12月19日 Biz plus
「ロード・オブ・ザ・リング」の撮影地となったニュージーランドは
いま国をあげて映画産業に力を入れている。
ニュージーランドの首都ウェリントンで先月行われた試写会には
世界中から映画ファンが集まった。
映画の公開は日本やアメリカよりも2日早く始まった。
「オーストラリアのメルボルンから来ました。
地元の封切りより早く見たかった。」
「私はドイツから。」
「私はスコットランド。
ロード・オブ・ザ・リングのロケ地も見たかったので。」
最新作の映画も多くのシーンがニュージーランドの雄大な以前の中で撮影された。
そのロケ地に観光客を呼び込もうと官民挙げて力を注いでいる。
ニュージーランド航空の機内ビデオには映画の出演者や監督も登場する。
今回の映画の経済効果は約350億円が見込まれている。
政府は雇用の創出にもはずみがつくと期待している。
ニュージーランドの強みはアメリカのハリウッドよりも人件費が安いこと。
特殊撮影や映像のデジタル加工を行うなど
ウェリントンにある映画関連の会社は約650社。
政府はこうした会社を税制面で優遇し
さらに映画の製作費を支援する制度も設けている。
その結果人口約40万人のウェリントンで映画産業にかかわる人は約4,000人。
国内では1万5,000人以上が雇用され
今後も増える見込みである。
(政府の映画支援担当者 ロクサーン・ガジャダーさん)
「政府はさまざまな措置を映画産業に提供している。
素晴らしい撮影クルーや技術など誘致に一役買っている。」
政府が昨年度 製作費を支援した映画は11作品。
農業を観光が主力産業のニュージーランドで
映画への支援によって経済の好循環を続けていけるのか注目される。