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母校・盛岡一高や岩手のスポーツ情報、読書感想、盛岡風景などをお伝えします。

マイナス・ゼロー広瀬正

2019年01月24日 | 読書

評価3

昭和45年刊行、タイムマシン物の長編SF。
昭和20年5月26日未明、東京大空襲の最中、中学生の浜田俊夫はお隣の伊沢先生から「18年後にまた同じ場所に来て欲しい」との遺言を受ける。18年後の同場所を訪れた俊夫は、当時の姿のままの伊沢先生の養女・啓子と再会。啓子はタイムマシンで時空を超えてやって来たのだった。啓子を昭和38年の世界に慣らそうとする俊雄だったが、タイムマシンを操作し思わず昭和7年へと遡ってしまう。伊沢先生が現れた昭和9年まで、タイムマシンに隠してあったお金と戦後の知識で乗り切ろうとする俊夫だったが・・・

いきなり啓子にキスしようとする俊夫、それに対する淡白な啓子の態度、知り合ったホステスのレイ子がデパート火災で亡くなったにもかかわらず淡々と進む物語、う~む、あまりにも情緒的に浅い内容に苦笑するも、ストーリーとしてはかなり面白い!当時のテレビやラジオの電化製品に対する薀蓄が凄い(私には全然わからないが・・・)。

若い頃、筒井康隆、眉村卓、平井和正、豊田有恒、小松左京などのSFをしこたま読んだ。SFにも手を出してみよ~かな~と思い始めた今日この頃。

【追伸】
大相撲今場所(2019年初場所)で盛岡出身の錦木が岩手県出身力士として51年ぶりの金星を上げたことが話題になったが、その51年前の金星力士・花光が十両で北の富士と対戦する話題が390頁に登場!ビックリ!