Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

『小学五年生』

2012-01-27 20:56:54 | 読書。
読書。
『小学五年生』 重松清
を読んだ。

17の短編、すべての主人公が小学五年生です。
ませている子もいれば、生意気な子もいるし、
おとなしめの子もいれば、影の薄そうな子もいる。

そういういくらかはっきりとしたキャラ立てをされて、
出てくる少年たちではありますが、
17人の少年、すべての要素が、きっと、重松清という作者の中にあるのかもしれないし、
読んでいる人の中にも、17人の中の多くと符合する性質を備えていることでしょう。

昔はよく思ったんですよ。
伝記とか人物特集とかを読むと、
「あぁ、彼と彼を合わせた性格がこの偉人だな」だとかって。
同じように、漫画とかドラマとかのキャラの誰と誰をプラスすると、
友達のA君になるなぁだとかもありました。

前者は、偉人や有名人は概して人間の幅が広いことを物語っているし(?)、
後者は、いかに虚構の人物が一面的であるかを物語っていやしないでしょうか。

僕は意外と、人間性をはじけさせて生きていないので、
秘めた部分の未知性があるとともに、
しっかり制御されていてこそ生きていられるというような、
自己完結的性分が板についていたりします。
以前、予備校の先生に、「アンバランスのバランスっていうのもあるんだよ」
なんていう言葉をいただきましたが、僕の場合は、
通常あまり周囲に負荷をかけるような態度を取ることはありません。
意図せず負荷をかける場合はあるでしょうけれど、
他人にもたれかかるようなことは、あまりしない。
みんなそういうものかなとも思いますね。
仲の良い人には別ですが、だんだん、年と共にでしょうか、
そういう仲でいられる人との付き合いも減ってきました。

と、何を語っているのでしょう。

人間性の幅の広さは、目に見えるところ以外に、
見えないところにも、ポテンシャルのようなものとして眠っているものなんだ
って言いたいんです。
何か、事をなすような人は、そのポテンシャルの部分を顕在化して、みんなからしたら
可視化されているような状態になっているような気がするな。

つまり、潜在的にしろ顕在的にしろ、人は多くの要素を持っているわけで。
潜在的に持っているよという人と、顕在的に持っているよという人の違いが
あるのではないかな。

顕在化することを、「その要素が発現した」と表現するといいかもしれない。
そこはもう、自己をクリエイトするっていうものに近いかもしれないですね。
産みの苦しみというか、大変さがあって、潜在的な要素を顕在化できるのではないかな。

そういう、自分の潜在性に気付かせてくれるのが、
こういう、10歳~11歳の少年の心理を扱った小説だったりします。

自分の潜在性に気付いて、それを発現できるかどうかは、
その心理なり思考なりをわざとらしくでもなぞったり、
パクるように実生活に落としこんだりすることにヒントがあると思います。

ある要素が自分にもあるなと思ったら、それを顕在化させるために、
真似をしてみろ、と言うのです、早い話が。
そっからでも広がっていくような気がしないですか。
ただの空論にすぎないかなぁ、そんなことはないと言いたいのだけれど。

最後に言っておきますが、
そんな、くどくどわかりにくい、潜在だの顕在だのは一切この本には出てきませんので。
もっと読みやすくてわかりやすくて、ときに心がキュンとするお話が収録された本です。
そこから何を考えるかは、読んだ人の自由ですから、
僕はこう考えたに過ぎないのです。


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パチンコ

2012-01-25 23:13:01 | days
ストレートなタイトルでどうも。

近頃はパチンコばっかりやっているので
書くことがないのです。
もうね、いっそのことパチンコを主題にしてしまおうか。

今、熱いのは「エヴァンゲリヲン7」ですよ?
みなさん御存知でしたか。
1/309の確率で、確変突入率が60%しかない、ちょっと辛い台かな。
出玉も、15ラウンドで1400発くらいですしね。
しかし、チャンスタイム(時短)が100回もついとるのだよ!
ここで引きもどして連チャンなんていうパターンも多いようですよ。
うちの従兄は時短引きもどしを3回やって計15連の20000発オーバーをやりました。
僕は6連、9連、単発、3連で19000発ってのをやりました。
好調な台に座るといいのか、自分と台の調子の相性がいいといいのか、
そのへんはよくわかりませんが、波に乗るとこういう好結果が出ます。

