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ここまできた自動運転

2016-08-04 07:15:00 | 経済フロントライン

7月16日 経済フロントライン


世界のIT企業が集まるアメリカ シリコンバレー。
日産はここで一般道にも対応した自動運転車の開発を進めている。
開発チームを率いる飯島徹也部長。
飯島さんたちは実際の公道で試験走行を繰り返している。
コースは約20km。
高速道路や信号や交差点のある一般道も含まれている。
このコースをハンドルやアクセルに触れずに
自動運転で走りきることを目指している。
「他の車が来ていないことを確認して合流しなければならないので。」
車には数多くのカメラやセンサーが搭載されている。
まずカメラは車全体を覆うように12か所に配置され
周囲に何があるか認識する。
電波を使ったレーダーは他の車などとの距離を測る。
さらに赤外線を使ったセンサーで
至近距離にいる人や障害物を正確に検知し
衝突を回避する。
中でも自動運転の精度を大きく左右するのがカメラである。
日産が手を組んでいるのはイスラエルに拠点を置く企業。
世界トップレベルの技術力を誇っている。
(日産自動車 飯島徹也部長)
「カメラは世の中で何が起こっているかを理解するために使う。
 これは車ですか
 これは人ですか
 信号はどうなっていますか
 道路の構造はどうなっていますか。
 カメラがいちばん人間の脳に近い。」
カメラを使って撮影された複数の映像は
ソフトウェアを使って瞬時に解析される。
道路に引かれた白線や縁石の位置
周囲を走っている車などを認識し
そのうえで最適なルートを選んで走行する。
交差点では信号の色を判別。
赤から青に変わると自動で走り出す。
さらにレーダーやセンサーの情報を組み合わせ
車線変更や合流もスムーズにこなす。
しかしこの日の試験走行はやや急なカーブで車線をはみ出してしまった。
いったい何が原因か。
開発チームはすぐに走行データの解析に取り掛かった。
「このカーブでは走行ラインが外側に膨らんで
 少し怖いです。」
自動運転で大きなカギを握るのは
画像から得た情報をハンドルからアクセルまで的確に伝えることである。
しかしこの日はカーブの情報がハンドルの制御にうまく伝わらず
曲がるタイミングがずれてしまった。
そこでこの走行データをイスラエルにいるソフトウェアの開発部隊へ送り
修正を依頼した。
その翌朝
改良されたソフトウェアがイスラエルから送られてきた。
すぐに車にインストールし
再びコースに出る。
前日に車線をはみ出してしまったカーブをスムーズにまわることができた。
自動運転車の開発はこれまでとは全く異なる技術を駆使して行われている。
2020年に一般道での自動運転を実用化するとしている日産。
開発競争がし烈さを増すなかで
世界最先端の技術を持つ企業と組んで
その実現を目指す。
(日産自動車 飯島徹也部長)
「世界最高レベルのイノベーションがここにできると思う。
 とにかくいちばん先を切り開くには
 世界中の英知を結集して全力でやるということ。」



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