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評価
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主人公の勇作が幼い頃にレンガ病院の庭で仲良くしてもらっていた女性サナエが死んだ。勇作が小学校に上がると晃彦という勉強もスポーツも全てにおいてかなわない少年が現れる。晃彦はレンガ病院で見たことがある少年だった。高校まで同じだった勇作と晃彦はそれぞれ警察官、脳外科医師の道へ進む。そこで、晃彦の父の経営する電気機器メーカーを引き継いだ男が謎の死を遂げる。捜査担当になった勇作は晃彦の妻に会って驚く。その妻・美佐子は高校時代の初恋の女性だった。勇作は事件捜査に奔走するが、そこにサナエの死と電気機器メーカー、晃彦の父との関係が浮かび上がって来るのだった。そして、ついに「宿命」の謎が明かされる。
最初に思わせぶりな小ネタを出して、犯人捜しで読者を引きつけ、家の秘密をひた隠しに隠すために様々な人間模様が錯綜する展開は「夢幻花」(2018.9.8読了)と同じパターン。「夢幻花」より20年以上も前の作品なのでその原形となる作品と言えるかもしれない。
私も東野圭吾に慣れて来たらしく、真相がほぼ予想通りでホッとした(笑)。