波に乗らないと、1800回転のハマリとかあるみたいですね。
ざっと6倍ハマリですよ。
サイコロでたとえると、36回振っても、一度も「1」の目が出ないのと似たようなものです。
また、9台設置してある店で、そのうち3台が1000以上のハマりを見せていたということもあるそうです。
また、2900回転回していて、二回しか当たりを引いていない台があったこともあるそうです。
僕が今日負けた台は、前回1000回転で単発、前々回900回転で単発の台でした。
これだときっと確率内(309以内)に当たりをひけるなと手ぐすねをひいたのですけれど、
散々な目にあいました。

こうして、だんだんデータが読めるようになってきて、
やっと本当の勝負ができているような気がしますが、
それはやっぱりそんな気がするだけで、
まったくのパチンコ素人が座ってじゃんじゃん玉を出すこともままあることですから、
パチンコに詳しくなることは単に、
負けたり勝ったりした時の理由づけができるようになるだけの話なんじゃないだろうか。

「自分の頭脳で今日は勝てたのだ、台選びで使った自分の知力の勝利である」
そう思い始めると厄介だね。
やっぱり運だと思いますよ。

そして、僕はパチンコ通いができて、それなりに買い物ができるくらいに
パチンコで勝っているわけで、それはそれはギャンブル運としては強運を
持っているほうかもしれない。

でも、思うのですよ。この年でパチンコに勝って時間を浪費することで、
何かとてつもない損をしているのではないかと。
この時期のギャンブル運の良さは、人生全体で考えたらとんでもない不運
になっているんじゃないだろうかと。
失ってから初めてわかる類のものを僕は失いかけていやしないだろうか。

考えすぎかなとも思いながら、それでも、
だんだんパチンコというものが見えてきて、これ以上の奥行きはないなというところまで
見えてきたので、そろそろフェードアウトしていこうかななんて考えています。
たまに面白いおっちゃんとか、けばけばしいおばさんとか居て、「こんな人いるんだな」
と思ったりもする。はたまた、開店から並んでいたら、「一番前のあいつはいつも1円パチンコばっかり
打ってるヤツじゃないのか。よく朝から並ぶよな、1円で」などと、
4円を打とうがおまえも同じ穴のむじなだし、大体何様のつもりなんだという輩もいる。

この前なんか、エヴァンゲリヲン7を打っていたんですが、
となりの40歳くらいのお兄さんがコワモテでしてね。
180cm台の身長に90kg以上はありそうな体格で、鼻の下にヒゲをはやし、サングラスで、
スキンヘッドだったんですよ。革ジャンを着て、ガムを噛んでいる。
それで、その人が当たりを引き、玉を箱に落としている時に、
何かのはずみで、まぁこれはよくあることですが、玉を箱の外に転がしてしまったのです。
それで、僕のほうに1発ころころ転がってきたので、僕はおもむろにそれをつかんで、
えいっとお兄さんの箱の中に投げ入れてやったのです。
すると、そんなコワモテのお兄さんが、「ちょこん」とかわいらしくお辞儀をしました。

これはですね、パチンコをやってるとわかるのですが、
こういうときに、失った球を親切にも掴んで返してもらうと、
そのときにその人の地がでますね。
地が出るというか、普通の人から暖かい人くらいまでの範囲の人は、
とっさに恐縮しますよ。これで、何食わぬ顔をしている人は、
大した人じゃありません。これは断言します。

それにしても、お金を失う時の痛みには鈍感になってきました。
始めたころの、心のどろどろ感はもう感じたくもないけど、
それはそれで、「またいつか」と惹かれる感情経験でもあります。
この悔しみみたいなものは、パチンコじゃないと経験できないと、
椿鬼奴さんもおっしゃっていました。

決してお勧めはしませんが、そういう世界が、足を踏み入れやすいところに
あるんだなということを知っておいてください。
とくに、知っておいて得にはなりませんでしょうが…。

