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モンゴル 新たな国際戦略②

2014-01-20 08:00:00 | 海外ネットワーク
1月12日 NHK海外ネットワーク

去年9月にはモンゴルと首相と大統領が次々と日本を訪れ安倍総理大臣と会談した。
会談では資源開発に日本が協力してしていくことで合意し関係強化が進んでいる。
また経済面以外でもモンゴルが日本に期待を寄せている分野がある。

煙で真っ白にかすむウランバートルの町並み。
急激な成長の陰で大気汚染が深刻化している。
原因の一つとされているのが暖房に使われている石炭。
モンゴル経済をけん引してきた石炭が皮肉にも環境問題を引き起こしているのである。
市内の病院は呼吸器系の症状を訴える子供であふれかえっている。
「特に最近は空気が悪くて孫はいつも喉が痛いと言っている。」
「大人でも苦しいのに子どもはもっと大変。
 これはもう災害。」
大気汚染に拍車をかけているのが暖房施設の老朽化である。
ここでは石炭で沸かした温水を近くの商業施設に供給している。
しかし煙突にフィルターとつけるなどの環境対策は全くとられていない。
このためPM2,5など有害物質の濃度はモンゴルの国内基準の10倍以上にのぼっている。
こうした中12月から始まったのが日本による技術協力である。
日本の環境対策の専門家が老朽化した施設の改善計画や厳しい環境規制の導入などを支援することになっている。
モンゴル政府は公害を克服してきた日本の経験や先進的な技術に高い関心を寄せている。
(ウランバートル市 大気汚染対策の責任者)
「モンゴルにとって日本は中国 ロシアに次ぐ“第3の隣国”重要な存在と思っている。」
モンゴルに経済成長だけでなく環境問題ももたらした石炭。
日本のモンゴルに対する協力は環境汚染対策の分野にも広がりを見せている。

モンゴル政府がいま日本に強く働きかけているのがEPA経済連携協定の締結である。
モンゴルはまだどこの国ともEPAを締結していない。
そうしたなか日本に熱い視線を送る狙いはEPA締結で日本企業の投資を呼び込むことである。
日本政府もEPAの締結に前向きで両国の関係は今後発展していくものとみられる。
モンゴルは経済的なつながりが強い中国とは今後も良好な関係を維持していくつもりである。
一方で日本をはじめほかの国とも有効な関係を結ぶ全方位外交を進めていくことにしている。
モンゴルは資源大国として
また近年は大国中国をけん制するうえで安全保障上重要な位置にある国とされ
アメリカやロシアも接近を図っている。
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