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スポーツ×IT ①選手強化が変わる

2016-08-14 07:15:00 | 経済フロントライン

7月23日 経済フロントライン

体操の白井健三選手が世界で初めて完成させたH難度の技「シライ3」。
後方に2回宙返りしながら3回体をひねる。
白井選手にしかできない大技である。
こうした技をITを駆使しての選手も習得できないか。
白井選手が所属する日本体育大学にやってきたのは富士通の社員たち。
選手の体に37のセンサーを装着して
特殊なカメラで撮影を始めた。
旋回するときの足の伸び具合
倒立での体の軸
あらゆる動きを数値化し
いわゆる技の辞書を作っている。
それをもとに開発しようとしているのが
演技の精度を判定するシステムである。
人工知能が選手の動きを技の辞書と照合。
もともと審判の採点を補助する目的で始まったが
選手の強化にも役立つと期待されている。
これまで体操の指導はコーチの経験や感覚に頼ることがほとんどだった。
このシステムが完成すれば
関節の角度まで数値を使って具体的に指導できることになる。
(北京五輪銀メダル 日本体育大学 中瀬卓也コーチ)
「私たちでも白井選手が調子のいい時のひねりのスピードだと
 同じ技に見えない時がある。
 角度などを説明の材料に付け加えながら説得していけるのはメリット。」
富士通はこのシステムを足掛かりに
7年間で合わせて2千億円の売り上げを見込んでいる。
(富士通 藤原英則統括部長)
「体操競技で培ったデータベースを元に
 それ以外の競技への展開が図れる。
 そこにビジネスのチャンスがあると思う。」
鹿児島で行われている7人制ラグビーの代表合宿。
ここでもITの活用が進んでいる。
ラグビーの代表チーム(15人制)は
ドローンを使ったフォーメーションの撮影や
GPSによる選手のスピードの計測など
いち早く取り入れていた。
データを解析し
スピード不足やスクラムの弱さなど
弱点の克服につなげてきた。
IT活用のキーパーソン 日本代表チーム アナリスト 中島正太さん。
データを解析し
注目したプレーがある。
それはセカンドエフォード
ディフェンスの選手がタックル。
そのあとすぐ立ち上がり相手の次の攻撃を防ぐ重要なプレーである。
強豪チームと比べると
日本はその成功率が著しく低いことがわかった。
(日本代表チーム アナリスト 中島正太さん)
「明らかにディフェンスのパフォーマンスが良くない。
 この数字をもっと高めなきゃいけない。」
こうした解析のもとになるデータを提供するイギリスのパフォーム社。
世界のトップチームの年間2,500試合以上をデータ化。
いつ
どの選手が
どんなプレーをしたか。
そのときのフォーメーションやボールの動きは?
データは13の代表チームで活用されている。
ITによって導き出された弱点セカンドエフォード
日本代表は本番ぎりぎりまでその練習を繰り返している。
(日本代表チーム アナリスト 中島正太さん)
「そこの部分が出来るようになれば試合に勝つことが出来るし
 自分たちのラグビーが完成すると思う。
   

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