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『松本人志 仕事の流儀』

2012-01-14 21:44:55 | 読書。
読書。
『松本人志 仕事の流儀』 NHKプロフェッショナル製作班・監修
を読んだ。

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で放送されなかった、
大部分のインタビューを編集し収録した本。

天才なのか異才なのか、はたまた度を越えた個性派で天性のお笑いセンスを備えた人物なのか。
そんな実力派芸人・松本人志さんの最近の態度や感覚、思考などに
触れられる本です。それも、肩の凝らない、フラットな言葉を通して。

こういう人は多いのかどうか知りませんけれど、
松本人志さんに限らず、すごい人とはちょっと友達ではなくても
知り合いになって話をしてみたいなと思うことってあるんです。
そんな、知り合って4回目に会うくらいの話の深さ的な内容の
詰まりかただと思いました。

この本で、彼の子どもの頃のエピソードを読み、彼の若いころを思い出してみるに、
とても、強固なハートで一つの方向性、つまり笑いの方向へ向く力の強さが
人間性ににじみでたような人だったんだろうなぁと想像がつくわけです。
まるで、虫めがねで日光を集めて紙を焦がすかのように、
彼の、笑いへの集中力と、笑いにのめりこむようであり、笑いばかりみているような
良い意味での視野の狭さみたいなのが、感じられるのです。
狭いがゆえに、パワーが結集し、紙を焦がすわけで。

そこまでかたくなであって、センスも凄いからこそ、
お笑いのトップに立っているのだなぁという気がしました。

まだ見ていませんが、NHKで放送された「松本人志のMHK」は
録画してあるので、楽しみして見てみようと思います。

映画『さや侍』はここらへんでは上映されなかったので
見られませんでしたが、『大日本人』も『しんぼる』も好きな映画です。
ちょっと悲しい感じがするのも、この本に書かれている松本人志の笑いの
何かに由来するものなのだろうなと思ったり。

字が大きくてページ数が少なめですぐに読めてしまいます。
松っちゃんと知り合いたかったなーという夢を、想像で叶えてくれるような
本かもしれないです。

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FOTB映画大賞2011

2012-01-07 10:41:13 | 映画
昨年の暮れに更新をしそこなった、「FOTB映画大賞2011」の発表をやります。
2011年に観た映画の中で、「もっとも素晴らしい」と僕が感じた映画はどれか、
つまり独断と偏見によってそれを決定するのが本賞であります。

以下、2011年に観た映画です。


★ソーシャル・ネットワーク
★あしたのジョー
★ヒアアフター
★英国王のスピーチ
★岳
★ブラック・スワン
★ザ・ファイター
★コクリコ坂から
★モテキ
★猿の惑星 創世記ジェネシス
★マネーボール


いやぁ、今年は少ないです。
でも、興味深い映画がそろっているでしょう?

以上の11作品から大賞を決定いたします!



ドルルルルルル…(ドラムロール)

パーン!


FOTB映画大賞2011に輝いた作品は

ナタリー・ポートマン主演の『ブラック・スワン』です!
おめでとうございます!
観ていてとっても心が痛くなる映画をありがとうございました。
この名誉を誇ってください。

そんなわけで、次の映画大賞はちゃんとその年内に発表したいです。


暮れていった衝撃的な2011年。
2012年は良い年になりますように。


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謹賀新年2012

2012-01-03 18:30:38 | days
あけましておめでとうございます。

大みそかと元日はゲームセンターやパチンコ屋で遊び、
年越しはここではいえないような場所で過ごした僕です。

それに先だってなのですが、
以前ここでもちょっと書いた腰痛が激化しまして、
それも仕事で重いものを持つせいでなのです。
それで整形外科に行って、レントゲンとMRIを撮って調べてもらったら、
なんと椎間板ヘルニアになっていました。
持病が一つ。

