩まされている現状が誠に芳しくない」という点である。だからこそ、原発反対論者は自ら届け出て、賛成論乃至は当面の原発支持者よりも高額の電気代を負担せよと言いたいほどの思いがある。

山本某の暴挙は如何なる点から考えても許されるものではないが、政府も与党もdroneを言わば野放しにしていた責任は取るべきであり、早急に制約するか制限する対策を講ずるべきである。しかしながら、既に産業面では建設的な用途が開発されている以上、産業界の意見も十分に採り入れる必要があるだろう。

総理にとっては色々と気を配らねばならない課題が山積しているだろうが、生活に与える影響が大きい電気代と直結する電力の問題には、自衛隊の海外派遣の法制化とは違って国民の生活に密着することなので、drone対策のみの案件と捉えることなく、粛々と進めて頂きたいものだ。