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「イスラム国」卑劣な人身売買

2014-12-08 07:30:00 | 海外ネットワーク

11月23日 NHK海外ネットワーク



イスラム世界で過去の時代にあった奴隷制度の復活をイスラム国が内外に宣言した。
標的にしたのはイラク北部に住む少数派のヤジディー教徒。
「悪魔を崇拝している」などいわれのない非難を受け
歴史的にも迫害されてきた人々である。
イスラム国はこのヤジディー教徒の女性たちを性的な対象として売買し国際的な批判を浴びている。

イスラム国によって人身売買の対象にされた15歳のヤジディー教徒の少女。
今年8月 住んでいたイラク北部の村がイスラム国に襲われ両親や兄弟とともに拘束された。
(人身売買されたヤジディー教徒の少女)
「8月3日の朝にイスラム国が村を襲った。
 男性は山に連れて行かれ銃で殺され
 私たち女性は捕まえられた。」
多くが難民となっているヤジディー教徒。
イラクに約50万人が暮らしているとされているがイスラム国によって住む場所を追われた。
男性は次々に虐殺され
女性は戦闘員の間で性的な対象して売買されている。
少女もシリアの都市ラッカにある女性たちを売買するマーケットに連れて行かれた。
(人身売買されたヤジディー教徒の少女)
「私や姉を含め100人ほどのj生たちが大きな住宅に連れて行かれた。」
少女は3つある部屋のひとつに閉じ込められた。
女性たちには1000ドルから1500ドルの値段がつけられたと言う。
「住宅の中にはリーダーの男がいて金と引き換えに女性を引き渡していた。」
インターネット上に掲載された映像にはイスラム国の戦闘員とみられる男たちが拘束した女性たちを買うことについて話している。
「俺は青い目の娘なら高くても買う。」
「俺なら緑の目の女だ。
 ルックスにもよるけどね。」
「ヤジディーの女が早く欲しいよ。」
部屋に閉じ込められてから5日後
少女はパレスチナ人の戦闘員に売られ自宅へ連れて行かれた。
「男は一緒に来なければ殴ると言って私を連れて行った。
 私は泣いたがどうしようもなかった。」
このときは使用人が助けてくれ
着いたその日に家からは逃げ出すことができた。
しかし見知らぬ土地ではいくあてもなく女性を売買するマーケットに戻らざるを得なかった。
「もちろん怖かったけどそこしか知らなかった。
 『なぜ戻ってきたのだ』と聞かれ男に殴られたからと答えた。」
こんどは別の戦闘員に売られた少女。
イスラム教への改宗を強要され二度と戻らないと覚悟を決めた。
「家にあった麻薬を男の紅茶に入れた。
 30分ぐらいしてのぞいてみたら眠っていたので逃げだした。」
少女はイスラム国の支配地域を抜け出したあと兄と落ち合い
難民キャンプのあるイラクの都市までたどり着けた。
しかし母と姉の行方は分かっていない。
父親はイスラム国に殺害されたと聞かされた。
親戚の元に戻った今も恐怖は消えず心が安らぐことはない。
イスラム国から逃げてきた女性たち。
その多くは少女と同じように心に深い傷を負った。
市の中心部にある総合病院。
精神科には避難生活を送るヤジディー教徒の女性が1日に30人以上訪れている。
(ヤジディー教徒の女性)
「耐えられない。
 毎日のように悪夢を見て生きていくことがつらい。」
診察を受ける女性の約4割がPTSD心的外傷ストレスを抱え中には自殺を考える人もいると言う。
(総合病院の医師)
「15歳~40歳くらいまでの若い女性が最も深刻な状況にある。
 性的な被害を受けた女性たちは自分の家族にも相談できない。」
イスラム国に尊厳を踏みにじられた女性たち。
生きる希望を失いつつある。
(人身売買されたヤジディー教徒の少女)
「学校で勉強を続けたかった。
 でもイスラム国が私たちの暮らしをめちゃくちゃにした。
 夢と希望はもうありません。」

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