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ベネット&ガガ 異色共演の理由

2014-12-03 07:30:00 | 報道/ニュース

11月20日 キャッチ!

ジャズシンガー トニー・ベネット(88)。
アメリカの音楽シーンで今も現役で活躍している。
トニー・ベネットが今年出したデュエットアルバムはレディー・ガガと共演。
ふたりの組み合わせの意外性がうけたのかアルバムは発売と同時にアメリカのヒットチャートで1位を獲得した。

1930年代のジャズナンバーを歌わせればその甘い歌声で右に出るものがいないのがトニー・ベネット。
そんな彼の今回のデュエットの相手はレディー・ガガ。
レディー・ガガといえば派手な外見と度を越したパフォーマンス。
彼女の多くのファンは自分たちを「リトル・モンスター」と呼ぶほどに過激な歌が持ち味である。
しかし今回は全米ヒットチャート1位になった新しいジャズのアルバムに乗ってベネットとチークダンスをしている。
88歳のベネットの同じ世代といえば
フランク・シナトラ
サミー・デイビス・Jr.
ディーン・マーチン。
大御所のベネットは今は異なる世代もジャンルも異なるアーティストたちと共演している。
フェイス・ヒル
ジョン・メイヤー
2011年85歳の誕生日には複数のアーティストとデュエット。
アリサ・フランクリン
ウィリー・ネルソン
エイミー・ワインハウス
そしてレディー・ガガ。
(トニー・ベネット)
「ガガと歌うのはとても楽しいね。
 彼女も私と歌うのを楽しんでくれている。
 素晴らしいジャズシンガーだね。
 アドリブも上手だ。
 ガガはジャズシンガーとしてデビューしたんだが売れなかったんだね。
 結局 事務所の指示でポップスに転向したけど後悔していたようだよ。
 ガガの歌を聴いたとき彼女に言ったんだ。
 『自然に上手に歌えているから今度一緒にジャズのアルバムを作ろう』ってね。
 そしたら『ぜひ』と言ってくれたよ。
 スイングのビッグバンドをやっている最高のミュージシャンを集めたんだ。」
「 私はイタリア系アメリカ人の素晴らしい家庭に生まれたんだ。
 父は私が10歳の時に亡くなったけど毎週日曜になると叔母や叔父、親戚一同が集まって
 私たち兄弟はみんなを歌でもてなすんだ。
 そうするとみんなひとつの輪になった。
 私が10歳のころ将来何をしようか
 何かで有名になれるのかとよく言っていた。
 そうすると家族は
 私の歌い方が好きだとか私の花の絵の描き方が好きだとか言ってくれた。
 それがきっかけでもっとうまくなろうという情熱が芽生えた。
 88歳になっても上達するための努力は続けているよ。」
「戦後 私が復員してきたときに復員兵を支援するための制度の恩恵を受けたんだ。
 だから戦争で中断していた音楽の勉強を続けることができたんだ。
 私がそこで主に学んだことは“常に高いクオリティーで決して妥協してはならない”ということだ。
 ただ1曲をヒットさせるんじゃなく
 後に残る理性的なものをやれと。
 私が観客に提供するのはそうしたものなんだよ。」
「普段から訓練をして声のケアをしている。
 良い先生たちが適切な歌い方を教えてくれた。
 そして今も週3回の運動は欠かさないので健康だし
 また素晴らしい妻のおかげで人生をとても満喫しているよ。
 だから私は引退など決してしないよ。
 まだひよっこだから。」
ベネットは芸術を学ぶ若者の支援を熱心に行っている。
ある財団を妻と一緒に立ち上げ
彼自身もそうだったように芸術にあまり触れあうことのない子どもたちのために
ニューヨークの貧しい地域の公立学校で芸術を探求する機会を作っている。
彼が特に力を入れるのは愛するジャズを後世に残すこと。
そしてできたのがガガとのニューアルバムである。
(トニー・ベネット)
「残念ながらレコード会社の関心は現代的なものばかりで
 ジャズがいかに力強いものかわかっていない。
 ジャズはアメリカで生まれた唯一の素晴らしい芸術形態なのにね。
 ニューオリンズのアフリカ系アメリカ人が“即興”という発明をしたんだ。
 そんな素晴らしい芸術なのになぜかわからないけど十分に宣伝されていないんだ。
 だから私がレディー・ガガとアルバムを作ったのもそうした理由からなんだ。
 彼女の若いファンにも聴いてもらおうと思ってね。
 若い人たちにとってはスイング音楽は初めて聞くことになるだろうが
 どれもこれも1920年代や30年代に作られたアメリカの名曲だ。」

 

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