とりあえず腰が回復するまでは最後に痛めてから、
つまり悪化させた日から3週間だそうなので、
1月中旬くらいまで具合が悪いようです。
ヘルニアは治る病気ではないので、
今後も、重いものを持つ時の姿勢には気をつけたいし、
いつまでもベルト(コルセットの前段階の、似たようなもの)
に頼っていては、腹筋や背筋が衰えてしまって、
逆に良くないそうなので、無理がききそうになったら、
腹筋と背筋を鍛えて、それらでコルセットの役割をさせるようにしたいです。
けっこう、そこまでの道のりが長そうですが、
一生の付き合いとなるヘルニアなので、
おざなりにはできなそうです。
僕って、なかなか筋肉がつきにくく脂肪がつきやすいのです。
脂肪がつきやすいのはどうにかなるとして、
筋肉がつきにくいのはちょっと困りますね。
ヘルニア国物語、2012年スタートの巻。

そして昨日、夢の中で妙に食べ物を貪り食っていたら胃が痛くなってきて、
それに耐えたら今度は腸が痛くなって、
しまいには、おなかの中で水が流れる「じゃばじゃばじょぼじょぼさらさら」いう音までしだして、
これはやばいぞとトイレに行ったら、案の定、水状態の便が出ました。
肛門から便が「ちゃーー」っていうおしっこ状態くらいの酷いのが出たのです。
これはいつかのノロウィルスのに近いなと記憶をたどってみましたが、
その時と比べて、体のだるさはないし、熱もなし。
ただ、おなかが尋常ではないくらい壊れているということでした。
何度もトイレに行って、もう出なくなったなという頃あいでお出かけしました。
そんなわけで、昨日の朝食と昼食をとらなかったせいもあって、
今日は便が出ていません。直ったのか、まだ下しているのかわからない。
でも、下していたらもおうトイレに行っていると思われるので、
たぶん、直ったんじゃないかなと思います。
しかし、あれだけ水状態だと、腸内洗浄できたんじゃないかとさえ
思ってしまいますよ。

という、今年は正月早々、パっとしない話ではじまりました。
師走から健康面がぱっとしません。ギャンブル運はまだ良いのですが。

一つ、パっとした話をしましょう。
大みそかに従兄と新札幌のゲームセンター兼カラオケ屋のキャッツアイに行って、
ロールアウトし立てのメダル式競馬ゲーム「スターホース3」で遊んだのです。
一人に32型のタッチパネルと安楽椅子がセットで提供されて遊べる、
なかなか豪華な筐体をした、お店側はかなり大枚はたいたに違いないゲームシステムなのです。
僕はじゃあせっかくだからちょっとだけ遊ぶだけじゃなくてそこそこお金をかけて遊ぼうと、
6000円分のメダル、1600枚を購入、「スターホース2」からの引き継ぎもやってもらって、
新たな所有馬を生産し、「3」の世界に臨みました。
すると、その新しい所有馬が強かった。いきなりG3を勝ち、G2も二連勝、G1では2着を二回という感じ。
それはまだそこそこの成績だとして、馬券と、レース出場馬のワンポイント馬主になる方法を駆使して、
メダルを5000枚まで増やしました。その後、3000枚まで落ち込んだのですが、
そこで僕はミラクルをやりました。聞いたことのある名前の人気のない馬の単勝を買えるだけ買ったのです。
99枚BETが最高なのですが、それをやった。単勝で116倍ついてました。
そのほかに6番人気くらいの馬の単勝を99枚買いました。
すると、その6番人気の馬が直線で先頭に立ち勝つ勢いです。これでやったぞと思ったら、内から
するすると伸びる馬が今度は先頭になった。
それこそが116倍の馬でした。
そしてフィニッシュ。
馬連は買ってませんでしたが、11000枚オーバーの、
「エクセレント」と画面に表示される巨額の配当を得ました。
従兄の最高は、馬単2000何百倍くらいのを3枚買ってたのかな、7500枚くらいの払い出しが最高。
「スターホース2」の時は、その配当の資金(メダル)を僕が与えたこともあって、
それを分けてもらって遊んでいたのです。
「3」では、システム上そういうことができなくなったので、もうやらないかなと
思っていた矢先の高額配当だったんですねぇ。
これで、預け入れたメダルを使ってしばらく遊べるというものです。
でも、通うのは大変なんですが…。

以上、抱負もなにもない、新年最初の更新です。

次回は、年末にし損ねた、「FOTB映画大賞2011」の更新になると思います。

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