1月15日 編集手帳
鼻息の荒さでは出色の宣伝文句だろう。
〈醒さめよ人! 舶来盲信の時代は去れり…〉。
寿屋(現サントリー)が1929年(昭和4年)に発売した「サントリーウヰスキー白札」である.
〈酔はずや人 吾われに国産至高の美酒サントリーウヰスキーはあり!〉とつづく。
ほかに
〈断じて舶来を要せず〉という広告文もあった。
舶来の酒、
何するものぞ、
の対抗心を燃料に品質を磨き、
蒸留酒の国内トップメーカーに育ってきた歴史をもつ。
がっぷり四つに組む相手はもはや「舶来」にあらず、
「少子高齢化」だと言われて、
何年にもなる。
サントリーホールディングスが米国の蒸留酒最大手、
ビーム社を約1兆7000億円で買収するという。
〈酔はずや人〉と訴えようにも肝心な人の数が先細っていくのをにらみ、
海外市場に成長の道筋をつけていく。
勝負をかけた一手には違いない。
〈水で割るな薄めてはいかんウイスキーが時代の酒でありし日のこと〉(佐佐木幸綱)。
いま、
“時代の酒”は何かしらと考えても、
答えが浮かばない。
その酒がよく似合った、
人いきれにむせ返るような過ぎし昔が懐かしくもある。
鼻息の荒さでは出色の宣伝文句だろう。
〈醒さめよ人! 舶来盲信の時代は去れり…〉。
寿屋(現サントリー)が1929年(昭和4年)に発売した「サントリーウヰスキー白札」である.
〈酔はずや人 吾われに国産至高の美酒サントリーウヰスキーはあり!〉とつづく。
ほかに
〈断じて舶来を要せず〉という広告文もあった。
舶来の酒、
何するものぞ、
の対抗心を燃料に品質を磨き、
蒸留酒の国内トップメーカーに育ってきた歴史をもつ。
がっぷり四つに組む相手はもはや「舶来」にあらず、
「少子高齢化」だと言われて、
何年にもなる。
サントリーホールディングスが米国の蒸留酒最大手、
ビーム社を約1兆7000億円で買収するという。
〈酔はずや人〉と訴えようにも肝心な人の数が先細っていくのをにらみ、
海外市場に成長の道筋をつけていく。
勝負をかけた一手には違いない。
〈水で割るな薄めてはいかんウイスキーが時代の酒でありし日のこと〉(佐佐木幸綱)。
いま、
“時代の酒”は何かしらと考えても、
答えが浮かばない。
その酒がよく似合った、
人いきれにむせ返るような過ぎし昔が懐かしくもある。