外勤から帰ってくる途中、
車道の脇をまるで警戒心も恐怖心もなく、
ふらふらと歩いている、白と黒の長い毛の雑種ドッグがいた。
もちろん、社用車ならびに前を走っていたダンプカーは大きく
右車線にはみだしながら、この犬を避けたわけだが、
「夜だったらひかれてる」という僕の言葉に、他の二人はうなづいていた。
それから30分後の5時30分に退勤した。
あたりはもう夜の気配を感じさせ、
僕は車のライトをつけて走っていた。
さきほど犬を見つけた道路を逆にさかのぼっていくのが帰り道。
そして、そいつはいた。
さっきとは反対車線の道路でグターっと横たわっていた。
轢かれたんです。
犬が人間の言葉を介するならば、教えてあげたかったね。
「いつもいつも、車がお前を避けて走るわけじゃないんだぞ」と。
つかの間の自由。死への自由だったわけだ。合掌。
車道の脇をまるで警戒心も恐怖心もなく、
ふらふらと歩いている、白と黒の長い毛の雑種ドッグがいた。
もちろん、社用車ならびに前を走っていたダンプカーは大きく
右車線にはみだしながら、この犬を避けたわけだが、
「夜だったらひかれてる」という僕の言葉に、他の二人はうなづいていた。
それから30分後の5時30分に退勤した。
あたりはもう夜の気配を感じさせ、
僕は車のライトをつけて走っていた。
さきほど犬を見つけた道路を逆にさかのぼっていくのが帰り道。
そして、そいつはいた。
さっきとは反対車線の道路でグターっと横たわっていた。
轢かれたんです。
犬が人間の言葉を介するならば、教えてあげたかったね。
「いつもいつも、車がお前を避けて走るわけじゃないんだぞ」と。
つかの間の自由。死への自由だったわけだ。合掌。