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虹の彼方の青い鳥

2014-01-11 08:00:00 | 編集手帳
1月6日 編集手帳

1999年の年初、
当時の宮沢喜一蔵相が職員を励ました。
「必ず青空が見えて虹の上には青い鳥が飛んでいる。
 いつまでも雲の中を飛んではいない」。
米映画「オズの魔法使」の主題歌「虹の彼方に」の歌詞を日本経済になぞらえた訓示だった。

首相経験者の宮沢氏は手腕を期待されて蔵相に就いた。
だが、
景気低迷や金融不安は収まらず、
国債頼みの予算案を編成したばかりだった。

あれから15年。
今も景気は回復の途上で財政は悪化を続けている。
日本経済の青い鳥はまだ見つからない。
映画は主人公の少女が冒険の末、
「やっぱりお家(うち)が一番」と自宅で語る場面で終わる。
青い鳥は身近にいたということだろう。

確かに希望や幸せは日々の当たり前の営みの延長にあるものかもしれない。
必要な支出は惜しまず、
無駄を削り、
成長の芽を育てる。
景気回復と財政再建もなすべきことを地道になすしか両立できまい。

今日が仕事始めという人も多かろう。
休み明けはエンジンがかかりにくいかもしれない。
でも焦らずそれぞれの青い鳥を今年も探し続けよう。
「虹の彼方」には一歩一歩しか近づけないのだから。
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