12月22日 BIZ+SUNDAY
「2年で2%」の物価目標。
物価の物差しとなっている消費者物価指数(天候に左右されやすい生鮮食品の値動きを除いたもの)は
日銀が4月大胆な金融緩和を打ち出して半年たった10月の時点で0,9%にまで上昇している。
東京大学 吉川洋教授研究グループは
国内の物の値段がどのような順番でとの程度上がっていくのかのメカニズムをを世界で始めて可視化した。
830品目の物価の動きを過去30年以上さかのぼって分析した。
輸入品の物価、消費者物価、企業同士の取引価格、サービスの価格を示した。
原油の輸入価格が上がった場合 プロパンガス、小麦、重油がまず上がっている。
次に生鮮食品、
最も最後になるのが外食産業などサービスの価格。
日本の物価がこの30年間どのような上昇の仕方をしてきたのか
あるいはどういった分野がなかなか物価が上がらないのかが見えてくる。
主婦たちが生活の知恵などを共有し合う友の会。
全国に約2万人の会員がいる。
友の会では食品などの価格調査を毎年行い生活防衛の対策を立てている。
価格調査の元となるのが会員が毎日つけている家計簿である。
食品などの重さをはかり1グラム当たりの平均単価を算出。
2013年に特に目立っているのが魚介類の値上がりである。
イカは100グラムあたり123円。
去年より23円値上がりした。
マグロも31円値上がり。
漁船の燃料の値上がりが大きく影響している。
過去の物価の動きと同じように魚介類は今年も比較的早く値上がりしている。
友の会の会員 高橋成美さんは最近痛感していることがある。
「値段を変えないで量を減らしている。
それはすごいと感じる。
青菜は昔だとたっぷり200グラムぐらいはあったが今はない。
本当にスカスカ。
100円で売っていたとしてもスカスカ。」
生鮮食品の次に値上がりしてくるグループが加工食品。
2013年に入ってパンやマヨネーズ、食用油などが値上げが相次いでいる。
大手パンメーカーは一部の商品を最大6%値上げした。
円安で輸入小麦が値上がりしたためである。
しかしメーカー同士の競争が激しいためコストの上昇をカバーするほどの値上げはできなかったと言う。
(山崎製パン マーケティング部 近藤康之部長)
「値上げは必要最低限。
なかなか価格に転嫁されていない。
パン全体の単価が上がっていくと非常にありがたい。」
過去のデータを見るとパンが値上がりする順番でみるとメーカーが望むような値上げはできないことを示している。
一方 最も遅れて値上がりするのがサービス業。
さまざまな物価が上がりだした2013年はどうなっているのか。
このクリーニング店では取り扱いが多いワイシャツの料金を6年前から据え置いている。
しかし作業場をのぞいてみるとアイロンがけに必要なボイラーの燃料は重油である。
その重油はこの1年で16%値上がりした。
クリーニング専用の洗剤も7%値上がり。
それでも値上げはできないと言う。
クリーニング業を脅かす動きが次々と出ているからである。
(喜久屋 鯉渕一郎技術部長)
「クールビズ、ウォームビズでサラリーマンの服も簡略化されている。
一番顕著なのがネクタイが減った。
家庭で洗える素材もいっぱいできた。
厳しい。
そう簡単には値上げはできない。」
サービス業ではコストが上がっても人件費などを減らし値上げを避けざるを得ないのが実情である。
今回の研究を進めている東京大学の吉川教授のグループ。
吉川さんたちは物価が上がる仕組みをさらに解明することでデフレ脱却に向けた処方箋が描けると考えている。
(東京大学大学院 経済d学研究科 吉川洋教授)
「デフレ脱却を生み出すのはコストの上昇から始まり最後は経済の動きも加わり賃金が上がり始める。
これが最後の裾野と呼ぶならば最後のサービスのところまでの価格上昇が出来れば本格的なデフレ脱却
マイルドな散ん触れへの転換にゴールインすると考えている。」
「2年で2%」の物価目標。
物価の物差しとなっている消費者物価指数(天候に左右されやすい生鮮食品の値動きを除いたもの)は
日銀が4月大胆な金融緩和を打ち出して半年たった10月の時点で0,9%にまで上昇している。
東京大学 吉川洋教授研究グループは
国内の物の値段がどのような順番でとの程度上がっていくのかのメカニズムをを世界で始めて可視化した。
830品目の物価の動きを過去30年以上さかのぼって分析した。
輸入品の物価、消費者物価、企業同士の取引価格、サービスの価格を示した。
原油の輸入価格が上がった場合 プロパンガス、小麦、重油がまず上がっている。
次に生鮮食品、
最も最後になるのが外食産業などサービスの価格。
日本の物価がこの30年間どのような上昇の仕方をしてきたのか
あるいはどういった分野がなかなか物価が上がらないのかが見えてくる。
主婦たちが生活の知恵などを共有し合う友の会。
全国に約2万人の会員がいる。
友の会では食品などの価格調査を毎年行い生活防衛の対策を立てている。
価格調査の元となるのが会員が毎日つけている家計簿である。
食品などの重さをはかり1グラム当たりの平均単価を算出。
2013年に特に目立っているのが魚介類の値上がりである。
イカは100グラムあたり123円。
去年より23円値上がりした。
マグロも31円値上がり。
漁船の燃料の値上がりが大きく影響している。
過去の物価の動きと同じように魚介類は今年も比較的早く値上がりしている。
友の会の会員 高橋成美さんは最近痛感していることがある。
「値段を変えないで量を減らしている。
それはすごいと感じる。
青菜は昔だとたっぷり200グラムぐらいはあったが今はない。
本当にスカスカ。
100円で売っていたとしてもスカスカ。」
生鮮食品の次に値上がりしてくるグループが加工食品。
2013年に入ってパンやマヨネーズ、食用油などが値上げが相次いでいる。
大手パンメーカーは一部の商品を最大6%値上げした。
円安で輸入小麦が値上がりしたためである。
しかしメーカー同士の競争が激しいためコストの上昇をカバーするほどの値上げはできなかったと言う。
(山崎製パン マーケティング部 近藤康之部長)
「値上げは必要最低限。
なかなか価格に転嫁されていない。
パン全体の単価が上がっていくと非常にありがたい。」
過去のデータを見るとパンが値上がりする順番でみるとメーカーが望むような値上げはできないことを示している。
一方 最も遅れて値上がりするのがサービス業。
さまざまな物価が上がりだした2013年はどうなっているのか。
このクリーニング店では取り扱いが多いワイシャツの料金を6年前から据え置いている。
しかし作業場をのぞいてみるとアイロンがけに必要なボイラーの燃料は重油である。
その重油はこの1年で16%値上がりした。
クリーニング専用の洗剤も7%値上がり。
それでも値上げはできないと言う。
クリーニング業を脅かす動きが次々と出ているからである。
(喜久屋 鯉渕一郎技術部長)
「クールビズ、ウォームビズでサラリーマンの服も簡略化されている。
一番顕著なのがネクタイが減った。
家庭で洗える素材もいっぱいできた。
厳しい。
そう簡単には値上げはできない。」
サービス業ではコストが上がっても人件費などを減らし値上げを避けざるを得ないのが実情である。
今回の研究を進めている東京大学の吉川教授のグループ。
吉川さんたちは物価が上がる仕組みをさらに解明することでデフレ脱却に向けた処方箋が描けると考えている。
(東京大学大学院 経済d学研究科 吉川洋教授)
「デフレ脱却を生み出すのはコストの上昇から始まり最後は経済の動きも加わり賃金が上がり始める。
これが最後の裾野と呼ぶならば最後のサービスのところまでの価格上昇が出来れば本格的なデフレ脱却
マイルドな散ん触れへの転換にゴールインすると考えている。」